![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/129955344/rectangle_large_type_2_cc4c7b1bdd21914b85a07ca79b0d780f.png?width=800)
太陽をキャッチした日
ふってきた。
まっすぐふってきた。
まぶしいなぁ。
えいっ。
ぱすっ。
うぉ~!うぉ~!
ゲーム、セットッ!
人生で一度だけ太陽をキャッチしたことがあります。
小学四年生の時です。
少年野球をちょうど始めた頃でした。
人数は12人の小さなチーム。
なのに12人全員同級生。
03,04lineだけ野球が流行っていたのかもしれない。
そんなチーム。
最初から試合には出られなかった。
バットの握り方とシンキングファストくらいしか分からないから当然だよね。
けど生まれて初めて"試合"に出場して太陽をキャッチした。
少年野球は4年生まで5回制、5.6年生は7回制。
僕が初めて出た試合はあと3つアウトを取れば勝ちの5回の裏だった。
レフトとライトは分かるけど守備に関しては右も左も分からない僕はレフトの守備固めとして出場した。
試合進行↓
1アウト。いつの間に?
1アウト1塁。しまっていこ~!
1アウト1.2塁。俗に言うピンチ。
2アウト1.2塁。現在地 近く 打ち上げ お肉 検索。
とまあこんな感じで試合が進んだ。
その間おじいちゃんの監督コーチは僕をミリ単位で動かす。
まるで歩。
2アウトとなっても動かしてくる。
下がれ~!右に3歩~!もう一歩後ろ~!
これじゃあもうサッカーじゃん。
なんて思っていたら
ゴーン。って音が響いた。
打球が僕に迫ってきている。
もはや僕が近づいているんじゃないかと思うくらいに。
急にボールが消えた。
視界が白で埋まった。
とりあえずグローブで顔を隠した。
ぱすっ。
グローブに何か入った。
鳥が産み落とした卵かと思った。
なぜかみんな喜んでいる。
え、今消費税下がった?
ふとグローブの中を見るとボールが入っていた。
けど僕はボールではなく太陽だと信じている。
だってボールは見えなかったし。
それ以降太陽をキャッチしたことはないし。
起きたら大体夜だし。
それでは~~~
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?