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ただ在るものとして

「ただ在るものとして」

          

トンビが鳴くのに 

ぼんやりとして

もうすぐモズの声も

聞こえるようになるでしょう


葉の影が床に揺れるのに

この庭無くして

生きてゆけるものかと


時々酔ってしまいます

人間の営みに


私は石になることに致します


腹の下にミミズやゲジゲジを抱いて

私の背をダンゴムシや蟻が行き


夏は太陽の熱に燃えて

雪の帽子を被れば氷のようになり


砕けて砂になるまで

永遠の時間を過ごすことに致します




2018年秋 作詩

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