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獲物の分け前~伊藤銀次『Dream Arabesque』編。

 伊藤銀次さんの東芝EMI時代の紙ジャケ盤を最近、3枚一気に購入しました。
まずはアルバム『Nature Boy』についての記事から。

 次はアルバム『Hyper/Hyper』について。

 個人的に好きな『GET HAPPY』はなかなか入手困難みたいなんですが、時間をかけてじっくりと探す予定です。
『山羊座の魂』に関しては年内になんとか入手したいところですが。。

・伊藤銀次『Dream Arabesque』(VSCD-1728/FLY HIGH RECORDS)

 このアルバムは1989年発売でした。
個人的にはこの頃一推しだったバンド、ムーンライダーズが活動休止中だったこともあって、色々なバンドやアーティストのライヴやイベントに行った時期だったのです。
このアルバムにも参加している白井良明さんのソロ・ライヴやイベントにもよく行っていて、白井さんに「銀次さんのアルバムで結構弾いてますよね?」と訊ねたことを思い出しました。
白井さんの答えは「銀次さんとはホントに色々一緒にやってるんだよ」というものでしたね。
銀次さんの佐野元春さん以外の(主に歌謡曲の)セッションの常連だったことを知ったのはもう少し後の話です。
銀次さん編曲のアン・ルイスさんの「ラ・セゾン」やPANTAさんの「レーザー・ショック」のギターは白井さんですね。

 このアルバム収録曲「ロックスターの悲劇」や「パッション天国」に白井さんは参加しているのですが、白井さんの『CITY OF LOVE』でのプレイにつながるものが確認できます。

 ムーンライダーズ周辺にいた野宮真貴(マキ)さんも実は銀次さんのアルバムに参加してます(最初はアルバム『WINTER WONDERLAND』でした)。
このアルバムが出た1989年だとポータブル・ロックは活動を活発にはしてませんね。
多分、野宮さんはピチカート・ファイヴのコーラスをやっていた時期だと思います。
このアルバムでは「Help me,Help me,Help me」に参加していました。
「Help me,Help me,Help me」のテレビ・セッションの映像があります(但し、野宮さんは不参加)。

 レコーディング・メンバーでの生演奏というのが素晴らしい。
ドラムスはフェビアンの熊倉隆さん(ポータブル・ロックで叩いたこともありました)、ベースは小島昭浩さん、ギターは柴山好正さん、キーボードは佐藤史郎さんという顔ぶれだと思います(レコーディングのエレクトリック・シタールはザ・コレクターズの加藤ひさしさんというのもすごい)。

 ムーンライダーズが活動休止していた時期だったので、私がライヴをよく観に行った中にザ・コレクターズがありました。 
彼らの曲で大好きだったのは、このアルバムで銀次さんが取り上げた「僕は恐竜」でしたね。
彼らの魅力は加藤さんのヴォーカリストとしての素晴らしさと、卓越したソングライティングのセンスに、ギターの古市コータローさんのプレイです。
このアルバムには「僕は恐竜」と「Cyber Jungle」に古市さんが参加しています。

 ザ・コレクターズのストリングス・アレンジを担当したことがあるのは当時ピチカート・ファイヴの高浪慶太郎さんです。
彼らのファースト・アルバムでは長谷川智樹さんとのアレンジャー・チームのウィンク・サービスとして参加し、セカンド・アルバム『虹色サーカス団』ではストリングス編曲を担当してます。
銀次さんとピチカートの関係は汐留PITでの銀次さんプロデュース・イベントの「ブリティッシュ・カヴァー・ナイト」にピチカートが出演したことに始まりますね。
ピチカートやコレクターズとのエピソードについて、アルバムのライナーで触れていますから、興味ある方は必読です。

 あと、あまり触れている人はいないようですが、エレクトリック・バイオリンにAdiの金子飛鳥さんが参加しています(あがた森魚さんのバッキングの後ですね)。
ストリングス・チームとしてもASUKA GROUPという形で参加していますね。

 そして、佐野元春さんが「Cyber Jungle」に参加していました。
佐野さんと銀次さんの絆についてはいつかキューン・ソニーのアルバム『LOVE PARADE』について触れることがあれば、書いてみたいと思っています。

 明日からはNOBODYのアルバム再発盤のレポートを書いていきたいと考えています。お楽しみに。

 ではまたー。

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