ケースから一掴みの5曲~あがた森魚編。
青木孝明さんから繋げようと思ったアーティストの中にあがた森魚さんも当然いたわけでして、昨日は迷いに迷って柴山一幸さんにしたわけなんですがその判断は正しかったとは思うんですよ。思うんですけど、やっぱりあがたさんについてどうしても取り上げたくなってしまったわけです。
で、柴山さんのバンドに矢部浩志さんが参加するきっかけは確かあがたさんのライヴで柴山さんと矢部さんが一緒にやれたらという話をしたことだったはずですし、柴山さんのアルバムやライヴで青木さんがギターを弾く頻度が高かったこともあるから、今日はあがたさんに決めました。
あがたさんの好きな曲というのも大量にありますから、迷いに迷った中で、どの曲を選ぶかをチェックしてほしいですね。
前置きが長くなってしまったから行ってみよー。
・ヴァージンVS「百合コレクション」from best album 『20世紀漂流記』(UMCK-1027/キティ)
この曲を初めて聴いたのはヴァージンVSのベスト・アルバムというか、アニメ「街角のメルヘン」のサウンドトラック・アルバムというべきなのかな?『RADIO CITY FANTASY』でした。
確かヴァージンVSのサード・アルバム『羊ヶ丘デパートメントストア』が雑誌の取材(「バラエティ1983年12月号」など)を受けていたのに発売中止になってしまったのは1983年の暮れから1984年の初めの頃の出来事でしたね。
当時「バラエティ」の読者でしたから、鈴木慶一さんとあがたさんが本格的にレコーディングで共同作業したアルバムを楽しみにしていたのでかなりショックでしたね。
そんな中、1984年の夏にアニメ「街角のメルヘン」のサウンドトラックとして『RADIO CITY FANTASY』が発売された記憶があります。
そのアルバムの中に入っていたのが「百合コレクション」でした。初めて聴いた時から大好きでしたね。
ちなみに「街角のメルヘン」は一度だけレンタル・ショップで見かけましたが、借りる前に閉店してしまってました。。
その数年後、1987年1月にあがたさんのアルバム『バンドネオンの豹』の発売記念ライヴがFM東京ホールで、ゲストに鈴木慶一さんを迎えて行われた時にあがたさんと慶一さんがこの曲を演奏したのを聴いて感激した私です。
同じメンバーでフジテレビ「LIVE JACK」に出演しましたが、この曲は放送されなかったのでした。それに慶一さんも不参加でちょっと残念です。。
後に元ちとせさんがカヴァーして、あがたさんとテレビで共演したこともありました。
・あがた森魚「禁区」from album 『 IMITATION GOLD』(MECA-30013/メルダック)
この曲は細野晴臣さんが中森明菜さんに書いた曲のカヴァー・ヴァージョンです。
細野さんとあがたさんは自主製作の『蓄音盤』に参加したことに始まり、あがたさんのアルバム『日本少年』では細野さんがプロデューサーとして参加しています。
「禁区」はアルバムの先行シングルとして、「サイレント・イヴ」のカップリング曲として発表されました。
そして、この曲の編曲は高浪敬太郎(慶太郎)さんが担当していますね。
高浪さんがデビューしたピチカート・ファイヴをプロデュースしたのは細野さんで、あがたさんと高浪さんはウィンク・サービスというユニットでアルバム『バンドネオンの豹』と『バンドネオンの豹と青猫』、シングル「ジュリエッタの夏」に編曲と演奏で参加していると強調しておきます。
この辺はおそらくあがたさんの目論見でしょうね。素晴らしい。。
・雷蔵「ふらむきりんの校庭」from album 『 雷蔵参上』(MECA-30005/メルダック)
雷蔵はあがたさんが世界旅行後に結成したバンドでして、それまで活動していた渡辺等ユニットを母体とする形で、ギターに飯塚昌明さん、(当時)じゃがたら、ビブラストーンのOTOさん、パーカッションに三沢またろうさん、ベースにボイス&リズムの藤井裕さん(後に加勢田匡人さんに交代)、バイオリンとトランペットにムーンライダーズの武川雅寛さんが加わった形で結成されたのです。
ちなみにキーボードの丸尾めぐみさんとドラムスの夏秋冬春(文尚)さんは(渡辺等ユニットから)引き続き参加しました。
この曲はあがたさんのアルバム『永遠の遠国』収録曲「象ねずみの校庭」を下敷きにした、雷蔵の代表曲のひとつですね。
CDのヴァージョンには村田陽一さん、エリック宮城さんに山本拓夫さんのホーン・セクションがフィーチャーされていて、これがまたカッコいいのでした。
今年、『デラックス雷蔵』という形でアルバムをリマスタリングし、未発表ライヴ音源との2枚組として発売されました。
・あがた森魚(with 鈴木慶一)「誰でもありたくない彼氏」from album 『バンドネオンの豹と青猫+4』(COCP-34524/コロムビア)
このアルバムにはあがたさんとAdiによる「誰でもありたくない彼氏」が収録されていますが、こちらは鈴木慶一さんとのデュエットで演奏とコーラスはウィンク・サービスです。
先ほど書いた通り、ウィンク・サービスは高浪敬太郎(慶太郎)さんと長谷川智樹さんによるユニットで、あがたさんの作品以外では刀根麻理子さんの(洋楽のカヴァー)アルバム『FOR YOU…』のプロデュースと編曲を担当していますね。
確かこの曲をよみうりホールでのアルバム発売記念ライヴで演奏する予定だったのが、時間切れで演奏できなかったと、あがたさんの会報「永遠の遠国ニュース」で読んだ記憶があります。聴きたかったなぁ。。
・あがた森魚「リラのホテル」from best album 『20世紀漂流記』(UMCK-1027/キティ)
かしぶち哲郎さんのペンによる名曲中の名曲。あがたさんのヴァージョンがオリジナルです。
矢野顕子さんのカヴァー・ヴァージョンやかしぶちさんのセルフ・カヴァー・ヴァージョンも有名ですね。まずはかしぶちさんのセルフ・カヴァー・ヴァージョンを。
引き続き矢野さんのヴァージョンを。
水道橋博士のツイキャスで、「かしぶち哲郎さんのメチャクチャいい曲あるんだよな、なんだっけ?」というやりとりがありまして、どうやら『リラのホテル』収録曲の「Listen to me,Now」らしいのですが、この曲かな?と勝手に私は推測してました。
ちなみに博士は林美雄さんのパックインミュージックの「ユアヒットしないパレード」のリスナーだったこともありまして、ムーンライダーズ周辺の音楽にも詳しいのです。
そういえば伊集院光さんもあがたさんのファンだと放送で言ってましたね。
もし「伊集院光とらじおと」が続いていれば、あがたさんがゲスト出演したかも?とか妄想してしまうわけですよ。
実はまだまだこの曲の映像は残っていまして、2011年のあがたさんとムーンライダーズのライヴ映像で「リラのホテル」です。
イントロのドラムでアップになるのは雷蔵~ムーンライダーズの夏秋(冬春)文尚さん。
かしぶちさんはギターを弾いてますね。
実は音源や映像がYouTubeにアップされている楽曲中心に5曲選んだので、漏れてしまった曲もかなりあるんですよね。
多分、近いうちにアップされるはずなので、気長にお待ちください。
長々と書きましたが、一応「ケースから一掴みの5曲」シリーズは今回で一区切りにします。まだまだ取り上げたいアーティストはいますし、続けたいのですが、CDや資料を探す時間や準備に時間がかかりすぎるので、一旦休んで考えたくなりました。すみません。。
note自体もつぶやき中心に記事は週イチ更新にしていくことも考えたいとか、まだ何も決まってませんが、ちょっと頑張り過ぎたかな?とも。
というわけで明日はつぶやき程度の更新になるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
ではまたー。
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