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今日の一枚〜カーネーション 政風会『DUCK BOAT』

 メンバーチェンジが激しいバンドには顔ぶれだけなら間違いなく一番好きな時期と、音楽的に一番好きな時期は必ずしも一致しないんですよねー、不思議なことに。
カーネーションはずっとコンスタントにいい曲をいい演奏で提供してくれるバンドなんですが、実は演奏的に完成していなかった初期の楽曲のファンだったりします。
言葉にしにくい部分が好きだったりするので、カーネーションのここが好きだとはなかなか口に出していない私です。
じゃ、行ってみよー。

・カーネーション 政風会『DUCK BOAT』(compactron-53/メトロトロン)

 このアルバムのオリジナル・アナログ盤を購入したのは1986年の冬というか、初春でしたね。
受験が終わって、レコード店がどこにあって、何が強い店かわかりかけていた時期でした。
渋谷CSVで購入して、SWITCHレーベルのキーホルダーが特典だった記憶があります。
そのキーホルダーは10年近く使ってました。どこでなくしたかまで覚えているくらいに愛用してましたねー、

 当時の私はムーンライダーズが一番好きなバンドでしたから、政風会目当てで買ったわけです。
まだCDとアナログ盤の売上が拮抗していた時期でしたから、アナログ盤のみのリリースだったんですよね、残念なことに。

 大学に入ってアパートで一人暮らしを始めた頃でしたから、買ったばかりのCDラジカセと14インチのテレビ、ビデオはベータと殺風景な部屋でした。

 このアルバムはなかなかCD化されなかったので、ダビングしたカセットテープで聴いていましたね。
聴き続けるうちにカーネーションもいいなと思い始めていたら、鈴木博文さんがソロ・アルバムをリリースして、カーネーションと一緒にライヴをやることを知ったわけです。
新宿ロフトぐらいしか行ったことがなかった私には渋谷のLIVE INNは駅に隣接していたし、どこか明るいイメージがありました。

 カーネーションがオープニング・アクトで博文さんのライヴではバッキングを担当していて興奮した記憶があります。
あ、その前にFM東京ホールのあがた森魚さんと鈴木慶一さんのアートコンサートも観ていますね。両方1987年かな、
LIVE INNでは松尾清憲さんがマンスリー・ライヴをやっていて、それには直枝政太郎さんが参加してましたから、ますます自分の中でカーネーション熱は高まっていったわけです。

 カーネーションのファースト・フル・アルバム『YOUNG WISE MEN』も最高だったわけですが、これまたアナログ盤のみのリリースでしたね。
大学の友達にダビングしてもらったテープを殺風景なアパートの部屋で聴いてましたよ。

 カーネーションのライヴに通うようになって、GRANDFATHERSが対バンすることが増えていって、両方のバンドにどハマりした私です。
1989年の秋にようやくこの『DUCK BOAT』がCD化されたんですが、その時はポニーキャニオンから2枚組CDで発売されたのでした。
ちなみにその前年1988年には渋谷のTAKE OFF7で政風会のライヴを観てます。
対バンはコルネッツとwebb。これもいいライヴでした。政風会は『DUCK BOAT』中心のメニューだった記憶があります。
直枝さんと博文さんは椅子に座ってのライヴで、途中から棚谷祐一さんがアコーディオンで参加して「AREA CODE 001」や「夢見るジュリア」を演奏して、これまたテンション上がりましたねー。

 CDは殺風景なアパートから競輪所の隣のアパートに引っ越して、ヘッドフォンなしで音楽を聴けるようになったから大きめの音で聴いてましたねー。

 「昨日の誤算』がとにかく大好きで、クアトロだったかな?
生で久々に聴いて喜んたこと覚えてます。
その後、カーネーションやGRANDFATHERSのライヴに通っている方々と仲良くなったのはまた別の話ということで。

 引っ越しの際、このアルバムのポニーキャニオン盤はちょっと傷がついてしまって、買い直したのがこのメトロトロン盤なのでした。
部屋の整理でカーネーションのCDをまとめて撮りやすい位置に並べたので、昨夜久々に聴いてました。やっぱり最高ですね、このアルバム。

 ではまたー。

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