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獲物の分け前~NOBODY『NOBODY COLLECTION 1982~1985(2023 EDITION)』編。

 NOBODYのTDKレコード時代の再発はとりあえずこれで一区切りになりますね。
我ながら頑張って書きましたので、よろしかったら読んでやってくださいな。
2回に分けて再発されたんですが、もし1枚だけ欲しい方におすすめするならこれでしょう。
それだけ素晴らしい仕上がりです。収録された楽曲のみならず、山田順一さんが担当されたライナーがとにかく素晴らしいです。
楽曲に対する知識だけではなく、NOBODYのユーモア・センスを引き出せたという意味で最高なんですよ。
じゃ行ってみよー。

・NOBODY『NOBODY COLLECTION 1982~1985(2023 EDITION)』(WQCQ-874/ワーナーミュージック タワーレコード)

 この2023 EDITIONというのが非常に重要なんです。
アーティストの移籍後にレコード会社が勝手な編集でベスト・アルバムを発売するというのは割とよくあることだったりするんですが、NOBODYのこれもそのひとつだったというわけですね。。
ライナーの相沢行夫さんによると「この手のベスト盤の選曲に関してNOBODYは直接関わった記憶がないんだよね。たいていはレコード会社の都合で決まっていたんだと思う。だから愛着は薄いよね(後略)」とのことです。

 更に「今回は多分NOBODY最後の再発だろうし、とにかくNOBODYを好きになってくれた人に思いっきりサービスしたいご奉仕&恩返し精神の選曲になってると思います(後略)」と続いてますよ。

 それとTDKレコードから発売されたLPとカセット(CDも同様)の選曲についても触れていますね。
このベスト・アルバムはTDKレコード(オリジナル)から発売されたのと、後にNOBODYが移籍したハミングバードから再発されています(ちなみにその間に販売権が移動したワーナーミュージックからは発売されなかった模様)。
ちなみにNECアベニュー盤には「モニカ」と「サヨナラは八月のララバイ」が追加収録されていました。

 そして、ライナーによるとある曲にはロブバード、松田良さんがコーラスで参加していたことが判明。
ロブバードといえばカップヌードルのCM曲「ボーンフリースピリット」が知られていますし、斉藤哲夫さんのアルバム『いつもミュージック』にコーラスで参加しています。
バンド解散後には柴野繁幸さんが高橋幸宏さんプロデュースでソロ・アルバムをリリースしていることを付け加えておきます。
松田良さんはNOBODYのライヴ・アルバム『LIVE ワン!』に参加してますし、堀ちえみさん「リ・ボ・ン」の作者としても有名ですね。

 このベスト・アルバムに話を戻しますと、「チャイナドールと踊れない」、「DARLIN' DARLIN'」と「SILENT NIGHT」というアルバム『NIGHT WALKER』からの曲はENGLISH VERSIONが収録されているんですよね。
これは彼らの映像作品に収録されたものが使用されたのでした。
今回の再発ではJAPANESE VERSION(早い話オリジナル)が使用されています。

 今回の再発を聴いていて、これまでNOBODYの比較対象としてはEX(梅林茂さん、奈良俊博さんに羽山伸也さんたちのバンド)を思い浮かべてましたが、BOX(杉真理さん、松尾清憲さん、小室和幸さん、田上正和さんたちによるバンド)やキャロル(矢沢永吉さん、ジョニー大倉さん、内海利勝さん、ユウ岡崎さんによるバンド)と比べて聴かなければと思いました。
特にBOXはドラマーがいないバンドという点が共通してますからね、色々とじっくり聴きながら考えたいところです。

 ホントならあのバンド好きな人たちと比較したりして、お酒呑みながら語り合いたいんですけどね。
とりあえずNOBODY再発祭は今回で一区切りとします。お付き合いありがとうございました。

 ではまたー。

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