後継者不在率を考えると、事業承継はいつがベスト?
今回は、事業承継の開始するのに
一体何歳から取り掛かるべきか?
という事を紹介していきます。
最初に断っておきますが、
これはあくまでも私の私見です。
絶対的な正解でもなければ、
強制もされず、
あくまでも理想形として
読んで頂ければと思います。
年代別に見る後継者不在率
まずは、帝国データバンクが
公表している「年代別後継者不在率」を
見ていきます。
帝国データバンク:全国「後継者不在率」動向調査(2023 年)
2023年の数値から見ると、
以下の通りです。
ここで、後継者というと
主には、「子供」が多いかと思います。
30代や40代の方の後継者不在率が低いのは、
当然と言えば、当然でしょう。
30代や40代であれば、
後継者候補がいないか
まだ学生という方がほとんどかと思います。
よって、「誰に?」という
状況かと思います。
50代から60代の減り方
次に50代が「60.0%」に対し、
60代は「37.7%」となっています。
実にこの10年間で
22.3%の会社で後継者候補が
決まっているという状況が見てとれます。
ずばり、50代から
私見ですが、事業承継に取り掛かる
ベストタイミングは「50代」と考えます。
50代であれば、
後継者候補である子供が
20代の前半から中盤である方が
多いのではないかと思います。
大学を卒業したか、
新卒で入社して数年経過した
というタイミングです。
このタイミングが家業に入社するタイミング
理想は、新卒で入社した会社で
3~5年程社会人経験し、
家業に入社。
その後、現場を経験し、
徐々に責任ある部署を経験。
そして、本格的に後継者として
経営者の引継ぎ(見極め)を行っていきます。
その時点で、50代後半となれば
引継ぎ期間も充分とれる
と考えられます。
事業承継には、時間がかかる
先程も言いましたが、
後継者候補として入社しても
すぐに経営者としての教育は難しいでしょう。
現場の社員の同意が得にくい
事が多いです。
その為には、数年は
現場社員と同じ仕事をする期間が
必要であり、この期間が
後継者の経営の成否を分ける
と言っても過言じゃない程、重要となります。
そして、いざ経営者としての
引継ぎ期間に入って、
「経営者として合格」かを見極めます。
逆に、経営者として不合格
という判断になると、
また一からやり直しです。
この、もしダメだった時の為にも
早く取り掛かるのが最善の策
となるのです。
引継ぎ(見極め)期間中にやるべき事
先程の経営者としての
引継ぎ(見極め)期間を
5~10年と考えると
完全にバトンタッチをできるのが
65歳前後となります。
これ以降は、会長や相談役として
後継者をサポートするもよし
完全に引退するのもよし
と考えます。
この「経営者として合格」となった時が
株式を移転してもよい時期です。
世の中では、株価が低いうちに
株式を移転しましょう
なんて言う人もいますが、
私は、この経営者として合格した時
が最適な時期と考えます。
そして、この引継ぎ(見極め)
期間中に同時並行でやるべき事
を、この後紹介します。
株価を下げる
経営者としての見極め期間中は、
5~10年程の期間を要し、
この間に、株価が下がるような
方法を実行しましょう。
株価は、一気に下げる事は難しいですが、
数年かけて、じわじわと下げる
という意識で、取り組みましょう。
例えば、値下がり不動産を売却したり、
含み損のある資産を売却したりと
それは、会社によって様々です。
このじわじわ下げが
後々効いてきます。
後継者の財源を確保
そして、もう一つが
後継者の財源の確保です。
現経営者から後継者に
株式を移転する場合、
色々な手法がありますが、
中には、後継者に多額な税額負担を
強いられることもあります。
例えば、生命保険を活用したり
役員報酬を増やしたりなど、
こちらも様々です。
この期間での、財源確保は
その後の手法の選択肢においても
間口が広がり、余裕が生まれます。
遅れているからといって、手遅れではありません
では、もう既に60代だからと言って
諦める必要はありません。
今すぐ始めればいい事です。
ただし、以下の二つは必須です。
この二つの時間を確保しつつ、
前半の現場体験を省くなどの
対策で乗り切るようにしましょう。
まとめ
今回は、事業承継の初め時
を紹介しました。
今日ご紹介したように
事業承継は、1分でも
1秒でも早く取り組む方が
選択肢も広がります。
早めの対策をするように
心掛けましょう。
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