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独言:【打ち上げ花火、現地で見るか?テレビで見るか?】

最初に、私のスタンスを明確にするならば、本来根っからの花火好きで、この地に越してから最初の頃は、打ち上げ花火を下から見上げていました。

この地、すなわち東京の墨田区、スカイツリーの真下。スカイツリーなど無い時からの住人です。隅田川の花火大会は、1年に一度、心躍るイベントでした。

隅田川花火の醍醐味が第一第二のふたつの会場。

ウイルスが蔓延し、中止になる少し前からは、あまりの人の多さから現地に行くのがツラくなり、テレビで拝見しつつ、生の轟音を部屋の猫様と一緒に聞きながら、ゆっくりたっぷりのお酒を頂くようになりました。

近年の人出の多さ。また目まぐるしく変わる気候状況。熱波酷暑。ぐるぐる歩きながらしか見られない謎ルール。

花火開催の1カ月前から設置されるバリケード。

こうしたバリケードも、特別ルールも、あれだけの人が押し寄せれば仕方ないのでしょうが、実は地元の人間は、現地に行くのも憚れます。

生活道路を封鎖して実施されます。

テレビで鑑賞したおかげで、テレビ東京アナウンサー陣の、開始前に発した「さあいよいよフィナーレ!」という失言や、今回のクライマックスが打ち上がらなかったというトラブルを知ることができました。

その日だけは独自のルールが適応されます。

ただ悲しいのは、歴史の一部として存在していながら、その場所にいられないというのは、どうなんだろうと思ってしまうこと。昔の芸術家や、様々な人々が受け継いできた文化を、生きている限りは参加したいですよね。

花火をモチーフとしたタイル画。

     「つづく」 作:スエナガ

#ショートショート #物語 #フィクション #言葉 #写真


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