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転職に資格は有利?実は資格は転職に全く役に立ちません。

こんにちは。

アクシス代表の末永です。社長ブログです。

東京渋谷でアクシスという20代・30代を中心とした若手ビジネスパーソン向けのキャリア支援事業を複数提供しています。

キャリアコーチングサービス「マジキャリ」転職エージェント「すべらないキャリアエージェント」などを提供しています。

このnoteでは、「すべらない転職youtubeチャンネル(延べ視聴回数360万回)」や「すべらない転職(読者45万人/月間)」では伝えられていない転職やキャリアノウハウだったり、社長としての想いや考え方について、インサイドストーリー的な感じで発信していきたいと思います。

yahooニュース東洋経済オールアバウト新R25などのメディアへの寄稿や、書籍「キャリアロジック」「成功する転職面接」を出版する等、転職やキャリアについて情報発信もしていますので宜しければ読んでみてください。

転職市場で評価されるには資格よりもスキルが重要

昔から転職エージェントの仕事をやっていると、毎回「資格は転職に有利でしょうか?どの資格がオススメですか?」という質問を何百回とされてきています。

何度も何度も伝え続けていますが、資格は転職に有利にはなりません。もちろん資格がなければその仕事ができないというイレギュラーな職種・ケースはありますが、それは多くの人にとっては特殊事例くらいに認識しておくべきでしょう。

職種における実務経験⇒これをここでスキルと呼びますが、資格ではなく、スキルこそが転職市場においては評価になります。

じゃあ実務経験・スキルのない未経験者はどうすれば良いの?資格しか手段がないじゃん

よくこういう話をすると
「世の中の多くの人は未経験の人ばかりだし、未経験NG求人が多いから、そもそも実務経験やスキルを身に着けられないじゃないか!だから資格しか手段がないんだよ!」
と主張される方がいますが、それは短絡的な発想と思います。

確かにそういう方が主張するとおり、未経験NGならそもそも実務経験が積めないという課題はありますよね。

しかし、それはあくまで一足飛びには経験できないという事であり、ここで言う実務経験は【関連した】実務経験で構わないのです。

つまり未経験にも程度があるという事です。

例えば、いきなり未経験で人事は無理でも、求人広告や人材紹介の営業職にまずはチャレンジして人材業界✖法人営業職の実務経験を3年程積みましょうと。

そうすると、次のステップでその実務経験が採用人事と関連性が高いと認められるので、事業会社への人事職種の求人でも評価されるようになり、希望していた求人から内定が得られる可能性が高まるといった具合です。

実務スキルはテクニカルスキル、ポータブルスキルに分かれる

ここで1つ注意点があります。

今まで伝えてきた事を聞いていると、実務経験やスキル=業界✖職種経験と感じたと思います。

しかし、ここでお伝えしたいスキルや実務経験はそれだけではありません。

ここでお伝えしているスキルとは、以下の2つがあるのです。

①テクニカルスキル
②ポータブルスキル

前述した業界✖職務経験はテクニカルスキルであり、それだけを身に着けても実はあまり評価されないのです。

テクニカルスキルだけでなく、ポータブルスキルも、この2つをバランス良く獲得していく必要があります。

テクニカルスキル・ポータブルスキルってどんなスキル?

それぞれ具体的に説明していきます。

テクニカルスキルとは、今お伝えした通り、業界✖職種経験に紐づくスキル、つまり特定の業務に紐づく経験やスキルの事です。

例えばですが、営業であれば営業を進める上での商材に関する知識や業務の流れの理解だったり、経理業務に関する知識だったり、人事業務関する知識のようなイメージです。

これに対して、ポータブルスキルというのは、特定業務に紐付かないスキルの事です。

例えばですが、基礎的なものであればビジネスマナーからはじまり、論理的思考力、数値分析力、チームをまとめる力、プロジェクトを管理・推進する力などです。

ポータブルスキルはカナリ幅広く、全部習得しておくに越したことはないですが、時間は有限ですし現実的ではないですね。

実際に、業界✖職種によっても関連性が高いポータブルスキルも異なります。

例えばですが、WEBマーケティングにおいては、数値分析力や論理的思考力が関連性が高く、利用価値が高いですが、不動産賃貸の個人向け営業においては、全くとは言わないものの、そこまで役に立たないかもしれません。

こうした自分が目指している、もしくは現在働いている業界✖職種に関連したポータブルスキルを把握して、しっかりとスキルアップする事は非常に重要です。

なぜならば、テクニカルスキルは業務をやっている限り、時間経過で自動的に身についていきますが、ポータブルスキルは意識して自助努力しなければ身につかないためです。

たとえば、本を読んだり、セミナーや勉強会に参加したり、それだけじゃなく得た知識やノウハウを活かして、意識しながら業務で利用しなければいけません。

もっと言えば、そのポータブルスキルを業務に利用した結果の振り返りまでする事が大事です。

誰でも仕事で意識できるポータブルスキル4選

とは言え、これを読んでいただいている皆さんは、様々な業界✖職種の方がいらっしゃると思いますので、ある程度どういった業界・職種でも汎用的で、初心者の方にとっても基礎的で取り組みやすいポータブルスキルを最後に4つ紹介しておきます。

各ポータブルスキルを学ぶ上でのオススメ本もご紹介します。

①論理的思考力
論理的思考力はどういう仕事でも活かせる物事を考えたり、わかりやすく伝えたりする上での汎用的な思考力です。
これは仕事だけでなく、転職の面接においても、面接の受け答えにおいて高い評価につながる効果を発揮するので必須スキルと思います。

このポータブルスキルを身につける際にオススメの書籍としては、
「ロジカルシンキング(照屋 華子, 岡田 恵子)」
「ロジカル・プレゼンテーション(高田 貴久 )」

がオススメです。

僕はこの本を大学生時代に読み込み、友達との会話などでも実践してみた事で、自分の中で革命が起きました(笑)

②チームワーク力・協働推進力
どんな会社・職場であっても、仕事は組織である限り、個人ではなくチームで成果を出す事が求められます。
個人主義や個人事業主の集まりのような会社も稀にはありますが、
全てとは言い切らないものの、ほとんどの会社はチームワークや協調性を求めます。
転職の面接においても、割と面接官にチェックされるポイントになるので必須スキルと言えます。

このポータブルスキルを身につける際にオススメの書籍としては、
「GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代(アダム・グラント)」
がオススメです。

③KPI設計力・目標からの逆算力
KPI設計・目標から逆算して行動する力は、ビジネスで高い成果を出したり、転職の面接においては意外と重要なスキルです。
しかし、意外と多くのビジネスパーソンはできていません。

ここで言うKPI設計や目標からの逆算というのは、仕事で最終成果を出す際に、最終成果=たとえば売上を出す際に、それまでのプロセスやフローを分解し、各プロセスごとの目標数値を設定するイメージです。
これができると再現性高く成果を出し続けられます。

プロセスごとの課題や改善点を明確にして、自分やチームの行動を最適化し続ける事ができるからです。

また、それができていると、転職の面接などでも、第三者に成果の要因やプロセスを客観的に説明ができるため、成果を出すのに再現性が高そうと評価してもらいやすいのです。

逆に、これまで転職サポートしてきた中でも、主に証券、メガバンク、地銀、MR出身の中小企業向け融資やリテール営業をされてきた方々は、部内や同期内トップセールスの方であっても、
「足繁くお客さんに訪問してました」
「とにかく必死で数をこなしていました」

といった漠然とした成果要因しか話せずに、
「これはこの大手企業にいたから当たり前にあがっていた成果であって再現性はなさそうだな〜」
と思われてしまい、ほとんどの面接がお見送りになってしまうケースが非常に多かったです。

このポータブルスキルを身につける際にオススメの書籍としては、
「KPIマネジメント(中尾 隆一郎)」
「最速で課題を解決する 逆算思考(中尾 隆一郎)」

の2冊がオススメです。

ちなみに、この著書の中尾さんは、リクルート住まいカンパニー執行役員、リクルートテクノロジーズ社長、リクルートワークス研究所副所長などを務めた凄い方なんですが、弊社アクシスの顧問にもなってもらっており、僕自身も毎月直接指導をいただいています。

そういう関係だからオススメしているのではなく、クレバーな事を誰にでもわかりやすく説明してくれる方なので、この書籍は本当にオススメです。

④抽象度の上げ下げ力
これは表現がややこしいですし、初心者というよりは、やや中級者向けですが、ビジネスや仕事において、抽象度や具体度を柔軟に上下させる力は物凄く大切です。

特に、まずは若手ビジネスパーソンの方は、抽象化させる力は必ず身につけた方が良いと思います。

どういう事かと言うと、日々、業務を進めていると、個別の成功や失敗、事例がたくさん積み上がっていくと思います。

その際に、それらをそれぞれ個別の事象として捉えるのではなく、あえてグルーピング化したり、共通項、最大公約数化して、傾向値や法則性のようなものをまとめるのです。

あえて雑に言ってしまいますが、これが「抽象化」です。

これができると、業務に一定経験を積んできた際に、都度振り返りをして、これまでの経験値を抽象化する事で、成功要因や失敗要因を自分の中で体系的にナレッジとして早くから蓄積ができてくるのです。

そうすると、同じ失敗をする事が減るし、成功する確率が飛躍的に高まるしと良い事尽くめなんです。

このポータブルスキルを身につける際にオススメの書籍としては、
「具体と抽象(細谷 功)」
「「具体⇔抽象」トレーニング 思考力が飛躍的にアップする29問(細谷 功) 」
の2冊がオススメです。

転職には資格よりも、実務経験・スキル

いかがでしょうか?転職に資格は有利にならない、役立たないと聞いてショックを受けた方もいらっしゃるかもしれませんが、必ず道はあります。

むしろ正しい手段・手法を知り、成果につながる正しい努力をしていきましょう。

こちらの記事を読んで、キャリアや転職って思った以上に奥が深いな〜、難しいな〜と途方にくれてしまった方もいらっしゃるかもしれません。

そうした方は、是非プロにご相談ください。そのために存在していますw

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