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巣篭もり生活と毎日の料理 [後編]

自分たちがつくっている料理のトレーニングアプリたべドリ を使うと、本当に料理が上達するのかを、この在宅勤務の期間で試してみました。

最終回の後編では、たべドリを日々どんな風に使って、どんなことを思ったかを、中の人が使ってみた的なノリで書いてみようと思います。(前編中編はこちら)

この3ヶ月を振り返る

まずはこの在宅期間で、どれだけやったかを公開します。

カレンダー

たべドリでは、日々のチャレンジの成果をカレンダー形式で振り返ることができるようになっています。

青く塗られた日はお題(後で説明します)にチャレンジした日です。色が濃くなっている日は、複数のお題にチャレンジした日ですね。グレーになっている日はやらなかった日です。

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今気づきましたが、5月の金曜日は3週連続で色が濃くなってます。金曜日はやる気があったのでしょうか?その反動か、翌日の土曜日は毎週グレーになっています。

在宅勤務になってから、我が家の食卓は100%自分が担っていて、基本的に毎日料理をしています。
グレーになっている日は何もしなかったというわけではなく、適当に思いついたもの(カレーライスとか)をつくって済ませたか、あるいは休日なので、お刺身なんかを買ってきてそれをおかずにしたんじゃないかなーと思います。

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(近所のライフで買った勝浦産のかつおです。これで500円とかだったような。)

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5月の2週目は毎日やっていて、5/4から5/15まで、12日間連続でチャレンジしていました。いまのところこれが最長記録になっています。

全体的に無理してがんばったという記憶は全然なく、毎日家族のために夕飯をつくっていただけで、気づいたらこうなっていたという感じです。7月に入った今も同じようなペースで続いています。

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(先日つくったおくらの肉巻きです。豚バラで巻けばなんでもおいしいし、照り焼き味はみんな大好きなので、コレにしとけば間違いない!)

朝起きたらお題をチェック

さて、ここからは実際にどんな風に使っていたかを書いていきます。

まず、朝起きたら、本日のお題をチェックします。(布団の中でみることが多いです。)朝、たべドリを起動すると、こんな感じになっていて、

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画面をひっぱるとその日のお題がふってきます。

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お題をチェックしたら、お題の料理を中心に、その日どんな献立にするかをぼんやり考えます。

「中華風のたまご炒めかぁ。じゃあ、一緒に春雨サラダでもつくろうかな、スープも中華風がいいかな?」とかそんな感じですね。

毎日、「今日はこれをやってみよう!」と提案されるので、献立はそれに合うものを考えるだけでよく、ゼロから考えるよりもだいぶラクです。

また、どのお題も縛りがゆるく、コレとコレが必要ですとは言われないので、着想だけもらって、細かいところは自由にやっています。

たまごいため

(たまご炒めはのんびりやってると、こんな風にそぼろみたいな残念な感じになります。手早くやりましょう...。)

どっち?を見ながら、自分なりに発想する

お題をタップすると、どっちで試す?という2つの選択肢が出てきます。

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「トマトの卵炒めって、どっかでみたことあるけど、小松菜でやってもいいんだな〜」、「小松菜でやれるってことは、いま冷蔵庫にあるチンゲンサイでもイケるかも?」
みたいな感じで発想を広げていきます。

選択肢を2択にしているのは、そんな感じで自由に発想する機会をつくるためですね。コレをやろう!と限定されると、レシピ通りにつくるような感じになってしまい想像する余地がありません。とはいえ、選択肢を3つ以上にすると今度は迷ってしまうので、やるとしたらどっち?と2択で聞かれるくらいが丁度いいなと思っています。

千切りにするとか、いい感じの火加減で焼くとか、そういう技術的なことって、最初は失敗もするけど、何度かやればできるようになります。でも、「この食材をどうやって料理しよう?」みたいな発想って、意識的に考える機会をつくらないと、なかなか広がっていかないです。

なので、どっち?をヒントにして、結果としてどちらでも無いものをつくるのも全然アリです。むしろそれができる方がゴールに近づいてるってことになります。

自分の場合は、初めてチャレンジする料理のときはどちらかを選んで忠実にやることが多いです。一度やったことのある料理だったら、2回目からは材料を変えたり、手順を省略して簡単にしたりして、自分なりのやり方を試しています。

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(2回めの卵炒めは、トマトじゃなくてブロッコリーでチャレンジ。多少マシになった気がする。味付けは中華風じゃなくてオリーブオイルとクレイジーソルト!)

そのときやれるお題を選ぶ

ひっぱって出てきたお題が「今日の気分とちがうなー」と思うこともあります。

そんなときは、昨日までのお題の中から、まだやってないやつをチェックして「今日は中華な気分じゃないけど、こっちのクリーム煮ならやれそう」みたいな感じで、気分で選んでいます。

冷蔵庫の中身やその日の気分に照らして、やれそうだなと思うものをやれば良いと思います。自分の場合、その日のお題をその日のうちにやることの方が少ないです。

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ちなみに、お題にはチャレンジできる期間が設定されていて、出題された日から7日経つと、画面から消えていきます。なので、いつも両手で数えきれるくらいの選択肢しかそこにありません。

どうしてそうなっているかというと、選択肢が多いと選ぶことに疲れちゃうからですね。

「もっと今日の気分にぴったりのものがあるんじゃないか!?」って探し続けて疲れるくらいなら、さっとアプリを立ち上げてパッとお題のリストを見て、「今日はやりたいのないからやーらない」でいいと思います。

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(ほうれん草と鶏肉のクリーム煮です。こういうのってシチューのルーみたいなのがないと作れないと思ってませんか?自分は思ってました。)

すぐにできないときは「あとでやる」

「やろうと思ってたんだけど、やる機会をつくれずに7日経ってしまいそう...」という状況になることが時々あります。

そいうときはお題のカードをシュッと横にスワイプすると、こんな画面になって、

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「あとでやる」をタップすると、このお題はリストから一旦消えて、しばらく経ってから再出題されます。(次にいつ出るかはおまかせです)

ついこのまえ実際にあった話で、近々春巻きのお題をやろうと思ってたら、子どもたちが給食で春巻きを食べてきちゃったということがあったのですが、そんなときに使えます。

お題を保存しておく機能があればいいのでは?と思うかもしれませんが、自分の経験上、たくさん保存しても結局やらないし、やらないどころか保存したこと自体忘れちゃうので、後日「今日は春巻きをやってみよう!」と再提案された方が、確実にチャレンジする機会は増えるなぁと感じています。

数えるほどの選択肢しかなかったり、消えてしまったり、保存もできなければ、あとでやる日を指定することもできないという、ないづくし仕様ですが、計画も管理もしないカジュアルさが、毎日使うには丁度いいなぁと思っています。

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(後日やった春巻き。めんどうなので揚げずに焼いてます。中身は水菜かな?少し前に、春巻きの皮が品薄状態になりましたよね〜)

買い物に出かけてテンションを上げる

17:00の鐘が鳴ったら、夕飯の準備を始めることにしています。
朝考えた献立で、買い足しが必要なものがあればスーパーに買い物に行きます。

必要があればといいつつ、自分はなんだかんだでほぼ毎日スーパーに行きます。新鮮な野菜が安く山積みになっていたり、ちょっと高めの魚に思いがけずOFFシールが貼られててラッキー!とか、スーパーにはあとで楽しく料理をするための良い刺激がたくさんあるので、それを貰いに行ってテンションを上げています

冷蔵庫の中にあるものだけでやりくりしようとすると、どうしても発想が小さくなって、できるもので済ませようとします。そうすると予定調和になるというか、どうしても作業っぽくなっていくんですよね...。

近所のスーパーに行くだけですが、在宅勤務の気分転換にもなるし、多少の運動にはなる(ハズ)と思うので、普段まとめ買い派の人も1回やってみるといいと思います!

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(これは買うでしょ。バター焼き、フライ、ムニエルって書かれてるのをみるだけで、へ〜いいじゃん!それにしよう〜ってつくれるようになりたいわけです。レシピとかなくても。)

ポイントだけチェックして、あとは自力でやってみる

さぁ料理をするぞというタイミングで、もう一度たべドリを開き、動画をチェックします。

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動画にはチャプターリストがあるのですが、具材を切る、炒める、味付けする、といった調理工程ごとに頭出しができます

自分は、「切り方も炒め方もだいたい分かるけど、味付けするとこだけ念のため確認したいなー」という感じで使っていますね。その部分しか見ないので10秒くらいで終わりです。

動画にはテロップがついていますが、レシピのような「小さじ1の塩を振ってもみます」「10分間待ちます」という指示ではなく、なぜ塩を振るのか?、ふるとどうなるのか?、どうなったら完了なのか?といった、処理の目的や理由が書かれています。

こまつな


初めてやる料理のときは、動画もテロップも一通り見てインプットしておくと、次回からは不要だなと思う工程をスキップしたり、選んだ食材に応じて必要な処理がわかるようになってきます。

また、応用できる知識が自分の中に増えてきたら、動画を見ないでやってみるようにしています。「たぶんここで下味を付けた方がいいな」とか「ちょっと長めに火にかけたほうが柔らかくなりそう」とか、自分なりに想像しながらやってみます。

「なんか前と違うな?」という仕上がりになることもよくありますが、ごはんを食べ終わってから動画を見て、「あー、なんか足りないと思ったら、そこで片栗粉揉み込んでたんだ〜!」みたいな感じで答え合わせをするのも面白いですよ。

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(こういうのは慣れないので、忠実にやります。仕組みは単純なんですが、単純なほど下処理とかタイミングがものを言うようになって、難しい。)

調味料の配合は感覚的に覚える

たべドリでは、味付けに必要な調味料の種類や分量を、感覚的に覚えられるように、図で表現しています。

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例えば、みそ炒めだったら、みそと酒を同じくらい入れて、砂糖と醤油はそれよりちょっと少なめで、こちらも割合は同じくらいということがわかります。

「2人分で大さじ1ってことは、3人分のときは...」とかって計算するのは面倒だし、何人分つくるかは人それぞれなので、こうやって目で見て感覚的にやれた方が便利です。最終的には好みですしね。

ちなみに、図の中にある「この点線はなんだと思う?」と子どもに聞いたら、「入れなくてもいいやつ!」と答えたので、ちゃんと伝わってよかった〜。

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(自分用に物理カードをつくって冷蔵庫に貼ったりしています。)

うまくできたか評価してレパートリーを増やす

料理をつくったら、写真に撮って記録しておきます。
お題は繰り返し出題されるので、過去の記録が次回またチャレンジするときの、自分へのアドバイスになります。

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記録するときには、自己評価をつけておきます。思ったとおりに仕上がらなかったら☆1つ、思ったよりうまくできたら☆3つという感じです。同じ料理に何度かチャレンジして、自己評価の星の数が一定数を超えると、自分のレパートリー(得意料理)として、登録されていきます

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お題にそって料理をしているだけなのに、気がついたらレパートリーがたくさんある!という体験は、自分でもちょっとビックリしますし、嬉しいですよ。

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(自分のレパートリー第1号はオイスターソース炒めでした。最近はめんどくさいときはコレ。鶏肉とかピーマンとか、その日の気分でテキトーにやってます。)

結局どれくらいできるようになったのか?

たべかたマップという機能で、どんな食材を、どんな調理法で料理できるようになったのかがひと目で分かるようになっています。

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野菜系はお題の数が多いので、チャレンジする機会も多く、マスが濃くなっていました。意外にも煮物を結構やっていて、揚げ物もいくつかやってました。

それぞれのマスをタップすると、これまでの記録をみることができます。
例えば、野菜あえるが交わるマスをタップすると、22回もチャレンジしていたことがわかります。たしかに、野菜の和え物は、すごく色んなものがつくれるようになった実感がありますね。
このマップをまんべんなく広く・濃く塗ることができたときは、あるものでパパっとできるチカラが相当に身についているんじゃないかと思います。

あえもの

(マリネはレモン汁を入れたりカレー粉入れたりして、いろんなバリエーションがつくれることがわかった。焼いてからマリネするのもおいしい。)

この3ヶ月の成果まとめ

結果としては、約3ヶ月間で67回チャレンジし、51品をレパートリの候補に加えることができました

このペースで続けたら、1年後には250回くらいのチャレンジがあるわけで、その頃には、なにも見なくてもパパっとつくれるような料理が100品近くあるんじゃないかなぁ!?と想像しています。
やればやるほど、レシピがなくても食材や味付けを自由に変えるチカラが付いてくるハズなので、レパートリーは理論上無限大のハズ。やるぞ〜〜。

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(いろいろやったな〜!)

現時点での良いとこ・悪いとこ

さて、こんな感じで数カ月間使ってみたのですが、良いところもあれば悪いところもあったので、最後にそれを書きたいと思います。

まずは自分が良いと思ったところ。

・夕飯なにしよう?で悩まない。献立もすぐ決まる。
・自分なりに発想するチカラがついてきた。自由でいいと思えた。
・つくったことない料理でも作り方がなんとなく想像できるようになった
・どんな料理も構造は意外と単純ということがわかった。やる気アップ。
・コレと言ったゴールが無いので、長く楽しめる

あたりですね。

意外だったのは、夕飯なにしよう?を決めるにあたって、とっても便利に使えてるということ。

それって、いわゆるレシピアプリに期待されるものであって、料理のトレーニングアプリの役割としては不要な要素では?とずっと考えていたんですが、実際使ってみたら予想外にめっちゃ役にたっています。(と同時に、それを決めることが本当に本当に心から面倒くさいんだな〜ということを肌で感じまくった数ヶ月でした。)

ただ、よくよく考えてみると、その部分を便利にできないと、日常生活の中で使い続けること自体が難しく、お勉強する気になったときだけ取り出すアプリになってしまって結局使わないですよね。やはり体験として、そこはセットで考えられているべきだなぁということを再確認できました。

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(ちょっとボケてますが、酢豚的なやつです。酢豚もクックドゥとかでやるものだと思いがちじゃないですか?やってみると意外と単純です。とりあえずケチャップです。)

続いて悪いところというか、改善したいところです。細かい機能的なことになってしまうのですが、自分としては以下のような感じ。

・未来の自分へのアドバイスとしてメモを残したいと思ったけど、残せない
・ほかの人の記録をみて、アイデアをもらいたい
・お題によっては結構難易度が高い
・朝ごはんとか、ランチ向けのお題が欲しい
・お題としては出てないけど、自分なりに復習がてらやってみたときでも記録に残したい

といったところ。

特にメモは欲しいなと思いました。どんな工夫をしたかとか、次回やるとしたらこうしたいとか、メモって次に活かしたい。

あと、ほかの人の記録をみたいなと思いました。自分たちで使っていて、「こんな風にやってみたよ〜」というのをときどきチームでシェアするのですが、自分では想像もしないような食材をナチュラルに使っていたりして、めっちゃ参考になるのです。

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(我が家の朝食に頻繁に並ぶ、信号機のようなおかずです。これとごはんと味噌汁と納豆みたいな感じなので、もうちょっと幅を広げられる朝ごはん向けのお題が欲しいな〜。)

そして最後にもうひとつ。
これは、純粋に自分が欲しい機能なんですが、レシピを書きたいです。

どっち?の通りにつくらなくて良い、つくらない方がむしろ成長

と書きましたが、そうなってくると、自分なりの味付けだったり作り方っていうのができてくるんですね。

チャレンジを繰り返す中で、簡単でおいしくできる方法が見つかると、やっぱりそれを誰かに教えたいというか、単純にみんなもやってみて!って言いたくなる時がある。

できるだけ多くの人に試してほしいから、料理が上手じゃなくても、その料理を一度もやったことがなくても再現できるように、レシピに起こして共有したくなるのです。

そして、おウチのごはんのアイデアレシピと言えば、クックパッドですね。

ワンタップでクックパッドにレシピを公開できるボタンとかがあったらいいな〜と、わりとホンキで考えているところです。

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(昨日のお昼は自分しかいなかったのでコレでした。朝子どもが残したご飯でつくったチャーハン的なやつ。味付けはマルちゃんの焼きそばに付いていたソースの粉です。ジャンキーでうまい!)


というわけで、前編、中編、後編と長くなりましたが、巣篭もり生活の中での毎日の料理について、自分の体験を書いてみました。
紹介したおいしいたべかたチャレンジドリル たべドリに興味を持たれた方は、是非つかってみて欲しいです!そして、感想やご意見、ご要望をいただけると嬉しいです。

それでは!


追記:
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