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マーケティング業務でValueを高めるために必要な5つのこと

iCAREでは社員の採用時や入社後の業務において、バリューとクレド(行動指針)を非常に大切にしています。

Value:仕事をする上で意識すべきアクション
満足したらプロじゃない
 ◾ スピードは上がらないか?
 ◾ クオリティは上がらないか?
 ◾ 視座は上がらないか?

Credo:誰と共に働きたいか
楽しまなければプロじゃない
 ◾ 自分にフタをしていないか?
 ◾ 仲間に愛はあるか?
 ◾ 家族に誇れるか?

社外にも誇れる内容と思っています。

そうなると大事なのは、この概念をいかに自分の業務として具体的に落とし込めるかなのではと。

そこで本記事では、僕があずかっているマーケティングチームで、愛をもってどうやったらValueに掲げているスピード・クオリティ・視座を上げられるかについて考え、実行していることを書いてみたいと思います。

(※経験を積んだ方にとっては既知のことばかりかもしれませんが、ひょっとすると知っているけど最近実践度が落ちている点があるかもしれませんよ! なんて。僕も含めてね。)

既存の仕組みや言葉の意味を問う


例えば既存の「仕組み」としてどこの会社にもある会議を例にあげてみます。

受動的にこれまでのやり方に沿って受け身で会議に参加するのと、以下のような問いを立てて提案してみるのでは、提供できる価値が大きく異なってくるのではないでしょうか。

◾そもそもこの会議は何のためにやっているのだろう
◾なぜデフォルトで1時間枠✕週1なのだろう
◾目的に照らして会議の進め方と参加者は現状がベストなのだろうか

また、よく資料に登場する「戦略」という言葉はどうでしょう。

会社内には「~戦略」という資料が多数存在しますが、そもそも戦略が何かを意識して書かれていないことがこれまで在籍した会社では多かった印象です。

戦略の定義は研究者の数だけ存在するので一意に決めることはできないですが、自分なりに戦略が何かを整理した上でアウトプットするか否かで、そのクオリティは大きく変わってくるのではないかと思います。

体系的知識をもとに全体構造から考える


マーケティングに関連した以下の領域には既に膨大な先行研究が存在し、汎用性が高くすぐに活用できる知識・思考体系が存在します。

◾ 行動経済学
◾ ロジカルシンキング
◾ ストーリー構造
◾ コピーライティング
◾ Webデザイン
◾ メールマーケティング

マーケティングでよく登場するベーシックな体系としては、PESTや3Cなどのフレームワークがありますね。

これらを体系的に学んだ上で業務に望むのと、まわりの人がやっていることをなんとなく参考にして進めるのでは、そのクオリティに大きな差が出やすくなります。

なぜなら、フレームワークは個人の経験に基づく思考の偏りを是正し、一定の切り口で俯瞰してMECEに事象を捉えることができるからです。

更にこのフレームワーク思考はチーム内での共通言語としてコミュニケーションを円滑にできるメリットもあります。

逆にこれらを学ばないまま業務を進めると、自分が経験した範囲でしか事象を捉えられなくなりがちで、重要な視点が欠落するため、アウトプットの質が下がりやすくなりますね。

「なぜ」を繰り返す


新しく企画したセミナー情報をお知らせする方法を考えてみます。

この場合に「なぜ」、つまり目的を深く考えないまま実行してしまうと、とりあえず既存のリストにセミナーの有益性をアピールするメールを送るという結果になりがちです。

しかし「なぜ」を考えてみると、もっと有効なやり方が存在することがわかります。

そもそもこのセミナーは誰を対象に何を狙ったどんな内容で、KPIな何なのか。

これをふまえて集客するためにはどんな手段が最適なのかを費用、工数、効果をふまえて評価してみる。

仮にこのセミナーが既存顧客の経営層との関係性を深め長期的なLTV向上を狙うものだった場合、既存リスト宛にメール送信してもこの目的は達成できないですよね。

カスタマーサクセスから顧客の担当者を巻き込んで経営者の方にセミナーの位置づけを丁寧に説明する方が効果的かもしれません。

この例は極端なケースですが、目的の詳細を確認せずに何となくこれまでのやり方を踏襲して進めている施策がないかは要チェックです。

逆算でマイルストーンを設定して動く

人間は目の前のことは解像度高く認識できますが、3ヶ月以上先にことになるとぼんやりとしか把握できないことが多々あります。

しかし仕事の多くは期限が明確に存在し、その期限までに達成すべき定量的目標値が設定されます。

そこで必要になるのがゴールから逆算でやることを考えていくバックキャスティングの手法ですね。

理屈ではわかっていたとしても実行するのが難しいことの一つかと。

逆算思考は面倒で脳が疲労するから後回しになりがちだからでしょうか。

後回しにしていると、気が付いた時には期限までの時間が足りなくなり、追い込まれてしまいます。

そうならないためにやることは、重要なマイルストーンを楔として打ち込み、定期的に進捗をレビューしていくことですね。

時間は取り戻すことができないので、マイルストーンがあれば早めに進捗を確認して挽回策を練ることができます。

未来は常に不確定ですが、一定間隔でマイルストーンを設定しているか否かでゴールへの道筋を把握しやすくなります。

自分と異なる論理をもつ他者をうまく巻き込む


面倒なことが嫌いな人間という生き物は、自分だけの思考と行動にも逃げ込もうとします。

異なる論理や意見をもつ他の人との調整の面倒さ、自分の考えを否定される不快さ。

これらが自分の把握できる範囲で仕事を進めようとする背景の一つにあると思います。

しかし自分や自部署だけで実現できることは限られた範囲ですし、アイデアを広げて大きな成果をなし遂げたり、自分が気づいていない視点も加味したりする上で他部署への働きかけは重要です。

大きな成果を出したいのなら、面倒を避けずにスピーディーに踏み込むことが必要ですね。

最後に

人間の能力には遺伝による先天的能力と環境などによる後天的能力があることが知られています。

音楽やスポーツの能力は先天的能力である遺伝の影響が極めて大きくなることが下記のふたご行動発達研究センター長の安藤寿康氏の研究などからもわかっていますが、ビジネスマンとして必要な基本能力は相対的に後天的影響が大きくなります。

実際、次の研究にある通り、言語(語彙)能力や問題解決能力は短期記憶能力とは異なりシニアの年齢になっても伸び続けることがわかっています。

別の言い方をすると、社会人になっても学び続ける人とそうでない人では大きなパフォーマンスの差がつくことになります。

学ぶとは、インプット、思考、アウトプットの量と質ですよね。

圧倒的パフォーマンスを出している方は並の人の想像を遥かに上回るインプットがベースになっていることにこれまで何度も遭遇しました。

いくつになって謙虚に学び続ける姿勢が大事ということですね。


本記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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