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プロセスを分解してシンプルに行動する

とにかく動く。
そうしないと結果は決してついてきません。

子供から大人まで、だれもに対して共通するいわゆる

 『当たり前』

ですよね。

ですが、そうはいっても簡単に動けないものです。だってその結果失敗してしまったり、被害を被ったりしたくないですからね。

だからこそリスクヘッジを考えながら動く必要があります。
そのためにはできるだけ「小さな行動」から始めてみることです。

「小さな行動」を見つけ出すには、シンプルに考えることが大切です。考えるためのプロセスを細かく分けて、それぞれのプロセスでシンプルに考えていけば「小さな行動」を見つけ出すことができます。

この発想をソフトウェア開発プロセス上で構築されたのがいわゆる"アジャイル“開発モデルなわけです。そしてアジャイルは経産省も推奨するほど世の中で浸透し、市民権を得つつありますよね。もちろん従来のウォーターフォールがダメというわけではなく、ある条件によって使い分ければいいわけですがその条件次第で「小さな行動」の単位に分割してイテレーション(反復)する進め方の方が、失敗を小さなうちに摘み取れて、大きな失敗に発展しにくくなるメリットを最大限活かしてくれるわけです。

これとまったく同じことを「様々なプロセスの中で活かしていきましょう」と言っているにすぎません。IT業界にいれば否応なく理解できてしまう人も多いのではないでしょうか。

プロジェクトマネジメントなどに精通していれば、多くのマネージャーが理解していることでしょう。そう、WBS(Work Breakdown Structure:作業を分解し構造化する)ですね。

課題や問題を考えるためのプロセスは次の通りです。

「具体的には?」と問いかける

目の前の課題、大きな夢、立ちふさがる難問。
すべての課題・問題は、いくつもの要素がからみあった状態で目の前に現れます。だからこそ、

 「具体的に、何が問題?」
 「具体的に、何が困る?」

と、ことの本質を具体的な形に分解していくことが大切です。
このとき分解する際には「5W2H」を活用しましょう。

Who(誰が、誰を、誰のために、誰に対して、誰から……)
What(何が、何を、何のために、何に対して、何をもって……)
When(いつ、いつから、いつまで、過去・未来・現在のいつなのか……)
Where(どこで、どこから、どこへ、どこまで、どのあたり……)
Why(なぜ、どうして、理由は、動機は、原因は……)
How(どのように、どうやって、いかに、どんなふうに、方法は……)
How much(どれくらい、量は、期間は、広さは、数量は、コストは……)

物事はすべて具体的に発生し変化していきます。第一印象や思い込みだけの限られた情報で対処しようとすると、問題の核心を捉えることができません。人は感情で生きるものかもしれませんが、感情抑制もままならない状態で甘え続けていればビジネスが成立しません。

シンプルに考えるためにも、具体的にすることが大切です。

 

「ほかには?」と問いかける

「具体的には?」という問いかけと組み合わせて使います。

課題や問題に対する理解を深めていきます。ある部分について深く理解したら、ほかに漏れはないのかを確認するために「ほかには?」と問いかけます。


「要はどういうことか?」と問いかける

「具体的には?」「ほかには?」という質問を使って、課題・問題の全貌が明らかになったとすると具体的な事象がたくさん集まり、捉えどころがないように感じるかもしれません。

そのときに、全体を見渡して、

 「要は、どういうことなのか?」
 「つまり、何が起こっているということなのか?」
 「問題の核心は何なのか?」

と確認しましょう。すると、具体的な情報の集積の中から核心部分が浮かび上がってきます。

何も具体的な情報が見えていないうちに「要はどういうことか?」と考えてみても、第一印象や思い込みによる答えしか導けません。シンプルに行動するには、問題を具体的にしてから核心を捉えるという作業が必要です。

このような手順を踏むことで物事はシンプルに捉えられ、シンプルな行動を導き出すことができます。


課題解決後の状況を想像する

「要はどういうことか」がわかったあとに、これといった解決策が見えていないからといって慌てないでください。焦って行き当たりばったりの対策をとってしまうと、これまでのプロセスが台無しです。

しかし、この段階で解決策が見当たらないのは、当然のことです。
まだ、解決策について考えていないのですから。

ここまでは現状を理解するプロセスなので、解決策が見えていないからといって不安がる必要はありません。

この段階ですべきは、いきなり解決策を探すのではなく課題解決後の状況を考えることです。いきなり方法を探さないということが重要です。

課題・問題の核心がつかめたら、

 「では、それがどのように解決されたらいいのか、
  さらに改善されるとしたらそれはどんな状態か?」

これを考えます。
課題解決後の状態がわからないまま考えたり、議論をしたりしていると、堂々巡りに陥ります。それでは、行き先も決めないまま旅をするようなものです。

その課題・問題が解決されたら、課題解決後の状況をありありと思い浮かべてください。

 「お客様が当社の大ファンになっている」
 「取引先から好条件のオファーが山のように舞い込む」
 「職場の雰囲気が激変し、社長賞をいただいて、職場で祝杯をあげる」

などイメージしてみましょう。
もっと深く味わってみるのであれば、次のように考えてみましょう。

たとえば「取引先から好条件のメールが届いている」というものであれば、朝メールを開いたら「えっ!」と思って息が止まるほどの条件の良いメールが届いてる、電話も鳴りっぱなしで職場の人たちみんなが歩きまわったり、賑やかな音にあふれている。Faxの紙も続々届き……など、五感をフルに使ってリアルに思い浮かべてみてください。


「そのためにできることは何?」

「理想とする未来像」を課題解決をしたあとの状況として味わうことができたら、ここで初めてそのためにできることを探ります。

方法は、このとき初めて考えるのです。

やり方は無限にあります。
思いつく限り書き出しましょう。

「具体的には?」「ほかには?」と問いかけながら具体的な方法を書き出していってください。たくさん出てきた方法を眺めながら「理想とする未来像」と見比べながら方法を選んでください。

その方法を実施したらどんな展開が始まるのか、「理想とする未来像」実現までのプロセスを紙の上に落書きしながらシミュレーションしてみてください。

そこでしっくりくるようでしたら、その方法を実行しない手はありません。


「最初の一歩は何?」

「理想とする未来像」を実現するための方法がわかったら、そのためにできる最初の一歩は何か問いかけてください。

最初の一歩は「ベイビーステップ」などとも呼ばれます。

赤ちゃんのよちよち歩きのイメージです。それくらいでかまいません。

ベイビーステップはやがてモンロー・ウォークのように魅力的な歩みになり、最後にはウィニング・ランとなって「理想とする未来像」を現実のものとするでしょう。

ウィニング・ランにつながるベイビーステップを探り当ててください。
それが見つかったら、すぐに行動です。

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