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2021年1月の記事一覧
中根すあまの脳みその77
日常の中で突然、なんの予兆もなく、得体の知れない“違和感”のようなものを感じることがある。
それは例えば、友人と話しているとき、相手の顔を見ながら、「この人は私と一緒にて楽しいのだろうか」となんとなく考えてしまうことから始まる。一度考え始めるとその思考から抜け出せない。私は思う。そもそもこの人との出会いは、たまたま教室で席が隣だった、というだけであり、あのとき私が他の席に座っていればこの関係は始
中根すあまの脳みその76
神奈川県の僻地で生まれ育った私は、都内を走る電車にランドセルを背負った小学生が乗ってくると、毎度感心してしまう。
シートひとりぶんにも満たないその小さな体で、こんな世知辛い社会の中を、てくてくと歩いていく彼ら。立派だなあ、チョコあげたいなあ、といつも思う。とはいえ、私よりも都会慣れしている彼らのことだから、もし私がチョコをあげたとしても、決して受け取りはしないだろう。
都会には不思議な人がたくさん
中根すあまの脳みその75
最悪の結果が待ち受けていることを知りながらも、進むしかないことがある。
自分のパソコンにステッカーを貼っていた。ドラえもんとのび太が楽しそうに笑い合っているステッカーである。ある日それが、4分の1ほどめくれていることに気が付いた。
少し、いや、かなり気になったが、私はそのステッカーが気に入っていたため、そのまま放っておくことにした。
それから数か月後、ふとパソコンを注視すると、ステッカーのはがれ
中根すあまの脳みその74
餅の季節も終わりを迎えそうな今日この頃。そうはいっても、正月でなくても彼らの出番は多くある。ここ最近は明太子やチーズとタッグを組むことで活躍の場を広げている。
1年を通して安定した仕事量をこなしながら、年に1度、特別に脚光を浴びる季節があるというのは、芸人の端くれである私としては、なんとも羨ましい限りである。
白くて柔らかい、愛嬌たっぷりの見た目でありながら、その脅威の粘着力でお年寄りや子供たち
中根すあまの脳みその73
財布をなくした。
大晦日、夜。紅白歌合戦が始まるか、始まらないかくらいの時間帯。
せっかくの大晦日だ、少しくらいはじけてやろうかと思い立ち、私は妹(なぜかついてきた)を連れて、近所(徒歩30秒)の自販機へジュースを買いに出かけた。
なんの滞りもなく、カルピスとピーチネクターを手に入れた私は、ご機嫌に走って家に帰る。
月がまるいだとかなんだとか、騒ぎながら。
このたった数分の出来事が地獄の始まりで