変化が訪れたあの日。

日が経ちまくった未完成の下書きを読んで削除。


伝えたい気持ちをのせて打ち込んだ文字は、ただの綺麗事に変化していた。

これじゃない。書きたかったのはこれじゃない。

いいや、書きたかったのはこれだ。求められていたのも求めていたのも全て詰まっていた。

下書きというゴミ箱に入れていたものは全てゴミ袋に詰め込んで外に出した。そこにゴミ収集車が通って拾ってどこかへと走り去っていった。


あの日熱意を込めて作り上げたものは全て消え去った。内容すらも覚えていない。どんな気持ちで打ち込んだのかも、何を伝えたかったのかも、何も思い出せない。

すぐに書き上げて世に出せば良かったのかもしれない。

あの日の僕は書き上げることができなかった。また明日やろうと閉じたのがいけなかった。閉じた瞬間から少しずつ自分自身に変化があった。

そして日が経つにつれて何もかも真反対に変化した。


締め切りが迫っている。

電話が鳴り響く前に書き上げなければ。

あの人達が求めているのはこれじゃない。

あの日の僕が求めていたのはこれじゃない。

でも僕が書きたいのはこれじゃない。


あの日に戻れやしないか、神様。

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