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決壊。【閉鎖病棟入院記】

壊れていた。
いつからだろう。
もうずっと、私の心は壊れている。

普通じゃない。
病気らしい。

いつから?
高校生の時?それよりも前?
中学生の時?

私は知らない。
普通の心がどうなのか、その状態が分からない。

だってずっとおかしいんだから。
普通だったときなんて、きっと小学生までだから。

心が形作られた時点でいびつでおかしかった。
だから、知らないしわからない。
病気を治す、うまく付き合うって心をどういう状態に持っていけばいいのか。

入院した。
いつものように周りは驚いた。
なぜ??ってたくさん聞かれた。

限界だったから。
頭の中はごちゃごちゃで、身体もしんどくて、このままだと死んでしまいそうだった。
死にたくなかった。
ちゃんと生きたかった。
だから、入院した。

初めての任意入院だった。
「自分からSOSを出せたのは良いことだ」って初めましての主治医は褒めてくれた。
これまではSOSなんて出せなくて医療保護で強制的だったから。

入院初日。
もう、自分の命は守られたのだと安心した。
安堵が私から「しっかりしなきゃ」を奪った。
泣き崩れた。文字通りに、泣きさけんだ。
荒れた。壁を殴った。
苦しかった。ずっと、ずっと、苦しい。
でも自分を保つために、そんな思いは無かったことにしていた。
これまでたくさんしてきた「なかったこと」が脳内に流れ込んでいった。
パニックになった。
私、たくさん傷ついていたの。

次の日から、ご飯が食べられなくなった。水分もとれなくなった。
上手く動けなくて、一歩を踏み出すのにいつもの倍の時間はかかる。
身体がとにかくだるくて一日中横になった。
頭はぼーっとして、「ぼんやりしているね」と看護師さんに言われた。
会話ができなかった。声が出ない。言葉が出なかった。

こんなにボロボロだったんだ。

その時初めて、自分が危うかったことに気が付いた。

点滴をすることになった。
「食べられなくても何も心配しなくていい。病院にいるんだからね。」
「甘えられるときに甘えときな。」
そんな、看護師さんの言葉が温かかった。

2週間たった。
いつも通りの速さで動けるようになった。頭も少しぼんやりする程度。ぼーっとした感じはない。食事も少しだけどとれる。水分は大丈夫。
「もう少し診たい」
と言ってくれた主治医の言葉を振り切って、昨日退院してきた。

あまり長く病院に居たくなかった。
自分がどんどん苦しくなりそうだったから。

心の膿のようなものをすべて出し切るまで居たい、という想いもあった。
でも、それをしたら、私は何もできなくなってしまいそうな気がした。
どうしてなのかはわからない。本当に、何となく。感覚的に。
ここに長く居たら、病気に蝕まれて行くと思った。

退院した。
入院中に体力がかなり落ちたので、体力が回復するまでは実家に戻ることにした。
昨日は実家のご飯をたくさん食べ、お腹が痛くて眠れなかった。
たくさん食べて、動いて、体力を戻したい。

毎日、何をしよう。
「何もしない」は苦手。
家事はするけど、それ以外の時間。
時間だけはたっぷりある。
暇とどう向き合っていくか、悩んでいる。


心をぽかぽかさせるために使わせていただきます☺️