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長久手おいしい取材記~マリイルウ編~

昔ながらの喫茶店、良いですよね。

年季の入った看板に、「営業中」を知らせる回転灯。肌馴染みの良いテーブルや椅子、読み古された漫画。使い込まれたキッチンの奥では、マスターが黙々とコーヒーを淹れ、料理を作る。みたいな。

今どきのおしゃれカフェももちろん好き。キラキラしてて、ワクワクする。でも、昔懐かしい喫茶店の、心休まるあの雰囲気にも、なぜかとっても惹かれてしまう。

そんな女子大生、スズキとウチヤマでございます。

冒頭から喫茶店について熱く語ったのは、今回訪れた「Marie Lou (マリイルウ)」が、まさにそんな喫茶店だから。

お店は大通りから少し入った、静かな道に面しています。地元の人たちに愛され続けて、なんと40年間、ずっとここで営業を続けているんだって!
正真正銘、「昔ながらの喫茶店」です。

ウチヤマがまず気に入ってしまったのは、その外観。お店に向かって道を進んでいくと、「営業中」の看板の上に、緑の回転灯がクルクル回っているのが見えてくる(緑ってちょっと珍しいよね)。「おぉ、やってるやってる!」と心が弾む。お店の前まで来てみれば、現れたのはかわいらしい三角屋根の建物。カラフルなお花でいっぱいの植木鉢が、入り口を飾っています。


初めてここの前を通りかかったとき、「あ、なんか良い感じの喫茶店ある!」と、思わず立ち止まってしまったほど。ステキです。

店内も、期待を裏切らない、喫茶店らしい雰囲気。木を基調とした洋風のインテリアは、良く使い込まれてツヤツヤ。椅子が特にかわいい。


喫茶店といえば漫画や雑誌が置いてあるのも定番だけど、ここは漫画がかなり充実してる。本棚にぎっしり並んでます。

でも、店内に流れるBGMは、ちょっと意外。なんとロック。昔の海外のロックバンドの、懐かしいナンバー。
スズキの好きな、エアロスミスも流れて、ごきげん。お客さんは中年の男性が多いから、この選曲は嬉しいだろうな。

ロックを聴きながら、メニュー決め。何食べようかな~♪メニューには、カレーやスパゲッティ、トーストなど、これまた喫茶店らしい料理がずらり。また別に、「本日のランチ」もあります。

スズキはエビグラタンとレモネード、
ウチヤマはAランチの、さわらの西京焼き弁当を頼みました。

こんがり焼き目のついた、熱々のエビグラタンは、エビたっぷり。エビの身が入ってるだけじゃなく、全体にエビの風味を感じます。マカロニのつるつるした食感もGood!ホワイトソースはシンプルで、家庭的な味。650円。

Aランチは「弁当」という形式で、大きな四角いお弁当箱に入れて出してくれます。ふたを開けるときのワクワク感がたまらない。中身は、ご飯、さわらの西京焼きししとう添え、サラダ、梅干し、そしてサブおかずのベーコンオムレツ。このサブおかずは、4種類から選べます。お椀の味噌汁とドリンク付きで、880円。西京味噌と焼きししとうの香ばしい匂いで、ご飯が進みます。

喫茶店だから、飲み物にもスポットを当てなきゃね。スズキのレモネードは、大きなグラスにたっぷり。結構甘めです。涼しげな、キレイな色。
ウチヤマはホットの紅茶を選択。こちらも良い色、そして香り。
スズキはこの、紅茶のカップがお気に入り。白地に淡いピンクと黄色のお花がとってもかわいい!綺麗に写真に残そうと、こだわりました。

このお店の料理はみんな、とても家庭的。お母さんが作ったような、気取らなくてホッと安心する味。

ウチヤマ:ベーコンオムレツなんかは、本当に自分の母の玉子焼きを思い出しちゃった。

さて、そんな優しい料理を、キッチンの奥で黙々と作るのは、シブいオジさんのマスター・・・ではなくて(笑)、ふくよかなママさんです。

美大出身だというママさん。卒業後、画業がなかなか上手くいかず、生活の為、制作の合間に喫茶店を始めたら、いつの間にかそっちが本業になってしまったんだって!
そして、そのまま40年も続いてるわけだから、いや~すごい。人生って何がどう転ぶか分からないね。

ママさんに、「マリイルウ」という店名の由来を聞きました。するとママさん、一冊の本を持ってきました。それは、古い古い少女マンガ。
タイトルは「マリイ・ルウ」

「主人公の、フランスの女の子の名前だよ。」と教えてくれました。小さい頃に読んで衝撃を受けた、思い出のマンガだそう。
中も見せてもらいました。外側はぼろぼろなんだけど、中の紙面は予想以上にきれいで、大事に扱われてきたことが伺えます。

ちなみにこのマンガは、自由に読めるマンガの棚に置いてあるのではなく、別の戸棚からママさんがわざわざ出してきてくれたもの。ママさんにとって、きっと大切な本なのでしょう。

大好きな作品のタイトルを、自分のお店の名前にするなんて、なんだかロマンチック。「マリイルウ」というこの店名が、急に愛しく思えてくる。

さて、料理も食べて、お話も聞いて、今回の取材も終了! と思っていたら、ママさんが「今からナポリタン作るから、それも写真撮ってって。」と。
他のお客さんがちょうど注文した鉄板ナポリタン、ここの一番人気のメニューだそう。頼んでない料理まで撮らせていただけるとは。感動。

あっという間に出来上がった鉄板ナポリタンは、やっぱり喫茶店らしさ満点でした。具沢山で、鉄板の上でじゅうじゅう音を立てて、とても良いにおい。美味しそう~!
次に来たときは、絶対に鉄板ナポリタン食べよう・・・!

昔ながらのステキな喫茶店で、のんびりくつろぎたくなったら、マリイルウに行ってみましょう。
ママさんの大切な、思い出の名前を掲げた看板と、緑の回転灯が、これからも、いつでも変わらずに迎えてくれるはず。

あ、でも日曜と祝日はお休みだから、お気を付けて。

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