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コロナ禍の2年間,心理系大学院で社会人学生として過ごし2022年春修了。  文学,心理…

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コロナ禍の2年間,心理系大学院で社会人学生として過ごし2022年春修了。  文学,心理学,夢,哲学,人生、芸術全般についてよく考えています。 絵を見ること,踊ることもすき。 人生ってなんだろう…を雑に呟いています。こころを扱う専門資格Wフォルダー

最近の記事

”さみしさ”の正体

今日は姉の誕生日だ。 母は,姉に誕生日おめでとう,と伝えただろうか。 母と姉の関係が決定的に悪くなってから,そろそろ3年が経つ。 もともと,同居していた時から関係はあまり良くなかった。 姉が家を出て,その亀裂は決定的になった。 それでも,全く疎遠になったわけではない。 けれども,心の距離はまだ,遠い。 自分の子の誕生日は,特別な日だ。 長子の誕生日なら,なおさらだろう。 今日は,母が,”母”になった日 でもある。 私の心には深い悲しみの洞窟がある。 その洞窟の中

    • しがみついてないと吹き飛ばされてしまうから*蝶々とわたし

      車を運転していたら,フワッと蝶々が飛んできて車の前面のガラスにとまった。 田舎で車を運転している人なら,1度や2度,同じような経験があると思う。 車が赤信号で止まっている時に,蝶々が飛んできて,そして思いがけず車のフロントガラスで羽を休める。 運転していた私は『さて,困ったな』と思う。 その時私は国道を走っていたから,田舎の細い道と違って3車線でみんなビュンビュン飛ばしている。 信号が青に変わったら,私もそのビュンビュンに乗らなくてはいけない。 この蝶々はどうしたものだろ

      • 『理想のお客さん』と言われた話*香りを巡る物語

        1年前のこと。 久しぶりに新しいメイク道具を買ったら、香水が欲しくなった。 コロナの時はマスク生活だったのと、大学院生の時には実習が多かったのでほとんど香水をつけない生活だった。 この時,新しい香水を買うのは3年ぶりだった。 私には大学生の頃からたまに行く香水のお店がある。 量り売りもしてくれて,いつも変わらず(年齢不詳の)おじさんが1人でやってる。そんな香水のお店。 ”人”を見て,香りを選んでくれる。そして,そのおじさんの選んでくれる感覚に信頼があった。 その時も,やっ

        • 高速道路をぶっ飛ばす日々から,自分の足で歩く日への変容*2024年3月

          3月。私はこれまでの仕事を卒業し,新しい土地へ引っ越しをする。 昨日は引っ越し先の近所を探索した。 ラーメン屋さんを見つけて塩ラーメンを堪能して, それからご近所にお花屋さんがあることとポストがあることを確認した。 ひとりでの引っ越しである。 さみしい。 猛烈にさみしい。 これまで慣れ親しんできた,愛着のあるモノたちと別れて この新しい土地で暮らすのだ。 ひとりで近所を散歩しながら思う。 散歩なんてしたのは,一体いつぶりだろう。 歩いていると,赤い花が咲いているのが

        ”さみしさ”の正体

          3月に思うこと*始めることよりも終わらせることのほうが難しい

          始めることよりも 終わらせることのほうが難しい 恋愛も カウンセリングも 戦争も。 物事は始めることよりも終わらせることのほうが難しいらしい。 それは人生も同じかもしれない 長く続けていればいるほど終わらせることは難しいのかもしれない。 3月。 卒業の季節である。 私もこの3月末に大きな”卒業”の節目を迎える。 『立つ鳥跡を濁さず』という諺にあるように できれば綺麗に終わらせたい 何もなかったかのように でも実際の私はどうだろう。 残す人たちへの未練もたらたらで。

          3月に思うこと*始めることよりも終わらせることのほうが難しい

          いろいろなものを削ぎ落としたい*2024年の生き方

          2024年が始まった。 例年以上に,”新年”感がなくてフラットな感覚だった。 ”ハレ”と”ケ”の差が年々失われているのが,時代の潮流なのか,あるいは私自身の変化なのか。 もちろん,社会的な事象のこともあると思う。 ただ,以前のように全力で反応する,というよりも,静かに受け止める,という境地に至るようになったと思う。 今年の夢。 タイトルにもあるように,”いろいろなものを削ぎ落とし”て,シンプルな自分になれたらいい,と思う。 今まで自分はずっと,「足りないものを補う」生

          いろいろなものを削ぎ落としたい*2024年の生き方

          奇妙な体験をした話*突然首が動かなくなった時のこと。

          ちょっとこんな話はアヤシイかもしれない、ってことを先に書いておこうと思う。でも、自分が体験した奇妙な話を誰かに読んでもらいたいので、書く。書いてみたら、案外奇妙でもないよねって話になるかもしれない。 と、うだうだ前置きする。 エピソードとしては単純で、何の前触れもなく突然首の後ろがどーーーんと重たくなって、後ろを振り返れないような感じになって、で、1日半くらいでいきなり治った、って話。 ↓↓ かれこれ3年前。 社会人院生をやってた時。授業を受けていると急に首の後ろがと

          奇妙な体験をした話*突然首が動かなくなった時のこと。

          臨床心理士を名乗れるようになった年*夢の叶え方と受験体験記

          2023年4月 長年の夢を叶えて臨床心理士を名乗ることができるようになって,細々とではあるけれど臨床に携わることができるようになった。 私の人生にとって大きな転換点となるだろうこの資格取得の受験体験談をまとめておこうと思う。 受験体験記的なもの 臨床心理士の試験自体は2022年の秋。 院を卒業して,仕事をしながらの勉強だったのだけど, 前年に公認心理師の試験を受験していたこともあって,復習すればまぁ知識はそこそこ残ってるかな,っていう気持ちでいた。 週末にノートを見返した

          臨床心理士を名乗れるようになった年*夢の叶え方と受験体験記

          カウンセリングと村上春樹*ねじまき鳥クロニクルから考える

          久しぶりに「ねじまき鳥クロニクル」を読み返した。 もうこの本を読むのは何度目かわからない。文庫本はかなりくたっていて、ついにパコッと何十ページかまとめて本体から外れてしまった。 久しぶりに読み返したのにはワケがある。 心理面接をするときに大事なココロ構え、を考えるときに、いつもなぜか思い出されるのが村上春樹の”ねじまき鳥クロニクル”のあるシーンだったからだ。 それは物語の後半、ナツメグと引き合わされた主人公のワタナベトオルが、40代の身なりの良い女性たちを”治す”という

          カウンセリングと村上春樹*ねじまき鳥クロニクルから考える

          「仮の人生」を生きてきたと気がついた話  *今を生きるということ

          ヴィクトール・フランクルと言えば,「それでも人生にイエスと言う」という言葉で有名だ。 今日,講演会を聞いていて,ヴィクトール・フランクルのエピソードが紹介されていて,最近の自分についてものすごく腑に落ちたことがあったので,記録しておこうと思う。 そのエピソードとは,収容所の中で「これは仮の人生で,収容所を出られたら元の本当の人生に戻る」と考えていた人と,「今この瞬間も本当の自分の人生だ」と考えていた人とでは,「収容所にいる今この瞬間も自分の人生だ」と考えていた人の方が,生

          「仮の人生」を生きてきたと気がついた話  *今を生きるということ

          2023年の生き方

          かなり久しぶりの投稿になります。 2022年まとめと2023年抱負を。 2022年には社会人として入学した大学院を卒業した。 まぁ,いろいろあった。挫折感もあった。けど 修士論文も無事に書き上げて 4月には現場に復帰した。 2022年3月時点,私は途方に暮れていた。 前記事にも書いたのだけど,希望に満ちて入学した大学院を卒業する時には,なんだかちょっと不本意な気持ちでいっぱいだったのだ。 心理を学んだけれども,どうやって活かそうか。そもそも分かり合える日は来るんだろうか…

          2023年の生き方

          ヤンキーとシフォンケーキ

          ヤンキーくんが,私のとこにシフォンケーキを持ってきた。 ふわっふわのめちゃくちゃ柔らかくて,だけど甘すぎない,優しい味の紅茶のシフォンケーキ。 今どき見ないようなレアなヤンキーくんである。 おそらく地方都市にしか在住しないタイプの,コテコテの平成ヤンキー,いや,何なら昭和のヤンキーである。 髪の毛は金髪でボリューミー。 成人式には集団で袴を着て,ニュースで報道された。もちろん,バイクにも,乗る。暴走する。 しかも,そのような”武勇伝”を大声で話す。ていうか,声がそもそもめち

          ヤンキーとシフォンケーキ

          2年間の大学院生活を振り返る

          今,なんだかぽっかりと,こころに穴が空いたような気持ちでいる。 大学院生活は,本当に最高だった。学びは,めちゃくちゃ面白かった。レポートも修士論文も苦ではなかった。 ものすごくたくさんのことを学んだ気がするのだけど,その変容は今は自分では自覚できない。 ただ,今,「私は傷ついているんだな」とも感じる。 それは,大学院生活で,私が私でいることは難しかったこと,自分自身の意見をそのままに言えなかったことで,抑うつ的な気持ちになっていたことに一因がある。 院生活では,”社

          2年間の大学院生活を振り返る

          自分の感覚が信じられなくなる病い

          本当は大学院生活を記録しようと思って始めたnoteだけど、書けなかった。 なんでか。 それは、”自分の感覚が信じられない”病いに陥っていたからだ。 私は元々教育畑の人間なのだけれど、社会人になってから3年次大学編入で心理を学び、心理系大学院に進学していた。でも、心理の世界からすれば「あくまでも教育系の人間」ということで、何か発言するごとに 「教育の人間はそう考えるよね、だけどね…」 「教育の人間はこうやるでしょ?でもね…」 「教育の考え方はそうかもしれないけど、心

          自分の感覚が信じられなくなる病い

          公認心理師試験のお話*体験記的なもの

          第4回公認心理師試験は無事に170点で合格し、公認心理師の登録証も届いた。私にとっては7年越しの夢が現実になった瞬間でもあった。 そもそも大学院に入学した時には、公認心理師の受験資格を得るため、ということも考えていた。でも、大学院に入学してから、大学(通信)に3年次編入で入って取った心理の単位と、現役の時の大学の心理の単位が合算できないことが判明し、一時は公認心理師の受験資格を諦めかけた。(私が充分に確認しなかったのが悪いんだけど、単位が合算できない、ってわかった時は本当に

          公認心理師試験のお話*体験記的なもの

          第4回公認心理師試験*受験してきた①

          9月19日(日)秋晴れのもと、第4回公認心理師試験を受験してきた。 私は大学院2年生なのだけれど、社会人かつ経験年数を満たしているのでGルートでの受験が可能(本当は大学院に入学する前に20年近い社会人経験で受験資格はあったのに気づいていなかった…)。Gルートは第5回までしか受験できない。というわけで、今年が初チャレンジかつできれば今年で合格したいと思って勉強してきた。 いくつかの心理系予備校などで解答速報を出していて、それを見ると解答が微妙に違うところもあるようで、早速3

          第4回公認心理師試験*受験してきた①