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豊田章男氏が日本自動車工業会会長としての立場で、日本の終身雇用を守っていくのが難しいと発言し、Twitterなどでも話題になっています。

経団連の中西氏の発言もインパクトがありましたが、日本経済の中で規模的にも、心理的にも影響が大きい「自動車」関連の要人の発言ということで、より大きなインパクトがあるのかもしれません。

そんなニュースを見たあとだからか、たまたま見つけた学ぶことの大切さを切々と訴えるこの記事を思わず読み込んでしまいました。

忙しい人ほど学んでいる

記事の冒頭では、大統領時代でも1日1時間の読書をしていたオバマ氏や、キャリアをとおして自分の時間の80%を読書と考えることに費やしていたバフェット氏の例などを挙げています。

このような著名人の例をとおして、平日でも1日1時間、計画的な学習を進めるという「5時間ルール」を紹介。

その上で、この記事の筆者は、学ぶことはもっとも優れた投資であることと言っています。

Demonetization(非収益化)のインパクト

この主張にインパクトを持たせるために、シンギュラリティ大学の共同設立者などの肩書きを持ち、『楽観主義者の未来予測』の著者でもあるピーター・ディアマンディス氏が唱えるDemonetizationを紹介し、次の表を紹介しています。

かつてこれらのアプリケーションをそろえるとなると90万ドル以上もかかっていたものが、今ではスマートフォンの中に収まってしまっていることを示した表です。

このような現象をDemonetization(非収益化)と呼んでいて、かつて有料で提供されていたものが無料になっている変化の流れを表しています。

(これ以外の5つのDについても興味深いので、興味がある人は「シンギュラリティは近い - 世界の課題をテクノロジで克服するには -」などに目を通すと参考になります)

このような動きは、いま起きている技術開発によって(それこそ)自動車や教育機関、医療分野でも進んでいくはずです。

そういう今までは収益化の源泉だったものが非収益化していく時代、知識こそが価値を持ち、知識は新たな「お金」だとまで筆者は主張するわけです。

計画的な学びを続けるために時間の見える化をする

表現の仕方は違えども、要するに「学びは大事だ」と言っているこの手の記事に食傷気味という人もいるでしょう。

ただ、実際にこの記事に出てくるオバマ氏やバフェット氏、ゲイツ氏のように忙しいにもかかわわらず、継続的に時間を取れているかというと、やっぱり難しいわけです。

まずは、この記事でも紹介されているように、週に5時間の時間を取るというのを実践したいですね。

そのためのオススメは、これまた多くの人が食傷気味であろう「時間の見える化」です。ただ、これを本気でやったことがある人にとっては、これほど効果的な方法はないと感じられるはずです。

私が「時間の見える化」に初めて取り組んだのは仮面浪人時代。ある私大に通いながら、現役時代には落ちた第一志望校を目指していたときのことです。

何かの本で時間の見える化の有効性を読んですぐにビックカメラでストップウォッチを買ってきて、その日から自分の受験勉強のために費やした時間を測り始め、合計時間を毎日手帳に書き込んでいきました。

実際に測ってみると、これまでなら「1時間やった!」と思っていた時間も、途中、お手洗いに行ったり、本棚に参考書を取りに行ったついでに別の本を読んだりしている時間を抜くと、実は40分ちょっとだったりということに気づき、ショックを受けました。

それから、見事、第一志望の大学に受かり、学生を経て、社会人になって何かの勉強をするときでも、この「時間の見える化」はやり続けています。

ここ数年はTogglを使っていますが、この手のサービスやアプリは他にもいろいろあるので、自分に合うものを使うのが良いでしょう。

もちろん、見える化して終わりではなく、「見える化して振り返り」のサイクルをぐるぐる回して、自分に合った学び方と学ぶ習慣を身につけていくと良いでしょう。

とにかく勉強に限る

最後に、2016年10月16日の日経朝刊に載っていた「半歩遅れの読書術」で紹介されていたドイツ語学者の関口存男氏の言葉を紹介しておきます。

世間が面白くないときは勉強に限る。
失業の救済はどうするか知らないが
個人の救済は勉強だ。

補足:学び方を学ぶための本

今回紹介した記事でも「学び方を学ぶと良い」ということが書かれていたので、今でも自分がときどき読み返す関連本を載せておきます。

■最後まで読んでいただき、ありがとうございました■
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Photo by Lukas Juhason Unsplash

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