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(うつ病・復職日記)人はふたつの世界で生きている

 2度目の復職直後に書いています。

 私が通っていたリワークに「認知行動療法」という講座がありました。心理療法の1つであり、落ち込みや不安といった気分の変化に対して対処できるようにするもの。自分の認知(考え方)と行動を変化させてストレス軽減を目指すものです。
 その中で、印象に残った、大切にしたい話。


自分の捉え方がある

 人は現実をそのまま受け取りません。どんな人でも、各々の捉え方をもって認識します。この捉え方に良い悪いはない

 だけど、時として捉え方の結果、悪い行動が起きることがある

 偏見を通して認識して「これこそ正義だ、正しいのだ」という考えに囚われた結果、他者を攻撃してしまったり。
 自分は無能だ、価値がないと思い込んで自分を苦しめてしまったり。

 現実の捉え方そのものは過去の経験からくる価値観なので、何から何まで悪いとは言い切れないと今では理解しています。でも、悪い行動が生じてしまうのは悲しい

現実世界と心の世界、ふたつの世界で生きている

 リワークの講座で「私たちは現実の世界、心の世界、ふたつの世界で生きている」という話を教えてもらった。これを、改めて肝に銘じておきたいと感じてます。

不調時は心の世界が広がり過ぎて現実が見えなくなる。現実的な考え方ができなくなる

現実の世界は地球上のことを指しています。人が見たり触ったりができる世界です。物理法則が成り立ちます。

心の世界は自分自身の中にある世界。人が見たり触ったりはできません。主に自分の思考と感情で成り立っています。

 普段は現実の世界と、心の世界が別々であることを認識しています。だけど、心が不調な時、心の世界が広がってしまう。現実の世界が、あたかも心の世界で見えている世界と同一のように感じていく。

 大きく心が乱れる時、心の世界の割合が大きく占めている状態になる。1つの感情に囚われていて、現実が見えなくなる。囚われている 1つの感情が全てに感じる。それが絶対と信じて疑わない。

 これでは、適切な行動ができない。なぜなら現実が見えてないから。真っ暗闇の中で車の運転を上手にできる人はいないのです。

仕組みを知ることは糸口になる

 この心の仕組みを知ることは、心の世界が広がり過ぎるのを止める糸口になる。

 もちろん、知っただけでは何も変わらないのだけれど。知っていれば、気が付く糸口になる。

 「あ、いま心の世界だけしか見えてないぞ」

 そう思える時がくる。

 気が付けても辛いのは変わらないかも知れない。だけど、悪い行動は止められる。辛いのは嫌だけど、悪い行動に繋がらなければ、第一歩目としては良い。

現実的な考え方をする練習は必ず活きる

 悪い行動に繋がらなくても辛いなら意味がない、そう思う時もある。だから、心の世界が広がり過ぎた辛さを軽減する "現実的な考え方" をする練習を日頃からしようと思う。

 リワークに通っている時、何度も練習した。

 自分の思い込みだけに囚われている時、嫌な気持ちになる。嫌な考えに至る。

 そんな時に、心の世界の話を思い出す。広がって来ているぞ、と気が付く。気がつけるように、日頃からマインドフルネス瞑想/呼吸法を行う時間を設けてます。リワークの時間割と同じ曜日で。他の方法が合う方も当然、いることでしょう。

 私の場合、月曜日はマインドフルネス呼吸法を短時間で行い 1週間の始まりを迎えます。
 他の曜日でマインドフルネス瞑想。時間帯は違うけれど同じ曜日で。

 いつものペースを維持して心の拠り所にしつつ、環境の変化に少しずつ慣らす。そんな過ごし方をしています。


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