最終話 AKB68(えーけーびー・ろくじゅうはち)?
コンサートが終了し、KOBは田中長官から食事をご馳走になることになった。
しかし全員が入れる店が中々見つからず、3軒目でようやく店が見つかった。
「ねえ、お店に入る前に写真を撮りましょうよ。」
ひろみ先生はKOBに向けてこう言った。
「じゃあ、私が撮りますよ。」
ダイチャンはひろみ先生からカメラを預かった。
「では写真を撮ったところで、そろそろちゃんこ鍋を。」
一行はセッチャンを先頭に店に入った。
席に着くと、すぐに今日のステージの反省会が始まった。
「今日のKOBの歌は本当に良かったよ。」
田中長官はビールを片手に何度も言った。
「いやいや、私たちはまだまだです。」
ケンチャンは長官に褒められ、嬉しそうにグラスを手に取りビールを飲んだ。
「そんなに謙遜しなくても、皆さんの歌う歌は本当に素晴らしいものでしたわ。 私なんか感動して涙が出てしまいましたもの。」
輝枝さんはKOBの顔を見回した。
食事会は大いに盛り上がり、宮城での活動について話が移っていった。
「長官、ミッキーとヒラチャンったら、初めてテレビ出演したときにグループ名を間違えてAKBって言っちゃったの。」
あかね先生は笑いながら言った。
「なにAKB? じゃあ、KOBはやめて、これからは『AKB68』だ!」
長官は酔いが回って上機嫌だった。
「AKB68!?」その言葉を聞いて、全員驚いてしまった。
「長官、いやセッチャン、AKBはわかるのですが、68とは何のことですか?」
ヒラチャンがセッチャンへ質問した。
「それは君たちの年齢だよ、68歳。」
「ああ、なるほど。」
メンバーはセッチャンの言葉を聞いて大笑いした。
楽しい時間はあっという間に過ぎ去り、いよいよ田中長官との別れの時が来た。
「長官、今日は本当にありがとうございました。 ちゃんこ鍋をご馳走になった上にお土産まで頂いて・・・」
KOBは田中長官夫妻に深々とお辞儀をした。
「いやいや。 また東京へ来るときは、いつでも連絡をくれ。また夫婦で来るからな。」
田中長官は1人ひとりと握手を交わした。
田中長官と別れたKOBは新幹線に乗り込み、仙台へ向けて出発した。
「さあ次のステージが待ってるぞ!」
KOBの挑戦は始まったばかり。
この世を花にするために、今日も歌い続ける・・・
最後までお読み頂いた読者の皆様、本当にありがとうございました。
(そして大変お疲れ様でした)
過去に所属していたメンバーもお話に登場しておりましたが、伊達なKOBのメンバーがどういった方々で構成されているのかお判り頂けたと思います。
『伊達なKOB公式ブログ』には他にも小説風の記事が掲載されておりますので、ご興味があれば探してみてください。
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