Kの向くままにおススメ映画『鳥』短文紹介
【動物パニックの傑作映画】
ダフニ デュ モーリエ 原作。
カリフォルニア州ボデガベイは突如、鳥の群れの襲撃を受ける……。それだけの話なのだが、、。
主人公サイドのほぼ完全主観で進むので彼らが知り得ない情報は観てるこっちにも分からなくて歯痒い訳ですよ、とにかく情報が少ない。鳥の凶暴化の原因に関して《暴風》《満月》《悪魔》といった憶測のようなキーワードも出ますが決定打はなく最後まで分からず終い。主人公主観ですから当然なんですけど。
しかしこの映画、主人公目線ではあり得ないシーンが1ヶ所!ここは最重要シーンと思います。
それは、燃える街を空から見下ろす場面。普通に考えると鳥目線なのですが…コレは神や悪魔目線と言う事もできますよね。人口と鳥の数は桁違いというセリフもありますし、人間vs.鳥 という戦争が起これば人類は壊滅必至でしょう。神や自然に対する人間の傲りというテーマにもとれます。原因不明&解決しないラストのおかげで非常に幅広い考察の余地。
「未知のウイルスにより」とか「遺伝子実験が失敗した」とか「化学物質が漏洩した」とか…そういう言い訳のような無理矢理感のある理由などなくてもお話として成り立つんですねー(というか成立させるヒッチコック監督の手腕)。
『ナイト オブ ザ リビングデッド』や『ミスト』などは襲ってくる生物が違うだけで根本的には一緒。他にも色々なパニック映画に影響を与えていると思いますが、それらが好きな人は絶対に観るべき映画ですよ!しかし、鳥類が好きな人にはおススメしません…。
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