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Kの向くままにおススメ映画『駅 STATION』ネタバレあらすじ感想日記

こんにちは。高倉Kです(嘘)。今回は『駅 STATION』。一言で表すと「辻褄が合わない恋愛映画」です。



こんな人におススメ 

高倉健と倍賞千恵子のゴールデンコンビ
◎展開が早く、テンポが良いので一気に観れる
重厚な恋愛ドラマや刑事ドラマを観たい人


要注意点まとめ 

▲人生ままならない、という内容ですから基本的には重い
▲日本語字幕ありで観るのがおススメ


こんな映画です 

《直子》《すず子》《桐子》の3章構成。

オリンピックの射撃選手に選抜された警察官の英次。
彼の上司が凶悪犯に射殺され、その事件の担当にして欲しいと願い出た英次だが、本部からはオリンピックが優先、と却下される。
十数年後、警察官の仕事に疲れていた英次が地元で職を探そうと考えていた矢先、偶然にも長年の仇である射殺犯と出会う。仇を討った英次だが、この件により地元で暮らす夢は潰え、退職願を破って燃やすのだった。


もう少し詳しく 

展開が怒涛過ぎ。粗削りに感じる部分もありましたが、刑事ドラマとしても恋愛ドラマとしても高レベルです。

東京オリンピックに出場した円谷選手の自殺は実際の出来事だったんですね、知りませんでした。遺書の独白も原文ママとか。この円谷選手が日本国民から受けたプレッシャーそして義務感、それは英次の心境と重なります。

英次はメキシコとミュンヘンオリンピックに出場を果たし、警察官の職務も忠実に全うして事件をいくつも解決するのですが、何故か自分も周囲も幸せにならないんですよ。正しい事をしているはずなのに。
それぞれの章タイトルの女性は警察官の英次と関わる事により、《直子》は夫を、《すず子》は兄を、《桐子》は恋人を失います。そして英次は彼女たちを失いました。更に職場の仲間が犯罪者に殺され、仲間と思っていた選手たちの造反に遭い、立籠もり犯の母親からは「人殺し!!」と罵倒される…。
何だよ、この仕事は、この人生は。喪失感と虚無感、これを表現できるのはやっぱり高倉健ですね。その他、倍賞千恵子、宇崎竜童、八代亜紀、石野真子とか、色々言いたい事はあるんですが、長くなるので止めときます……
…『ジュリーがライバル』とか…いや、止めときます…。


観た後はこんな気分になりました 

出会いと別れを多く経験した人や、間違った事はしていないはずなのに空回りする人生、仕事で思い通りにならない苛立ち、人生に孤独を感じる事、などが多い人程理解できるのでは?と思いました。
非常に重たいテーマですが英次の真面目で不器用な人物像に共感できる人には最高のドラマと思います。
全編通して《駅》が出会いや別れの重要場面となっているので他のタイトルは考え難いですね。しかし《STATION》て何?それは要らないでしょ?

それから、重い事ばかり言いましたが、随所に出てくるコメディな演出が良いアクセントになっていてニヤリと癒されますね。そういうのは監督のセンス。ただただ重いだけではないですよー。


心に残ったセリフ 

刑事 :「辻褄が合わんじゃないか。」
桐子 :「合いませんね、…男と女ですからね。」

この映画を代弁するやり取りですね。結局桐子は英次に刑事としてではなく男として解決して欲しかったのでしょう。


そして最後に一言、名曲『舟唄』の使い方が非常にナイスでした!しかし、八代亜紀はお酒を飲めないとか、、超意外。炙ったイカは食べるそうですけどね。
それから、石野真子は……映画からどんどん離れていくのでこの辺で止めときます……。


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