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肉離れの実際

こんにちは!
チームストリングスの無量谷です。

今回は

「肉離れ」

についてです。

肉離れは皆さんよく聞くと思いますが、

肉離れのメカニズム、どのくらいの期間で完治、発生した時の対処

はご存知でしょうか?

以前も投稿させていただきました足関節捻挫同様、肉離れも初期対応を間違ってしまうと悪化してしまし、治療期間が伸び、復帰までに時間がかかってしまいまいます。

特に怪我をした部分によって安静にする姿勢は変わってくるので注意が必要です。
細かい部分を含め、少しでも現場対応時の参考にしていただければと思います。


■肉離れとは

簡単に肉離れを説明すると、

「動作中に筋肉が引き伸ばされながらおきる怪我」

になります。

怪我をする筋肉は似たような形状(羽状)になっています。

一般手に思われているの肉離れは、筋肉自体が真ん中から裂けるイメージではないでしょうか。

実際には、そのようなことは起こっておらず、筋肉と腱の境目や筋膜といった薄い膜の間で起きています。

また競技別で見ると、19年間に整形外科で肉離れと診断された1328例を対象にした調査では、
陸上競技、サッカー、野球、アメリカンフットボール、ラグビー、バスケットボールの順に多く発生していました。
(武田ら スポーツ損傷としての肉離れの疫学的検討 2001)

これらの調査結果からもわかるように、急なスタートやストップ動作が起きる競技は肉離れの発生が多くなってきます。スライド4

スライド5

■肉離れを起こしやすい部位

肉離れが多いと言われている筋肉は、

太ももの裏の筋肉、太ももの前の筋肉、ふくらはぎの筋肉、内ももの筋肉

になります。

しかし、野球では肉離れしやすい筋肉が少し変わってきます。
太ももの前の筋肉に変わってお腹の横の筋肉が肉離れしやすいという研究結果が出ています。
これは野球は強い力で体を捻る動きがあるためと言われています。    特に高校生以上など野球のレベルが上がるほど、腹斜筋の怪我をするリスクが高くなります。

また、怪我をするのは両方ではなく、写真のように非打撃側(右打者なら左の腹斜筋、左打者なら右の腹斜筋)の怪我を起こします。

原因としては、スイングする際に骨盤の回旋と上半身がベース側に傾く角度が大きくなることにより、非打撃側の腹斜筋が急激に伸ばされためと考えられています。スライド8

スライド9

■肉離れを起こしやすい動作

ハムストリングス

スライド11

・Sprint type injury
例)早く走ろうとして、前脚を大きく出そうとする
→体も前傾姿勢になる
→ハムストリングスが伸ばされる
→ハムストリングスに負担がかかり、肉離れを起こす。スライド12

スライド13

・Stretch type injury
例)セーフになりそうな打球を打つ
→ベースを早くふもうとしてベースに向かって膝を伸ばす
→着いた脚によってブレーにがかかり、骨盤、上半身が前に傾く
→膝が伸びた状態で上半身が前に傾くので、ハムストリングスには大きな伸張負荷がかかる


スライド14

・腹斜筋の肉離れ
例)インコースなどを打とうとして、無理に上半身をベース側へ倒す
→骨盤が回旋し、体幹に過度な捻れが生じる
→それを抑えようと腹斜筋が働き、その働き以上の力が働く
→腹斜筋が伸ばされ肉離れを起こす。

肉離れの要因

肉離れの原因は大きく分けて内的要因外的要因があります。

今回紹介ている要因は大まかなものです。より細かい要因もあります。
要因によって行う対策が変わってくるため、要因を分析し、把握することは予防の第一歩になります。
また、要因を把握しておくことで、肉離れを起こした際の原因を特定しやすくなります。

もし、みなさんが肉離れになった際は「なぜ、なってしまったのか」を考えて見てください。
もちろん、ならないために日々のトレーニング、ケアは大切です!スライド16

スライド17

■肉離れの重症度

肉離れが疑われた場合、ある程度重症度を把握しておくと、どの程度で競技に復帰でいるか予想を立てることができます。

しかし、軽度だったっからと言ってすぐに復帰できるわけでは有りません。
最終的な診断は病院でMRIなどを撮影して診断されるので、自己判断は禁物です。

また、リハビリ等で肉離れを起こした筋肉を再度怪我をしないための強化が必要になってきます。
これを怠ると、再度同じ部分が肉離れを起こるリスクが高くなるのでしっかり行うようにしましょう。

そして、なぜ肉離れが起きたのかを考えるのも再発予防に効果があります。スライド19

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■肉離れが起きた時の対処方法

肉離れが疑われ痛みがあるがある場合はすぐに運動を中止してください。

痛みが強い場合は、無理に移動せず、担架などを使いグラウンド外へ移動しましょう。

移動して安全が確保できたら、前回投稿した重症度を無理のない範囲でチェックしてください。
(※痛みが強い場合は、無理に行わないように!)

一番やっていは行けないのは、

選手が主力であったり、動けそうだからと言って怪我を軽視し、     競技を続行することです。

その判断で選手生命に大きく影響する可能性もあることを頭に入れておかなければいけません。

応急処置に関しては、以前紹介したRISE・PRISE処置を最低でも行い、  肉離れは怪我をした直後は筋肉を伸ばすと悪化する可能性があるので、部位によって挙上の方法を変えてください。

スライド23

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スライド25

■最後に

今回は肉離れについて紹介させていただきました。

肉離れを早く治すには、肉離れが起きた直後の対応が一番大切になります。そこの判断を間違うと、治療に時間がかかってしまいます。
理想は、肉離れが起きた現場に、トレーナーなどしっかりとした知識を持った人がいて、対応することです。

また、そこから原因を見つけ、予防に繋げるまでが重要です。

肉離れは軽度であっても、しっかり治療しなければ再発リスクが高くなります。
起きた際は無理に競技には復帰せず、病院を受診しましょう。
スライド27

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーいかかがだったでしょうか?

肉離れ自体はよく耳にすると思いますが、どのように起きているかを正確にイメージできた方は少ないのではないでしょうか。

また、競技復帰を目指す中でリハビリはすごく重要です。

軽度の肉離れでも、しっかり行うようにしましょう。


チームストリングスメンバー

無量谷 裕哉

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