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【経理】失敗の経験は、共有する。

こんにちは、きくちきよみと申します。
税理士です。

今日は「無駄な失敗などひとつもないので、業務上の失敗経験は共有したら良いと思う」ということについて書きます。


業務上の失敗経験は、すぐに共有する。

経理・会計・税務の仕事に長く関わる中で「ミスをしてしまった」「危うくミスをしそうになった」という経験がない人は、いないと思います。

以前の記事でも書きましたが、他の人のミスの歴史を知ることは、その防止策・対処法を学ぶことだと考えています。

自分自身のミスや自分のチームのミスを減らすため、失敗経験を同じチーム内で共有するのは、とても重要なことだと考えています。

失敗・失敗未遂の「報告」をした後の、「情報共有」。

社会人は「報告・連絡・相談」のルールがあるので、失敗・失敗未遂をした場合には、必ず上司に報告することになります。

本日書くのは、「報告」の後の「共有」の話です。

職場によっては「何かミスがあった場合は、皆でその内容を共有しよう」という風土になっていることもあるので「そんなの当たり前」ということもあるかと思います。

一方、「失敗したスタッフの傷口に塩を塗りたくない」「うまく説明する自信がない」などの様々な理由から、失敗経験・失敗未遂経験を積極的には共有しない企業も見受けられます。

話し方には、注意が必要。

自分の失敗経験・失敗未遂経験を共有する際、その話し方には注意が必要でしょう。

元々「お互いの性格を良く知っている仲」のスタッフ間であれば気にする必要はありません。ただし、伝え方によっては、先輩から後輩への共有の場合は「押し付けがましい」と捉えられるかもしれませんし、後輩から先輩への共有の場合は「差し出がましい」と捉えられるかもしれません。また、年上の後輩・年下の先輩などの年齢要素も加わると、日本企業では特にややこしくなります。

スタッフ間だけの情報共有は、高度なコミュニケーションがとれている間柄だけでうまくいくので、かなりハードルが高いと言わざるを得ません。

まずは、マネージャーが「業務上の情報共有の一環として、ミスの内容を説明する」というような形式が一番角が立ちにくいでしょう。

その上で、「失敗や失敗未遂の内容を共有しやすい空気」が育てば、スタッフ間での情報共有もしやすくなります。

例えば先輩から伝えるときは「昨日、こんな失敗をしそうになってしまったのだけれど」と、話題程度のニュアンスで共有してみたり、例えば後輩から伝えるときは「こんな失敗をしたのですが、どうすればよかったでしょうか」と丁寧に聞いてみたら良いと思います。

話を聞いた方も有用な情報を得られますし、話した結果、他の人から良いアドバイスや防止策を聞けることもあります。


「他の人が "失敗" と思うことを知る」ことは、非常に重要。

この他、失敗経験や失敗未遂経験を共有することの効用の一つに、「他の人が "何を失敗と思うか" を知ることができる」ということがあります。

例えば、昨日外出をしていた上司に「〇〇の件の進捗について、昨日報告してもらう予定でしたよね?」と言われたときに、どう考えるでしょうか。

①外出をしていたのだから、報告日時の変更の相談を自分からすべきだった
 =「自分の失敗」
②上司が外出していたのだから、報告するなど無理
 =「自分の失敗ではない」

このとき、その上司が①と考えるタイプの場合、②のタイプのスタッフの評価は永遠に上がりません。やってみたい仕事を任せてもらえることもありません。

心の中は自由なので、自分の本音は①・②のどちらでも良いと思いますが、円滑な業務を進めるためには、上司や他のスタッフが「失敗だと思うこと」を認識し、各人のタイプを知ることは非常に重要だと思います。

笑い話にまで昇華できれば、、

失敗のレベルにもよりますが、笑い話にまで昇華できれば、話のネタにも困りません。「隙は1ミリも見せたくない」のであればやむをえませんが、ミスをうまく共有できる仕組みづくり自体は必要かと思います。

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ここまでお読み頂きまして、ありがとうございました。