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【経理】良かれと思ってやった追加作業は、報告しようという話。

こんにちは、きくちきよみと申します。
税理士です。

今日は、「良かれと思って追加でやったことは、事前に相談するか、事後に伝えておこう」という話をします。


「今月は生ハムを増量しています」という言葉で、一気に幸せになる。

自宅近くのハム専門店のパニーノが大好物で、チートデイにはこちらのパニーノを食します。

私は決まって、生ハム(プロシュート)、トマト、カマンベールチーズ、ルッコラ、白トリュフオイルをパンで挟んだパニーノを注文するのですが、生ハムを増量するかどうか、いつも迷います。プラス200円でいつもは増量するものの、先日は結局増量せずに注文しました。

ところが、最後に商品を受け取る際、店員さんに「今月は生ハムを増量しています。是非楽しんでくださいね。」と言われました。

おおー、ありがとうございます!

私の目はきっと、いつもの3倍は大きく見開かれていたことでしょう。家に帰る道すがら、増量された生ハムのことを考えながらウキウキし、家に帰ってからパニーノを食する間も、本当に楽しむことができました。

無償のサービスをきちんと言葉にして伝えて頂いただけで、そのサービスを楽しむ前も、楽しむ間も、ずっと幸せな気持ちでいることができました

言われなかったら、きっと生ハム増量の事実にも気づかなかったかもしれないと思うと、本当に、言葉で伝えて頂いたことに感謝しています。サービスでやったことは伝えた方が良いな、と感じた出来事でした。

「良かれと思ってやったことは、相手にも重要とは限らない」からこそ、伝える。

一方で、良かれと思ってやったことであっても、相手によってはそれが重要ではない、もしくは、最悪の事態であることもあります。

生ハムをサービスで増量してもらっても、ダイエット中だったり、持病に影響するような場合は、完全な「ありがた迷惑」になります。

だからこそ、良かれと思ってやった「おまけ作業」は、相手に伝えなければなりません。相手にその事実を伝えることで、相手の注意・判断を喚起するためです。

なぜ生ハム増量の話をしたかと言うと、経理あるあるだからです。

経理の人は、あらゆることに気づきやすく、とても記憶力・記録力が良い方が多いと思います。例えば、先月新たに依頼された事項は「今月もやった方が良いかな?」とすぐに考えますし、数年前のトラブルの原因もよく覚えていたりします。

そのため、「良かれと思って」何も言わずに追加作業をしたりします。「良かれと思って」残業して説明資料を作ったりします。

ところが、その報告を受ける上長にとっては、それが必要のない作業や情報であることがあります。ひどい場合には、何年もの間、その「良かれと思っての作業」が行われていることを知らないことすらあります

経理では、作業よりもコミュニケーションが重要視される。

このような場合、その「良かれと思っての作業」をした経理の方が、「無駄な作業をする経理部員」のレッテルを貼られてしまいます。

経理では、事務能力や何かに気づく能力よりも、コミュニケーション能力の方が評価されるからです。

良かれと思って作業をしたとしても、それは自分が伝えないと伝わりません。尊敬する上長であっても、自分と同じほどは鋭くありません。(→というより、上長は視点が違うので、作業者と同じ視点は持てないことが多いです。)伝える作業は、過剰なアピールではなく、単なる相談・報告であり、業務上の義務です。

是非、自分の作業を相談したり、報告したりする工夫をしてみてはいかがでしょうか。

ここまでお読み頂きまして、ありがとうございました。