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器を探して三千里(嘘)

天気が悪い関東。
いや天気が悪いなんて生易しいものじゃない。
風雨。夕方になるにつれ雨脚が激しくなり、日本橋では雷が照明の明滅よろしく存在感をアピールしていた。

そんな中、わざわざ外出したのは他でもない、神楽坂のコハルアンで催されている東北の手仕事展へ行くためである。

先週から展示が始まっているのだけれど、ここにお目当ての渡邊葵さんの作品も参加されているとの情報をインスタで入手した。
ていうか入手したもなにも、渡邊さんが告知をしていて知ったのだ。
以前の記事でさらっと渡邊さんについては触れたのだけれど、彼女を知ったのは昨年の秋頃だった。
なので、彼女の作品は1点も所持していないし、展示会へも行ったことはなかった。

というわけで、今回初めて、現物を見る事ができた。

コハルアンのお店は、神楽坂駅出てすぐのla kaguの裏のマンションの一室にある。

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店内にはゆとりを持って器、箸、スカーフなどが小綺麗に陳列されている。
その一角に、東北の作家さんたちによる作品が顔を覗かせていた。

会津の漆の器はもちろん、秋田や山形の陶器やガラス、青森の蔓性の渋い色のバスケットなど、様々なテーブルウェアが置かれていた。
テーブルウェア以外にも、赤べこなどの民芸品なども展示されていて、見ていてわくわくしたし、まだまだ知らないものが多くて驚いた。

だがしかし、今回の目的はただ一つ。
渡邊葵さんの作品、ひいてはお皿を買って帰るということ。

とりあえず、マグカップはもともと好きでほしいと思っていたので、即決。
そして目的の器をさがしてきょろきょろしてみた。
―が、見当たらない。
どこをどう見ても、目を凝らしても、無いのだ。
というわけで、お店の方に聞いてみたところ、衝撃的な返事が返ってきた。

渡邊葵さんの作品は現在、展示されているもので全てとなっており、もともと平たい器なども展示していたが、先週ほぼはけてしまったという。

おいおい、嘘だろ。
そもそもの目的としていたものが、もはや先週はけていただと・・・?

隠しきれないショックを受けたものの、ここは能天気の素晴らしい才なのか、「ま、仕方ねえ。次だな」と切り替えて、「ならばマグカップともう一つ何を買おう」へとシフト。
物欲の権化、無いのならば別で補う。

というわけで購入してきたのは、山形のガラス作家さん、大内学さんのそば猪口と、例の渡邊さんのマグ、そして秋田の民芸品のお馬さんである。

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マグは目止めをしなきゃいけないので、すぐには使えないけれど、何とも言えないこの色味が美しい。
そば猪口はちょうどよい大きさなので、様々な用途ができるはず。

器とかを凝り始めると沼だけれど、作家さん一人一人の作品を使っていって自分なりの風合いを出していくのもまた一興。
それがあるから、器などは見ていて楽しい(集めても楽しい)。

おしまい

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