止まない雨はない、でもまた雨は降る
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母親との生活が始まってすぐ、私は小学校に入学した。母は日中、家の近くにあるスーパーでパートとして働いていた。そのため私は、小学校入学とともにいわゆる鍵っ子となった。
学校が終わり家へと向かい、家のアパートの二階へ上がっていく。二階へはアパートの外階段を使って上がっていく。小学一年生の私にとっては、やや急な階段だ。
こないだ同じクラスの健くんの家に遊びに行った時は、家の中に階段があって少し驚いた。その緩やかな階段を上りきった先に健くんの部屋があった。
「ここっ