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雨奈川ひるる | 短編小説
2022年11月13日 18:32
僕は曇天下の高さ一〇メートルの飛び込み台の上にいる。「ねぇ〜まだ飛ばないの?」ほのかさんが背後から呆れ声で言う。「いや、だって思ったよりも高くて……」僕がそう言うと、ほのかさんがフェンスに寄り、座り込んだ。「あんたが飛び込み台から飛びたいって言うから、わざわざ付き合ってるのに、全然飛ばないじゃん」またしても、ほのかさんが呆れ声で言う。足がすくむ、いくら下が水だからといっても高さ一〇