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夢日記

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寝起きにうすぼんやりと記憶に残っている夢の記録。夢の記録ですから、何の脈絡もないように思われる記事ばかりでしょう。そこでは、うつし世とは異なる奇妙な論理がはたらいているようです。
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記事一覧

【夢日記】空蝉

外国に旅行に来てゐる。 穏やかな波の音。 燦々と降り注ぐ陽の光。 空気は暖かく、まとわりつ…

鉄筆堂
1か月前
17

【夢日記】謝恩会と淀んだ海水の臭い

ぼくは卒業制作として、短い動画を十本ほど創作し終えている。われながら、なかなか良い出来だ…

鉄筆堂
3か月前
9

【夢日記】仏像と料理コンテストと他人の顔

しんしんと雪が降っている。 周囲は色とりどりの着物姿の若い娘だの洋装した紳士だのでごった…

鉄筆堂
3か月前
12

【夢日記】或る葬儀

母方の曾祖母の葬儀に参列する。 ぼくは喪服を着て、リムジンに乗り斎場に向かっている。車内…

鉄筆堂
3か月前
14

【夢日記】青い夜

大学生くらいの若い女性二人と飲んでいる。 ここは二人のうちどちらかの女性の部屋である。ぼ…

鉄筆堂
3か月前
10

【夢日記】下降

気がつけば、ぼくの手にはロープが握られている。 そのまたロープには大振りな桶みたようなも…

鉄筆堂
4か月前
15

【夢日記】濁り水の底に沈むもの

部屋の床はざぶざぶと水に浸つてゐる。何処かで水でも漏れてゐるのかしらん。 僅かに滑る濁つた水にくるぶしの辺りまで浸しながら、僕は部屋のなかを歩きまはる。そもそも如何して自分が此処にゐるものやらとんと見当もつかぬ。 ともかく其処は奇妙な部屋である。 一面水浸しになつてゐて、彼方此方に小さな石像のやうなものが水面から覗いてゐる。 ー 違ふ。あれはただの像ではない。地蔵?確かに地蔵にも似てゐるやうだが、其れにしては何だか妙である。二頭身くらいしかない其像は薄気味悪い微笑を湛

【夢日記】滅びゆく図書館

其処は豪奢なる、天井の高い建物である。一階奥の閲覧室にはシャンデリアなぞが吊つてあつて、…

鉄筆堂
6か月前
9

【夢日記】蟹

風呂上がり。 ぼくは伸びてきたのにここ最近多忙で切る暇のない髪の毛を、出勤前にワックスで…

鉄筆堂
11か月前
7

【夢日記】急患

ぼくは大きな病院のロビイにいる。 ロビイは広々として、清潔で、白を基調として、ぴかぴかし…

鉄筆堂
1年前
8

【夢日記】雲をつかむような

深い霧のなか、ぼくは車を走らせている。 時間は深夜の二時半過ぎくらいだろうか。きょうも遅…

鉄筆堂
1年前
12

【夢日記】或る採用試験

時計はモウ正午過ぎを指している。 ぼくは広い駐車場に慌ただしく車を乗り付ける。建物の近く…

鉄筆堂
1年前
14

【夢日記】猫

フローリングの床。白で統一された、さっぱりした雰囲気の部屋。小洒落たアパート。 レースの…

鉄筆堂
1年前
18

【夢日記】黄色い印を見つけたか

ぼくは地形かなにかのジオラマを見ている。 目の前にはミニチュアの山河が広がっており、その地下の断面までぼくは見ることができる。そのまた小さな大自然は、硝子ケースのなかにあって、不自然に鮮やかな彩色も相まって、却って干からびた標本のような印象をぼくに与えている。 仔細に観察してみると、それはドウモ火山活動について図解する展示のようだった。「嗚呼、むかしコンナノを理科の資料集かなにかで見たな」とぼくは感じる。 さらに歩を進めると、今度は硝子ケースに入った幾らかの動物の骨が視