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【バイリンガルの憂鬱な日常】バイリンガルは脳が疲れる

大阪から関東に引っ越し、数年経ったある日のこと。
テレビを見ていたら、帰国子女の女性タレントがある番組に出演していました。いろんな専門家の先生に、自分の悩みを相談するという企画で、その女性のお悩み内容は「朝起きてから2時間くらい経たないと、人と会うことができない」というものでした。

ちなみにその方は日本語と英語のバイリンガルで、足の小指を角にぶつけたとき、日本にいたら「痛っ!」と言うし、アメリカにいたら「アウチッ!」と言うらしい。
「へ~!おもしろい!」と思ったのですが、よく考えたらわたしもそうかも……? 普段まったく意識してないのですが、相手が標準語だったら標準語でしゃべってるし、大阪の友人からでんわがあったら大阪弁でしゃべってる。

あと最近、「家の中では大阪弁が出ている」ということに気づきました。
子どもたちがときどき大阪弁になるので「なんでやろ?」と思っていたのですが、まぁわたしの影響以外に考えられないし。。
しかしダンナと子どもは標準語なのに、どうしてだろう??
もしかしたらダンナにとっては大阪弁でしゃべるわたしがデフォルトなので(大阪で出会ってるので)、「相手の中のわたし」に合わせてしゃべっているのかな? と思ったりもしました。

で、番組のお悩み相談なのですが、専門家の先生の答えが衝撃的でした。これまでずっと抱えていたわたしのモヤモヤも、いっぺんに吹き飛ばしてくれる回答だったのです。

「バイリンガルの方は、どっちの言語を使うか潜在意識で脳がずっと考えてる。だから人よりも、めちゃくちゃ脳が疲れるんです」

な、なるほど!!
つまりは水面下でずっと足を動かしているようなもので、水上では動いてないように見えてもかなりの体力を消耗している。だから、人と会う時間を自然と減らすようにしているのだ、と。。

めちゃくちゃ思い当たるフシあるな!
そういうことだったのか!!


……と、本物のバイリンガルの方のお悩み回答を聞き、「いいこと知った!」と興奮するエセバイリンガルでした。「あぁしんどい、子育てでこんなにも疲弊している」と思っていたけど、わたしの疲労にはもう1つ乗っかっていたのね。

この日以来、「とにかくわたしは、日々生きているだけで人より疲れる」と科学的に証明されたので、堂々と家事や育児をサボることを宣言しました。ダンナにも、「こういうことだから、もっと手厚くサポートするように」と通達。思わぬ形で自分の苦労を堂々と正当化することができ、あの日の『ホンマでっか⁉︎TV』にとても感謝しています。

余談ですが、先日しごとで中国の方にインタビューする機会がありました。
とてもチャーミングな女性で、その方は中国語・英語・日本語のトライリンガル! すごい~! トライリンガルだなんて、脳の疲労ハンパないのでは??
聞くとお休みの日は、「ずっと家でお菓子作りをしている」と言っていました。やっぱり無意識のうちに、外に出ないようにしているのかもしれません。

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