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お酒を愛して震える人たち(アル中)の話

だいぶ前に、アルちゅ…いえ、お酒を愛する人たちの話を書きました。
遅くなりましたがその続きです。続きってわけでもないけど。

ダンナが前の会社にいたときの、ある先輩のお話です。
先輩は以前の記事にも書いたとおり、サイゼを出禁になったほどの酒豪です。

しごと中、細かい数字が並んでいる資料を見せられて、
「この数値なんだけどさ」
と指を差されるのですが、なんせ指先が震えているので、どの数字のことを言っているのかわからないそうです。

先輩に誘われて、ランチに行くことになりました。
高級なとんかつ屋さんに入ります。
いろいろ話している間に、定食が運ばれてきました。
ちょっとおしゃれなその店は、各テーブルに壺と小さな柄杓(ヒシャク)のようなものが置いてあります。
壺の中にソースが入っていて、柄杓(ヒシャク)を使って自分好みにソースをかけてね、という方式らしい。

まず先輩が柄杓(ヒシャク)を手に持ちました。
そして、ソースをとんかつにかけようとしたそのとき……

ソースが霧状に、ファ~ッと舞ったのです‼︎
なんせ手が小刻みに震えているもんですから、ソースがとんかつにかからず、霧のようにキレイに舞い散ったとのこと‼︎
いや、むしろ逆に、まんべんなくとんかつにかかっているのか⁉︎

先輩は平然と食べ始めている。
笑いそうになるのをなんとか堪え、会社に戻ってから(先輩は出掛けた)同僚に意気揚々とこのエピソードトークをしたのですが、誰も笑ってくれなかったそうな。
「だいじょうぶかな…?」
「心配だね…」
と、むしろ引いていたとか。
おかしいな…?これは笑い話ではないのか…?と不思議に思い、家に帰って嫁に話すと、嫁は死ぬほど爆笑しました。
それがわたしです。
こんなおもしろい話あるのか⁉︎と、メモまで取ったからね。

その後ダンナは転職してしまったので、先輩と関わる機会は減ったんだけど、同じ業界にいるのでときどきは話すこともあるそう。
相変わらずどころか、ちょっと情緒不安定にもなってきているようです。

そういえば、わたしが高校生のときのことを思い出しました。

「毎日お酒を飲んでる」と豪語している友人がいたのですが、修学旅行のとき、
「アカン、お酒が切れて身体が震えてきた」
と、足が小刻みに震えているのを見せられました。
「そうなんや~だいじょうぶ?」
と、そのときは返したのですが…
今思えば、あれはイキっていただけやと思います。

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