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《脳と不安の関係》

新しい環境に飛び込んだり、初めてのことにチャレンジしたり…ワクワクする一方で不安を感じる。将来について漠然と不安になる。

いったい、不安はどこからくるのでしょうか?そのメカニズムを理解できれば、不安の予防・対処につながるかもしれません。

スウェーデンの精神科医アンデシュ・ハンセンさんの著書「ストレス脳」を通して、不安をのりこえる方法を探っていきます。


1.脳の目的

脳の目的は「生き延びて遺伝子を残す」こと。健康や幸せではありません。常に精神的に元気でいることは、実は非現実的なことなのです。しかも、脳は群れで暮らしていた狩猟採集時代から変化していないため、現代のライフスタイルに追いつかず恒常的にストレスを受け続けています。

2.不安になるしくみ

不安=事前のストレス、可能性のある脅威。危険が迫ると、脳は感情をコントロールして私たちに行動を起こさせます。心拍数が上がり、精神状態も悪化します。実際に危険ではなくても、脳が危険だと判断すれば「火災報知器」のように反応します。スピーディーな反面、誤作動も生じるのです。もしかしたら、いつも感じる不安はこの誤作動が原因かもしれません。

3.不安の予防

予防はズバリ「運動」!ゆっくり心拍数を上げ、不安と同じ状態をつくります。身体に慣れさせることで、脳の機能が強化され不安やストレスが和らぎます。創造性が増し、集中力が高まり、脳の老化を食い止める効果も。週に1時間速足の散歩でも効果はあるそうなので、ちょっとした気分転換で取り入れてみてはいかがでしょうか。

4.不安の対処法

運動でいくら予防対策していても、完全に不安は避けられません。
そんな緊急時には、こちらを。

STEP① 呼吸
ゆっくり息を吐く
→身体から脳に「危険はない」というシグナルが送られる

STEP② つらさを言葉にする
なるべく詳細に自分が感じていることを言葉にする。
→こめかみ辺りの脳の領域で周囲に何が起きているかを把握する
→感情やモチベーションを司る脳の領域を落ち着かせる

不安は防御メカニズム、人間の本質的に正常な反応です。不安が続く時は、休憩や休暇をしっかり取って、脳の「回復」に努めましょう。

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