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あるのエッセイ厳選集

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2024年2月の記事一覧

自分が何者であるかを追い続ける

自分が何者であるかを追い続ける

日記をつけるという行為は、自分との対話でもあります。頭の中にあるふわっとした感情を可能な限り咀嚼し、文字としてアウトプットする。つまり、脳内を可視化するということ。もちろん頭の中を100%完全に再現することは不可能だけれど、毎日書き続けていくことで精度は少しずつ上がっていくはず。そうやって今の自分と向き合い、そして後から日記を読み返すことで過去の自分を俯瞰する。そのサイクルを繰り返すことで”自分”

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久々の鬱なので、症状を書いてみよう

久々の鬱なので、症状を書いてみよう

きました、鬱が。こうして自分で断言してしまうことで、より症状悪化が加速してしまうような気もしますが。風邪などと比べると、まともな状態と鬱の状態のボーダーって曖昧なので、よほど酷くない限りなるべく直視しないほうがいい。鬱な感情と真正面から向き合ってしまうと負のループが始まり、慢性的な抑鬱状態に陥る。僕はそれをよく知っているし、だからこそ普段は無理にでも前向きなキャラクターを演じている。ただ、それは自

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懐古を続けても苦しみは増すばかり

懐古を続けても苦しみは増すばかり

僕がいま住んでいる石川県は加賀市、実は日本有数の温泉街です。温泉旅が好きな人はご存じかもしれませんね。そんな土地で生まれ育ったものですから、温泉がとても卑近な存在なのです。大学受験の勉強に励んでいた頃、一息つくと親がよく温泉に連れて行ってくれたものです。今思えばずいぶんと贅沢な話だ。

当時はもちろん親に車を運転してもらっていたけれど、いまは自分で自分の車を運転して温泉に行っています。ウーン、エモ

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毎日の日記を半年続けてみた感想など

毎日の日記を半年続けてみた感想など

日記を書き始めて約半年が経ちました。ありがちなセリフですが、当初はこれだけ続けられるとは思っていませんでした。ひとまず1週間くらいやってみるか、という気持ちでしたが、わんこそば方式で気付けば半年経っていました。苦痛でたまらないということもないので、1年達成を目指してぼちぼちやっていこうと思います。

半年日記を書いていると、ありがたいことにほぼ毎日読んでくださる方もちらほらいらっしゃいます。しかし

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夜より静かな昼がある

夜より静かな昼がある

きのう久々にお昼寝をした。窓から差し込む太陽の光がぽかぽかと気持ちよく、ベッドの上で転がっていたらいつの間にか眠っていた。昼間は、夜とはまた違った静けさがある。不思議なものだ。夜の帷に包まれ草木も眠る丑三つ時、一日のなかでこれほど静かな時間もないでしょうに。

世間では皆朝に起床して夜に就寝する。これが社会の大きな潮の流れだ。とすれば、夜に部屋の電気や音を消して寝静まるとしても、僕たちは知らず知ら

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お店の人に話しかけても許される文化

お店の人に話しかけても許される文化

今日は初めての珈琲屋さんへ行ってきました。なんとなく、行ったことのないお店に行きたい気分だった。目的のお店は昭和から続くレトロな珈琲屋さんで、老夫婦が2人で切り盛りをしている。かつてはアルバイトの従業員もおられたためフードメニューも充実していたそうだが、今は手が回らず珈琲メニューとトーストのみ。というのも、お二人とも90歳を超えておられるのだ。それでもなお現役でカウンターに立っているというのだから

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