知っていることとわかってることの大きな違い

知識として知っていることと、実際に体験してわかってることには大きな違いがあります。
知識を得ることは大事なことではありますが、体験したことは文字通り頭で理解したことではなく、体で感じたことですから、その情報量には雲泥の差があります。

レコード会社にいた頃、当時の取締役だった上司が言ってたのですが、正社員のディレクターよりも、ミュージシャンの経験がある契約社員ディレクターのほうが成績がいいと。
それはそのとおりで、大卒でステージ経験のないディレクターが、アーティストを育てたりプロデュースしたりしても、知識でしか指導することができませんが、ミュージシャンとしての活動経験があれば、その立場になって一緒に考え、作品やライブを作ることができます。

スポーツの世界では、経験ががない人が指導するということは、ほとんどないですからね。
このことから見ても、いかに経験が大事なことかはわかります。

誰かが「○○をやってみたけど、なんかイマイチだった」と言ってたとしても、それはあくまでもその人の経験でしかなく、自分の感じ方とは違うし、例えばSNSなどで、タイムラインに流れてくる文字を眺めているのと、実際に自分がアップするのとでは、印象や理解の深さが変わるというのも同じことです。

情報は参考程度でいいと思います。やはり自分の感性や感覚にどう響いたのか、何を感じ何を受け取ったのかが一番大事です。
逆に一番ヤバいのは、知っているだけでわかった気になることです。
勘がいい人には「あ〜。わかってないな。」と気づかれるし、会話していても、中身が薄い人だなと思われてしまうでしょう。

普段から「誰々さんが言ってたから」みたいな発言をしてないか要チェックです。もしかしたら、他人の知識や価値観を、自分の感覚だと間違えている可能性が高いからです。
とにかく自分の感性や感覚を研ぎ澄ますこと。
「もしかしたら」とか「なんとなく感じること」を無視しないこと。
これが危険から自分の身を守ることにもなるし、自分が行く方向へ導いてくれることにもなりますから。

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