箱バンドを長くやらないほうがいい理由とは


箱バンドというのは、一定期間同じ飲食店やイベントスペースなどで演奏するバンド(ソロも含む)のことを指します。
今はそういうバンドが入っている飲食店はかなり少なくなりましたが、昔はキャバレーやディスコなどの大きい箱を中心に、多くのバンドが活躍できる場所が多かったんです。

箱バンドに求められることは、多くの場合BGM的な演奏です。
例えば30分ステージを何回か繰り返すようなケースでも、基本的にオリジナル曲を演奏することは少なくて、ジャズやオールディーズや最近のヒット曲など、耳馴染みのある曲を演奏することでお客さんに楽しんでもらうことが目的です。
お酒や食事がメインであって、花を添えるための音楽なので、自己表現の場としてのライブとは役割や目的が違います。

なのでその環境に慣れていってしまうと、目力(めぢから)がなくなってしまったり、MCが定型文のようになってしまって、心がこもらないMCになる場合があります。
ちなみにそうなってしまうことを「小慣れる」という言い方をしますが。

これが一旦染み付いてしまうと、身についてしまったことを変えていくのは容易なことではないので、もし経験のために箱バンドをやるとしても、半年とか期限を決めたほうがいいのかなと思います。

僕自身も若い頃にビアガーデンや深夜のクラブ、キャバレーでの演奏を経験し、数多くのバンドを見てきましたが、バンドによって演奏力やパフォーマンスの違いもありますが、明らかにエネルギー感が違うというか、存在感の違いはめっちゃ感じましたね。

ステージ経験を積むことは大事なことですが、目的がどこにあるかを見失わないようにしないことです。
表現者としてやりたいのか、お客さんの前で歌えていればそれでいいのか、自分が一番よく知っているはずですからね。


Mail  quont1994@gmail.com





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