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難しいことがレベルが高いことだという勘違い

理論というものは、本来あるものをわかりやすく解説するものだと思っているのですが、ところがその理論が難しくて、解読するのに時間がかかったりして、なんだかなぁ〜ってなることってありませんか?
もっとシンプルでいいのに、難しくすることで威厳を持たせるのは、人間の思考がそうさせているんですよね。

音楽でもよくあることですが、例えば作曲する時に、小節数が少ないとか単純なメロディーだと、こんなの誰でも作れるからって、わざと難しくしてしまうことがよくあります。
でもね、3つか4つくらいのコードで、シンプルだけど印象に残る曲を作れる人って、本当に才能がある人なんです。

童謡にも名曲がたくさんあって歌い継がれていますが、子供でもすぐに覚えることができて、おかぁさんと一緒に歌えるなんて素敵じゃないですか。
それは子供に合わせて簡単にしてるということでは決してないです。
そこにはプロの作曲家だからこそできる技が潜んでいます。

音楽理論を深く学んだら、一旦それを忘れてしまうことだと先輩から言われたことがあります。その真意は、難しくしないとせっかく学んだ理論が活かせないと感違いしてしまうからなのです。
知識を得たとしても、一旦フラットに客観的に見れるようになることが大事で、要は頭でっかちになっちゃダメってことです。

もう一度言いますけど、シンプルなこと、単純なことはレベルが低いということではありません。わざわざ難しくするのは、つまらないプライドや思い込みであることがほとんどです。

誰にでもわかるように話せるとか、誰でも理解できるように噛み砕いて説明できるのは才能だし、根本的なことがわかっている証でもあります。
表現することは伝わってナンボです。
シンプルで単純なのに、「なるほどね〜!」と唸らされるのは、奥深さを思い知らされるからです。
表現するときには、表面的なことでごまかさないようにしたいものですね。


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