英詞添削及び補作詞のオファーを受けたらとんでもない図々しい案件来た話

今日の投稿は普段は私があまりしない感じの愚痴投稿になってしまうかもしれません。でも、ただの愚痴投稿にはせずに、自分なりに分析して解釈して、これも試練と受け止め、自分の身になるようにここで、お話しながら整理して考えていこうと思いますので、読んでくださるかたがいたら嬉しいです。

まず今回のお仕事は、日本で発売されるゲーム楽曲の英詞の添削、監修というもので、お話が知り合いから7月に入ってきて、8/25〜28の間で仕上げなければならないという案件でした。

私が若い時に一緒に演奏したことの仲間からのご紹介というか、その人の夫さんがTVなどの音楽を作っている方で、その方からの依頼でした。少し前のクールのドラマで私も知ってるドラマの音楽のサントラも作られていました。

以前から奥さんを介して、自分が聞き取れない部分の英語のラップなどの聞き取りを頼まれていました。

今回はその聞き取りではなくて、英詞の添削と監修、ギャラと言えるような感じではなく、薄謝でとのことでしたが、彼女の夫さんだったので引き受けました。7月に彼女からお話をいただいてから、ご本人からの連絡は8/25まで一切無く、25日に仕事内容と期日が送られてきました。期日は1日短くなって27日の昼まで、内容も仕事を了承した時からはだいぶ変更になっていて。なぜか、私がほぼ作詞をすることに。それも同じ金額で。

先方はあまり英語がお得意では無いのにそう言った案件を引き受けているらしく、多分、コンポーザーではあるけれども、詞に関してはプロでは無く、増して英詞を書くのって、しばらく向こうに住んで、学校で学んでいた私でも難しいので、分不相応な仕事を引き受けているんだなぁという印象。もちろん、仕事におけるはったりとか自分ができることを増やしていくためにチャレンジすることは悪いことではありません。出来そうに無いことでもやってみます!という姿勢は大事です。そうやって人は伸びていくものです。ですが、案件を自分の力で賄えず、下請けに頼んでしてもらったことをさも自分の力で成し遂げたかのようにクレジットも載せず、手柄を横取りをするのは違うと思います。

その時、私は今まで好意でしていたけれど以前から、この人はゴーストのように私を使おうとしていたんだと気づきました。今更ながら。

送られてきた彼が作った詞の部分はverse1とchorus1だけ。バースというのはAメロのようなもので、コーラスはサビに当たります。

元々、英語の文法が間違ってないかどうかのチェックとか、リズムに合った単語を違う言葉で言い換えるなどが、私の仕事の予定でしたが、verse2と2番、大サビは全て私が作詞してくださいという話にすり替わっていました。

それも、できあがっている部分も悪いけれど、教科書英語的な表現ばかりで今回の詞の主人公の言葉とは思えない、譜割りがメロディに合っていなくて、ボーカルが歌いづらそう。同じフレーズの多用で詞として成り立っていませんでした。
試しにverse1を作り替えて軽く録音して聞いてもらったらその人はすごく気に入ったらしく、すごく素敵なので、その感じでお願いします!と言ってきました。

でも、私は、まずこれだけ変更するのであれば私の名前をクレジットに載せることを先方に了承を得てくださいと条件に加えました。こういう作詞や作曲をする時は印税が入るタイプの契約と買取があって、今回私は監修予定だったので買い取りでokしていたのですが、普通、作詞もしくは作曲だったら印税の方を選びます。ゲームやその曲が流れるたびに印税が入る方がお得ですからね。

その後、メロディ譜が奥さんの方から送られてきて、仮歌も入れるお話になっている。私があの時音を入れたのはまだ仕事を受けるか決めていなかったので歌詞を伝えにくくするために音だけ送っただけで…仮歌を入れる気はありませんでした。
私ができることが多く、それを示したために向こうが図々しくなった感じですね。こう言った場合、アメリカでは、相手が予想以上のお仕事をしてくれた時にtipというものが発生します。日本でのインセンティブというのがありますよね。気持ちを目に見える形で示すのは大事ですよね。

というわけで、当初の話とは大幅に仕事内容が増えています。

1を2や3にする作業と0から1を作り出す作業は全く別のことだからです。
想像してみてください。テストを採点する仕事とテスト問題を作るのではどちらも大事な仕事ではありますが、使う労力も時間も脳の部分も違いますよね?
今回の場合、作詞をするとなったら設定やキャラクター、ゲームの進行をしっかり把握しなければいけないです。

しかも期日は短くなっている。なので、こちらとしてはそれだけの仕事をこちらのギャラでは請け負えません。作詞、仮歌は別料金ですし、ここまで携わるのであればクレジットにも載せてくださいとお伝えしました。
この場合のクレジットというのは映画やドラマだとエンドロールで流れたり、CDのジャケットとかに入っている名前の事です。

すると、金額の引き上げと当初通り、できている部分だけの添削、補作のどちらかをお選びくださいと二つの選択肢が提示されました。

もちろん私は、お金に目がくらむ事などなく、迷わずに今ある添削でのみで、お願いしますとお送りました。27日のお昼からはお出かけの予定が入っていたからです。でも、そこで期日が、もし、もう少し伸ばせるようであれはまたご相談ください。といらぬ一言を伝えてしまったんです。

次のメールでは、期日が27日の夜まで伸ばせましたのでなんとか全てお作りいただけませんか?とのこと。選んでくださいって言われて選んでるのに食い下がってくるじゃん。
私の中では昼から夜に伸びるなんてほぼ無意味だし、時間単位で伸びてもそれは期日とは言わないのでは、と思いましたが、言葉尻を捉えて話をしても時間の無駄だし、本筋がずれてしまうので、仕方なく、わたしが作業に取り掛かれるのは今晩のみなので、出来るところまでやってみますーとお伝えして終わりました。

その日は朝、カントリーロードをバイオリンに歌を載せる録音をしたところだったし、夜は耳をすませばを見ようと思っていて、翌日は美術館に行く予定だったのです。

美術館は削りたくないから、耳をすませばを見ずにゲーム楽曲を制作しました。

普段は見ないグロい系のゲームの動画を1h30分ぐらい飛ばし飛ばし見ながら、キャラクターになりきって書くのはまあまあ楽しく結構短時間で書けました。

出来上がって仮歌入れ終わったのが、夜中の0時半でした。

朝、起きて、も一回聞いて確認してから提出しようと寝ました。翌日も他の仕事が8時からあったし、その人から進捗状況の確認メールが来てましたが無視して寝ました。

翌日聞いてみたら、声が出てないところがあったので、朝の仕事の後、遊びの時間を30分調整してもらって録音しなおして提出。
結果、締切よりも大幅に早く仕上がったし、自分としても満足いく出来でした。

出かける電車の中で送信!
入れ違いでまた催促の連絡。せっかちで不安感と要求が高くて、自分のことも周りのことも見えてない思いやりのない人だなぁと思いました。

提出したものに関してはその後誉めていただき、話が終わったと思いました。ですが、ディナーを食べている時にまたメールが2通ほど。一つは掛け声が何と言ってるか、書き取れないってことでしたが、もう一つは、歌詞の内容ですがこちらは事実に基づいておりますか?
そのリンクを送ってください。

「はい、ゲーム動画をひたすら見て、その設定から書いておりますので、ゲーム内容に変更が無ければストーリーと歌詞がずれることはないですよ」と言って、五時間ぐらいある動画のリンクを送りました。

どの場所かわからないのでその場所を教えてください。と返信が戻ってきました。書いている時にどこのシーンでそれがあったかなんて、メモっていませんし、それを探すのは私の役目ではありません。ゲーム会社側が設定を把握していないと言うことはないと思いますよ。と返信。

皆さん、どう思われましたか?これに似たような経験ってありますか?ちなみに先方のゲーム会社は誰もが知る大手、そしてそことやりとりしている作編曲家、その人の奥さんが知り合いだったために、手伝うことになった私のお話でした。間にたくさんの人が挟まっていると伝言ゲームのようになって難しくもなりますよね。

今回の学びは、
・知り合いだからと言って安請け合いしない
・契約書を交わす。
・仕事内容としてきたメールを熟読する
・話のすり替えに惑わされないこと。
・相手が絡んできた時、本筋とずれていることで有ればスルーすること。

そして、自分がワクワクできる案件か、
やり取りする相手が人として、共に仕事をしたい相手かを見極めることも、私個人的には大事でした。多分フリーランスをするうえで、ストレスを溜めないコツかもしれません。

そんな態度では、クライアントも仕事もいなくならない?って言われるかもしれないけど、そうじゃないです!そういう仕事を引き受けてしまうと、そういう人が寄ってくるようになるんです。この人ってこんな安い額でこれだけのことをしてくれるんだよ、クレジットを載せなくてもゴーストのように使っても大丈夫だよ。とtakerが寄ってきます。だから、違和感を感じたら、さっと離れたり、決別したほうがいい。と私は考えます。

✳︎やってみて気づいたこと✳︎

・キャラクターになりきって詞を書くのは意外と得意、英紙を書くのは楽しい

✳︎その人に伝えたいこと✳︎
無意識に図々しいと人が離れていきますよ。
仕事相手、下請けを含めて周りの人を大切にしたほうがいいですよ。
大手からの低賃金のオファーはちゃんと交渉したほうがいいですよ。
その上で、自分にできる範囲のことかを考えて請け負ったほうがいいですよ。

でも、私はこれ以上のことは本人には言わずに離れます。

それでは今日は、ちょっと毒吐き投稿でした。
またね。

NYでフリーランスのライターと日本語の先生をしています。どこまでも自由になるため、どこにいても稼げるようなシステムを構築しようと奮闘中。