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なんでそんなミスするんだ!

職場でのコミュニケーションの難しさを題材に、上司と部下の会話あるあるから、主に上司のあるべき姿を考えてみようというマガジンの8回目です。
【】は心の声、つまり言えないけど心の中でこう思っているという意味で読んで下さい。

あるある#7:

(部下)課長、XX商品の品質に問題が発生し、お客様がお怒りになっています。
(上司)品質問題って何があったんだ?
(部下)ソフトウェアのバグが原因の不具合です。
(上司)なんでそんなミスするんだ!
(部下)なんでと言われましても、実際に設計したのは私ではないので・・
(上司)ともかく、品質対策を含めておまえが責任を持ってお客様に理解してもらうよう対処するように。
(部下)【俺???、組織やプロセスの問題なのに】・・・わかりました。

上司が課長なのか部長なのか、問題のレベルがどれぐらいなのか、によっては上記のプロセスはあり得るかもしれませんが、本来責任を持っている人(上記の例では課長)が、こんな発言をすることがよくあります。

まず、問題が起きた時に、どういう事情や背景で、何が起きたのかを正確に把握しなくてはなりません。
上記の例では事情も背景を聞かず、いきなり「なんでそんなミスするんだ!」という発言なので、この上司は日頃から、
「問題」を問題としているのではなくて、「人」を問題と見ているのです。
”面倒な問題を持ってくるな!” というのがこの上司の心の声です。
問題が起きたことの事情や背景には関心ありません、それを起こした人に何とかしろと言っているだけです。
しかも上記の例では部下の人は直接ミスしたわけでもなくただ報告に来ただけですね。

これも、「事なかれ主義」の人の大きな特徴です。

もっと悪いのは、その対応を報告してきた人に丸投げしていることです。

実際にお客様がお怒りになっている場合、とってほしい行動は、
・必ず責任者が出ていく
・メールではなく対面で謝罪する(最低でも電話)
・絶対に嘘をつかない
が鉄則です。

上記の例では、
・課長が
・直接お客様のところに出向いて謝罪し(あるいは電話で)
・背景や事情、および対応についてすべて正直に説明して、お客様に理解していただく努力をする
ことが求められます。

”責任は俺が取る” といつも言っている割に、実際には責任を取らない人が多いですけど、上記の自らが出向いて行く行動が責任を取るということなのです。

次回は
「やればできるじゃないか!」
です。

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