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プロジェクトに影響を与える3つの要因

今回は、プロジェクトに影響を与える3つの要因についてです。

プロジェクトは計画を立案しそれに従って着実に実行していくわけですが、実行している間にプロジェクトに対して影響を与える要因が3つあります。

①外部環境の変化
これは一番分かり易い。例えば、
・マイクロソフトが新しいWindowsのVersionをリリースした
・ネットワークセキュリティーの基準が変わった
・新たな暗号化技術が使用される
・新たな法律が施行された
・競合企業から画期的な商品が発売された
などなど、特にIT系のプロジェクトでは、インターネットが当たり前の時代なので、日々いろんなものが変わっていくために、外部環境の変化の影響をモロに受けます。
これは制御不可能で、基本的には対応することがマストになるので、できるだけ早く察知するということが求めれます。

②ステークホルダー
ステークホルダーは「関係者」という意味ですが、一番分かり易いのは「お客様」ですね。
・お客様から新たな要求、または仕様変更が申告された
・お客様から納期に関して前倒し要求が申告された
などは、お客様との関係です。
・会社から予算削減の命令が出た
・会社から人員削減の指示が出た
・エンジニアが体調不良で長期離脱
などは、社内の話ですがこれもプロジェクトにとっては計画を実行する上で大きな影響が出ます。
お客様の場合は、最初のスコープ定義をしっかり実施できていれば、新たな要求や仕様変更が出ても、それなりのコストと納期の変更をお願い出来るケースもあるのですが、社内の都合の場合はもっと厄介です、対策が難しい。

③組織(文化、構造)
あまりピンと来ないかもしれませんが、私はこれが一番厄介だと思います。
例えばプロジェクトに関する計画立案をする時、関連部門と計画立案の相談をしたり、何か途中で問題が起きた時に組織的に解決策を検討したり、当然このようなことは当たり前にやるわけですが、
・いやいやそんな話は聞いてないからそっちでやってよ!
・うちの部門のミッションにそんな項目は無いよ!
・社内ルールではそれはできない規則になっているんだよ
・解決出来ない問題を提起されてもね・・
・今までのプロセスで問題ないのに何で新しいことが必要なの?
・その技術は会社として未経験だからちょっと協力はできないね
などなど、上げたらキリが無いぐらい、この企業文化という要因は非常に頑強で変えることが難しい最も厄介な要因です。
①の外部環境変化で書いたように、外部環境は日々変わっているのに、企業文化は変えるのが無茶苦茶大変、プロジェクトマネジャーはこの狭間でもがき苦しんでいるのです。
社内の古いルールやプロセス、役に立たないマニュアル、問題を見ようとしない姿勢、わけのわからない根性論や不文律、などなどこんなものを引きずっている場合では無くて、外部環境変化に合わせてどんどん変えたり捨てたりしないとプロジェクトが失敗するどころか企業自体の存続も怪しくなってしまいます。
外部環境変化に応じて変えなくてはならないルール、プロセス、マニュアル、などを変えないのは、「怠慢」または「職務不履行」です。

次回はPMBOKの「10の知識エリアと5つのプロセス」について書く予定です。


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