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STAY TUNED!! 99.9MHz 「Funs!」Vol.3

ラジオを聴いている時のような、偶然の出会いに耳を傾ける楽しさを見つけたい。そんな思いからスタートしたSTAY TUNED!! 99.9MHzでは、音楽愛に満ちたジャンルレスな人々が選曲するボーダーレスな音楽たちを集めました。

第4回目の更新は、「Funs! Vol.3」。今回も個性豊かなメンバーに、おすすめのアルバムを紹介していただいたのですが、今プレイリストはFuns!シリーズの中で最も起承転結のある物語のような選曲になりました。映画のオープニングのように華々しく幕開け、エッジが効いたナンバーを辿り、あたたかく静かに終わりへ向かう。“ただなんとなく元気になりたい”そんな願いを叶えてくれるようなラインナップで、音楽を思いっきり楽しみたい人はもちろん、心のゆとりを探す人にもぜひ聴いていただきたいです。

- REVIEW -

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『Xanadu - Original Motion Picture Soundtrack』
Electric Light Orchestra


ザナドゥ。それは女神が地上にもたらす音楽の楽園。80年公開の映画OSTは片面がELO、片面がOliviaの楽曲で構成されたLPになっていて、自分はいずれも両者のベストアルバムだと思っています。しっとりバラード、爽やかAOR、古き良きミュージカルから軽快なロックサウンドが展開していく中で、特にFuns!なのがELO「All Over the World」。海外ではフラッシュモブの定番だそうだけど、レトロフューチャーなディスコサウンドとJeffのハイトーンボイスが溶け合っていく心地よさに、街中の人々が踊りだす光景が目に浮かんでくるよ。ライブハウスが危機的状況の中、各々のザナドゥ復活を願ってうちで踊ろう。
by 根岸たくみ(from Bertoia

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『Soft Hair』
Soft Hair

ひとりは好きですか?私は好きです。ひとりの時間を楽しむ才能を持っています。しかし、そんな私でさえそろそろ人と会いたくなってきました。。
自粛期間が長くなるにつれ、TVやSNSを見ている時間も増え、いらない情報ばかりが目にうつります。(自分にとって必要かつ有益な情報だけpick up出来たらいいのにね。) そして、自分の心というものが落ち込んだ下の方で一定となり滞っているのを感じます。そんな時でも、私はこのアルバムを聴くと心踊ります。心だけでなく、体はもちろん脳と内臓も踊ります。あと上顎が踊ります。是非このアルバムを聴いて、心/体/脳/内臓/上顎を踊らせ、ひとりの時間を楽しんでくださいね。
by HITOMI(from Kill My 27

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『SHINE LIKE A BILLION SUNS』
BOOM BOOM SATELLITES

哀しくも「生」に対して説得力を持ってしまったこのアルバムには、美しいエレクトロから迫力あるビッグビートロックまで様々なサウンドがあり、そのどれもが前向きに、そして力強く背中を押してくれる。このアルバムの核となる曲「A HUNDRED SUNS」は、夜明け前を思わせる静かなビートから始まり壮大なスケールなサビに繋がる。なんでもないいつもの一日が何か変わるんじゃないか。この曲には、目に映るありふれた日常のいつもの景色を変える力がある。“楽しむこと”とは“前向きに生きること”。BOOM BOOM SATELLITESはこの最後のアルバムを通してそう語ってくれているような気がする。
by Bunta(from Ganymede / Web & Graphic designer)

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『エアにに』
長谷川白紙

頭の中でファンファーレが高鳴り、カラフルなパズルゲームをしているような感覚。一聴しただけでは理解不能なアンサンブル。なんだけどなんだけど、ドバドバ溢れる音の洪水で脳内は活性化。活性化された脳からはドーパミン出まくりの多幸感でいっぱい。なんでだろう。ポップスの常識を飛び超えているアレンジなのにしっくりハマる。歌詞がズバズバ突き刺さる。自分と周りとの境界が融解してきて“私”でも“あなた”でもない違ういきものに変容して、みたことのない世界へ連れ出してくれる音楽、まさにコンテンポラリーアートです。ぶっ壊すけど完璧、完璧だけどぶっ壊す。アートにおける動的平衡をさらりとやってしまうのですね。すばらしい。
by ますこめぐみ(from KAIMY PLANTS

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『ファンファーレ』
advantage Lucy

Funs!と言えば、ファンファーレでしょ!様々なジャンルを織り混ぜた楽曲からは、唯一無二の歌声と、楽しさとどこか切ないメロディが紡がれ、聴き手を最後まで引き込ませる“物語”のような一枚。キュートなジャケットからは想像もつかないクールな「メトロ」で幕を開ける。Stereolabを彷彿させるこの曲を①に持ってくることが、当時のJ-POPでは珍しく、彼等の拘りを感じた。爽やかなギターポップかと思いきや、Cメロとアウトロで落としてくるメロディ、カッティングが魅力的な「Smile Again」。一番のお気に入りの「so」は、オルタナ的空間が広がり、どんなシチュエーションで聴いてもドラマチックな気持ちにさせてくれる。みんなもこの物語をお家で楽しんでみてはいかが?
by murmur(from Bertoia

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『Laideronnette』
matryoshka

“聴くと元気になる曲”と言われて思い浮かぶものがなかったので、どんな気持ちのときもずっと寄り添ってくれた大切な音楽を紹介します。
無機質な電子音に寂しげなピアノ、重厚感のあるストリングス、祈りのような歌声が神秘的に折り重なり、滲むように広がっていく痛みを追いかけるように浄化してくれる。世界が終わってしまうような景色の中に降るひとすじの光。
by 琴音

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『ヘヴンリィ・パンク:アダージョ』
七尾旅人

「天国の屑、ゆっくりと」そう名付けられたこのアルバムは2枚組35曲、フォーク、ボサノバ、R&B、Gファンクからエレクトロニカまで、あらゆる音楽の交わりがあり、その全てが賛美歌の様な祝福と祈りに満ちています。真夜中に爪弾かれる様なアコギの音色と小さな告白を綴る「息をのんで」で幕を開け、同じくアコギの音色、うっすらと響く雑踏のノイズが重なり白昼に溶けていく様な「生涯の秘密」でその幕を閉じますが、2時間半を超える今作に秘められた謎や驚きを紐解く歓びや楽しみは費える事がありません。
“レコードが止まったら、出かけてみると良いかも”これは「生涯の秘密」の歌詞の一編ですが、その誘いは現在予想もしなかった痛みを微かに伴いながら、それでも変わらずに今も未知の出会いの歓びへと向けられています。
by Yuki Yamashitaartist

- PLAYLIST -

1.All Over the World / Electric Light Orchestra
2.Relaxed Lizard / Soft Hair
3.A HUNDRED SUNS / BOOM BOOM SATELLITES
4.あなただけ / 長谷川白紙
5.so / advantage Lucy
6.Noctambulist / matryoshka
7. *HB* / 七尾旅人

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