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イケメンと付き合うことを目的とした方法論の実証的研究

ここに断言しよう。

 人間はひとり残らず面食いであると。

「私、イケメン嫌いなんだよね〜〜、なんか怖い」
「顔とか、私はあんまり気にしないかな。中身が一番大事だと思う」

好きなタイプについての話題になると、このような主張を恥ずかしげもなくいけしゃあしゃあと繰り出す女性も存在する。しかし、それはその場での好感度アップのための点数稼ぎか、イケメンを獲得するための熾烈な競争から逃げ出した腰抜けであるという宣言であるか、のどちらかである。

「戦いに負けないコツは戦わないことである」と、兵法に書いてあったような書いていなかったような気もするので、無理に競争率の高いイケメンを狙わない方が確かに懸命なのかもしれない。

しかし、この世で賞賛に値するのは、実際に行動し、汗と血にまみれ、勇敢に戦った人物であり、そのような人物は勝利も敗北も知らない臆病者どもとは一線を画している。そもそも調べたら兵法に前述のようなことは書いていなかったので、戦うべきである。では、具体的にどうすればいいのか。ここでは大事なポイントを3つに絞って述べていこう。


 ①見た目を磨く
え〜そんな当たり前のこと言われても…と思ったそこのあなた。当たり前で地味なことがいつだって真理なのだ。冷厳な現実というフィルターを通して世の中を見渡してみると、美女と野獣のカップルはよくいるが、その逆はなかなか見ない。いたとしてもそれはせいぜいホストと客どまりであろう。

つまるところそういうことなのである。

例えるならば、見た目は受験におけるセンター試験だ。(ここでは年齢に起因する威厳を醸し出すため、あえて共通テストではなくセンター試験という呼称を使用する。)確かに本番は中身やスペックなどの二次試験かもしれないが、そもそもセンターの足切りを突破しなければ二次試験を受ける権利すら与えられないのである。

どんなに中身が有益な本だったとしても、表紙が至極つまらなそうな陳腐なデザインであるならば誰も手に取らないのと同じだといえる。

偉そうに講釈を垂れている私は、高校の卒業式が終わった瞬間、誰とも一言も喋らず一枚の写真も撮らず美容整形外科に直行し、なけなしの12万円で二重に整形した。整形のダウンタイム(手術後、該当箇所が腫れる期間)のために春休みに高校の友人との思い出作りもあまりできなかったが、イケメンと付き合うためなら犯罪以外ならなんでもする覚悟だったのである。そして、受験期を通して続けていたダイエットで当時私は体重を6キロ落とした。

今は幸せ太りですっかりリバウンドしたが、自分は生まれつきブサイクだから…と嘆く前にやれることは全てやるべきだ。メイクを練習し、服を買い、必要があれば整形をし、ダイエットをする。そこまですれば今の時代なら70〜80点くらいの顔面になれるだろう。これも受験と同じで、難関校に入るにはセンター試験はそれくらい取れたら足切りには引っかからない。1に見た目、2に見た目である。

 ②中身がぎっしり詰まったコンテンツ人間になる
見た目の問題をクリアしたら次は中身である。何も私はディズニーヒロインのような爽やかで高潔でいて心優しく、清廉潔白である必要があるとは決して思わない。もちろんそうであったらもう理想だ。

しかし、三つ子の魂百までというくらいだ、18年以上、ウイスキーであったら価値が一気に釣り上がるほどの年月をねじ曲がった根性で過ごしてきたのなら、もう矯正はほぼほぼ不可能と言ってもいい。ひねくれた大人の諸君が目指すべき方向は、清廉潔白ではなく、博学多才である。

引き出しが多ければ多いほど人は面白い。

また、何か一つでもいいから人よりも精通している、情熱を持って語ることのできる分野を持とう。興味を持ったことはすぐに学び、いろいろな経験をし、自分の知識のアップデートを止めてはならない。

「知らなかった〜」、「すご〜い」で会話を盛り上げるのはイケメン相手ではなかなかこれが難しい。イケメンは女の子に自分をよく見せたい!大きく見せたい!といった欲がそもそも希薄であり、そういう努力をする必要もないため、自慢話やうんちくを語るタイプが少ないのだ。

こちらが身のある話を提供し、イケメンに楽しい時間を過ごしていただくことを意識してほしい。

 ③おもしれ〜女のムーブを心がける
さて、見た目と中身を磨き、あとはイケメンとお近づきになるだけである。

ここで私含め後天的に見た目を磨いただけの大学デビュー女にありがちなのが、目に見えてチヤホヤしてしまうというムーブだ。中の中までの男なら「イケメンですね〜」でいい気分になってくれるだろうが、上〜特上クラスになってくるとそんなことは言われ慣れている。

では容姿以外を褒めたらいいのかというとそういうわけでもない。なぜなら、イケメンは何をしてもかっこいいため、容姿も趣味も仕草も性格に至るまで、既に褒め尽くされているからである。

逆にイケメンに笑いかけられたり、褒められたりしてもインド映画のように踊り出したくなる気持ちをグッと堪え、クールに振る舞うべきである。

結論、イケメンは褒めるのではなく、不快にならない程度にいじり、おちゃらけて距離を縮め、「頼る」のが正解だ。イケメンは大事にされがちなので、急なお願いや頼みをして頼り、自分がいなければダメなんだな、自分がこの子にとって特別に必要とされているのだと思われることをゴールに頑張ろう。

ただ、③に関しては意識してできることでは無い。好きな人に今述べていることを実践できる人はそもそもこんなnote読まなくてもいいのだ。かくいう私も好きだと意識し始めたイケメンに対してこのムーブをするのは無理である。

解決策として、恋愛に対してのマインドセットを変えるというものが挙げられる。恋愛を人生のメインディッシュに置くのではなく、デザートくらいに考えるのである。そうすれば、付き合ってもいない一人のイケメンに入れ上げ、必要以上に意識してミスするのも防げるし、自然におもしれ〜女のムーブができるだろう。
 
以上が、私が大学4年間で研究したイケメンと付き合うための方法論である。これは付き合うことを目的としているため、付き合ったあとは知らないしなんなら教えて欲しいくらいだ。これはイケメンだけでなく美女にも当てはまる方法論だと思うので、ぜひ実践して結果を教えてほしい。

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