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猫と夜道とドッペルゲンガー

大学は冬休みに入り、ひと月程早起きをする生活から逃れられた安堵感が僕を包みこむ。
駅前の木にはイルミネーションがついて華やかに飾ってある。
さすがトーキョー、なんて思う。
上京して2年経つが、僕の住んでいた田舎には街灯を除いて、灯りなんてものは殆どなかったのだ。

その日、僕は同じゼミの山田と会う予定だった。
彼が明日から旅行に行くというので飼い猫を預かることになっていた。

山田の家へ向

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海との結婚

海との結婚

婚姻届を手に、長年付き合った彼女に声をかける。
その情景だけを見れば、ロマンチックに思えるだろう。
…ただ、違ってるのは。
僕が市役所に勤めてるっていうこと。
彼女は"幼馴染として"長年付き合いがあるということ。
そして、その彼女がとんだ大変人だということである。

「…お前。ふざけるなよ。全部俺が後始末してんだぞ」
「ふざけてないよ。本気だもん」

7月7日の今朝、市役所にとどけられた婚姻届

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