iSGSインベストメントワークス佐藤真希子氏〜起業家にとって最強の応援団を作りたいVCの登場〜
今回はiSGSインベストメントワークスの佐藤さんの出演会をまとめました!
どのような経緯で国内初の女性代表パートナーとして独立系VCを設立されたのか、iSGSの投資方針や女性起業家に対する熱い想いなどをお話いただいております!
▼目次
・サイバーエージェントから独立!筆頭女性ベンチャーキャピタリスト登場!
・【iSGS】最強のVCを作る!!設立時の信念と未来への投資方針
・女性起業家の未来!!業界のこれからの課題は?!
佐藤真希子 株式会社iSGSインベストメントワークス-取締役/代表パートナー
Twitter▶︎https://twitter.com/satomaki
Facebook▶︎https://www.facebook.com/isgsiw/?ref=page_internal
公式HP▶︎https://isgs-iw.com/
2000年、株式会社サイバーエージェント入社(新卒一期生)。同社インターネット広告事業本部に配属。2002年に同社ベストプレイヤー賞(MVP)を受賞。同社営業部門では初の女性マネージャーとなり、営業に加え採用・組織構築において同社の事業拡大に貢献。
2005年、株式会社ウェディングパーク出向。同社のビジネスモデル構築、営業部門の立ち上げ、及び新規事業の立案・実行を行う。
2006年、株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズ出向。国内のシード・アーリーステージのベンチャー企業を対象とした投資事業に従事。
2016年6月、株式会社iSGSインベストメントワークスを設立、取締役 代表パートナーに就任(独立系ベンチャーキャピタルにおける日本初の女性パートナー)。
サイバーエージェントから独立!筆頭女性ベンチャーキャピタリスト登場!
ベンチャーへのきっかけ
佐藤さんは新卒でサイバーエージェントに入社されていますが、当時、佐藤さんはベンチャーに興味はなかったと仰られていました。ベンチャーに興味を持ったきっかけは、新歓コンパで出会った上場企業の社長との出会いだったそうです。
新歓コンパから1年後に社長と再度、お会いした時に、学生ベンチャーを立ち上げたので手伝わないかと誘われたそうです。
学生ベンチャーでは、クラブを貸切、沖縄や地方と繋いで同時中継や、インターネット営業など様々なことに取り組まれていたそうです。
学生ベンチャーで働く中で、学生でも社会人と対等に仕事ができることを学ばれたそうです。
氷河期の就職活動
佐藤さんは学生時代、チアリーディングをされていたそうです。そのため、仲間と前向きに何かに向かっていく会社に勤めたかったと仰られていました。
しかし1996年は就職氷河期で、大企業を受けても全て落ちたそうです。
そこで佐藤さんは情報を持っている他の学生に、すごく熱い想いを持ち、めちゃめちゃ頑張っていて、急成長している会社はないかと、尋ねたところ、現在のパーソルキャリアを紹介されたそうです。
しかしパーソルキャリアは最終面接で落とされてしまったそうです。パーソルキャリアに落とされ、困っている時にたまたま見た就職情報誌にサイバーエージェントが掲載されていて、面接を受けに行き、内定を頂いたそうです。
サイバーエージェントでの営業時代
サイバーエージェントには営業として約5年ほど在籍されていたそうです。
インターネット広告は今では大きなマーケットではありますが、当時はまだ何もない状態で、売り方がわからない状態から営業を始められました。
そこからマネジャーもご経験された後、2005年にウェディングパークに1年、出向もされたそうです。
転職とVCへのきっかけ
サイバーエージェントに入社後、組織が大きくなり、インターネット広告の数%を新卒だけで稼いでいく中で、市場を作っていく感じや、やり甲斐をすごく感じていたそうです。営業やマネージャーを経験していく中で、もう一度そのような経験をしてみたいと感じ、子会社へ出稿されました。しかし出向先でも佐藤さんがやりたいことはできなかったと仰られていました。
そこで、もう一度チャレンジをしたいと考えている時に、サイバーバズの高村社長に相談すると、VCだったら佐藤さんのやりたいことできるのではとVCを勧められたそうです。またその時にXTechの西條さんが現在のサイバーエージェントキャピタル(CAC)を立ち上げていたので、話を聞きに行き、CACで働くことになったそうです。CACでは9年間勤められました。
起業したきっかけ
佐藤さんの同期の77VC会の仲間の方の元ユナイテッドベンチャーズの丸山さんに、ある日の飲み会でなぜ佐藤さんは出世していないのかと聞かれたそうです。佐藤さんは仕事以外にも子育てもされていたので、昇進したいとは考えていなかったと仰られていました。しかし、我に帰って考えてみると、グロービスキャピタルパートナーズの今野さんとVC歴は同じで、他にもYJキャピタルの堀さんは社長であり、自分だけ何も肩書きが変わっていないと思われたそうです。今野さんや堀さんとの違いを考えた時に、チャレンジしているかしていないか、会社の外に飛び出しているかいないかだと気づかれたそうです。
また佐藤さんは肩書き関係なく女性VCとして仕事に呼ばれていましたが、女性VC筆頭の方として仕事に呼ばれていく中で、女性VCの古株と言われる自分がこのままのキャリアだと日本の女性VCのキャリアを確立できないと感じていました。
起業されていた旦那さんの二回目の資金調達を終えたタイミングも重なり、会社を退職されたそうです。
退職と女性キャピタリスト
サイバーエージェントでの居心地はよかったそうですが、ポジションや給料への欲が無く、また子育てもされていたことで、起業家に100%向き合えていないことに気づき退職後、起業されました!
その他にもファンド設立の際に肩書きがないことで苦労されたことなどもお話しいただいております。
ぜひご覧ください!!!
【iSGS】最強のVCを作る!!設立時の信念と未来への投資方針
iSGS結成までの道のり
佐藤さんがCACを退職されたタイミングがiSGS代表取締役 / 代表パートナー五嶋さんと同じ時期でどんなファンドを作りたいか、情報交換をされていたそうです。情報交換を行う中で、やりたいことがすごく一緒だなと感じたと仰られていました。
また佐藤さんは起業家にとって最強の実務がわかるVCを作りたいと考えていました。一方で五嶋さんも同じことを考えていたそうで、起業家にとってわからない世界を実体験しているキャピタリストはいないかと探しているときに、アイスタイルでCFOをされていた菅原さんと出会われました。
菅原さんと一緒にファンドを運営したいと考え、コロプラを退職されたそうです。
その後アイスタイルに案を持ち込み、独立系VCのパートナーとして菅原さんと一緒にやって行こうという話になり、ファンド設立に向けて動かれていたそうです。
その間、佐藤さんは一人でファンド設立に向けて準備をしていましたが、途中からファンドを作ることが目的となってしまっている事に気づき、ファンドに出資をしていただくことが決まっていた投資家の方達に、一度、ファンドを設立してどういったことがしたかったのかを考え直したいことを伝えられたそうです。
そして考え直した結果、起業家にとって最強の実務がわかるVCを作りたいという考えに行きつき、改めて、五嶋さんと菅原さんとお話しされた時に一緒にファンドを設立する事になりました。
1号ファンドについて
1号ファンドの規模は25億円弱で全部で65社投資されています。
2号ファンドも含めると70社以上の企業に投資されているそうです。
ファンドの特徴として、オールジャンル、オールステージで出資をされていいます。他のVCからセカンダリーとして引き受ける案件もあるそうです!
またiSGSでは起業家をフォローするのは担当性ではなく、現在のメンバー四人全員でフォローをされており、そのため常に起業家をフォローできる体制が整っているそうです!
支援の方法について
iSGSの強みは最高の人脈を起業家に紹介できるところだと仰られていました。時代によって、欲しい人材などは変わっていくため、自社で人材を保有するのではなく、ニーズに合わせて最先端のプロフェッショナルの方と起業家を引き合わせています!
注目しているジャンルは?
佐藤さんが特に注目されているジャンルはないと仰られていました。
理由として、SaaSやD2Cなどが注目されてきている中で2000年からインターネットビジネスを見てきている佐藤さんからすると、呼び方が違うだけで、お金の増え方は変わっていないからだと仰られていました。
そのため、佐藤さんは大きな社会課題に情熱をもって取り組んでいる起業家に会いたいそうです。SaaSだから興味があるというわけではないそうです。
その他、佐藤さんの投資ポリシーや佐藤さんへの連絡方法などお話いただいております。
ぜひご覧ください!!!
女性起業家の未来!!業界のこれからの課題は?!
投資の方針
佐藤さんが投資検討をされるにあたり、女性起業家へのバイアスはないと仰られています。ただ、独立をされてから、様々な女性起業家支援のアクセラレーションプログラムの審査委員をされているので、女性起業家との接点は多いそうです。また女性起業家は女性向けのマーケットで起業されている方が多いので、同性である佐藤さんへの紹介が多くなるそうです。
一方で五嶋さんや菅原さんも女性と接するビジネス環境にいたため、女性起業家への理解があるため、結果として女性起業家への投資が増えたそうです。また新メンバーとして安喜さんも参画されたことで、年齢層が広がったことも強みになっています!
女性起業家の現状
女性起業家に関して佐藤さんはよく控えめだなと感じるそうです。
VCの仕事は夢に乗っかる仕事なので、その夢の部分をどれだけ大きなスケールで描かれているのかはすごく重要であると仰られていました!
しかし、女性は着実にステップを踏んでいく教育を受けられている方が多く、こんな風になりたい、やりたいというところと現実のギャップがあると何か悪いことを言っているのではないかと感じられる方が一定数いらっしゃるそうです。
そのため銀行に提出するような固い事業計画を持って来られる方が多いです。一方で若い女性起業家は女性であることは気にされず、プレゼンテーションなどをされます!
世代ごとに考え方は異なりますが、より若い世代は性別を気になされていないそうです!
ライフプランと起業
iSGSでは結婚や出産に関して特に問題視はされておらず、投資検討をする時に起業家が妊娠されていても、全く関係ないです!
佐藤さんは起業家の方がサラリーマンよりも育児と仕事の両立ができると考えられているため、育児と仕事の両立に関しては問題視されていないそうです。
また妊娠中の悪阻などがひどく、働けない期間があったとしても、社長がいない時こそ、他の社員は頑張るので、社長がいない期間は少しは必要であると仰られていました。
出産や育児に一丸となって対応することで、社員や組織の成長も期待できるそうです!
しかしまだまだ女性起業家へのバイアスは存在し、意識していなくても知らず知らずのうちにバイアスがかかっていることがあるそうです。
そのため、投資家サイドも女性起業家への意識を変えていく必要があると仰られていました!
女性起業家への意識の変化
今後佐藤さんは女性起業家という言葉をなくしていきたいそうです。
起業して最初の頃はメディアなどに取り上げられることが多いので、うまく女性起業家であることを使うべきだと仰られていました。
しかし、佐藤さんが投資された女性の上場企業の社長になられた起業家から女性に投資する投資家からは投資して欲しくないと仰られていたそうです。
またその方は私は一起業家なので、女性起業家だから表彰されるステージは卒業したいとも仰られていたそうです。
そのお話を聞いた佐藤さんは性別に関係なく、一起業家として活躍されている方も多く「女性」起業家と特別視する意識や言葉をなくしたいと考えられるようになったそうです!
ぜひご覧ください!!!
最後までお読み頂き、ありがとうございました!!
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