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《どっちが教育の正解?》教えるの?引き出すの?

こんにちは!タノ🦒です!
今回の記事は、教育は
「教えるの?」
「それとも話し合いで引き出すの?」
という話です。

本日の朝6時から「さまよう実践者たち」という
大学の同級生四人でやっているzoom勉強会をやっています。
#改めてみるとすごい名前です

そこで、今回はタノの近況報告や
国語の友達の実践の話になり、授業の中で
教育は「教えるの?」「それとも引き出すの?」ということが
話し合いの焦点になっていきました。

「アクティブラーニング」「主体的で対話的な深い学び」という言葉が
アメリカから輸入されて、学習指導要領にも書かれてアピールされていますが、

「子供に考えさせよう!」「どの時間でも話し合いが重要!」
「個性を大切に」「色々な考えがあって良いね」

という流れに、

「いや、本当かな?なんか違和感を感じるな」という話です。

子供の力を伸ばしたいと思った時に、どういう視点が必要か。
授業・教える際に大切であり、
永遠のテーマに現時点での答え・視点を書きたいと思います。


0、近況報告(その前に・・・)


その前に近況報告で、
先日4月15日に、教育アップデート情報局アソシアRadio
ソルティーさんこと塩田さんと、ゲストとしてお話させていただきました。

まだ何の力もない私で大変恥ずかしい限りですが、
とても楽しくお話させていただき、自分自身の整理もできました。


「子供を支援する」「子供に力をつける」はたくさんありますが、
アソシアは、「先生を支援する」プラットフォームという点が革新的だと感じました。
さらっと書きましたが、その発想の素晴らしさと実現への困難
そこに至るまでの経緯や思いに、強く共感しました。

後日記事にまとめたいと思います!
#本当にすごい!!




1、さまよう実践者たちを振り返って


(1)つるの国語実践

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最初は福岡県で教えるつるの国語実践
白石範孝(筑波大学付属小学校の超有名な国語専門の先生)の
物語を読む際の10観点を流れに組み込んで授業を行った。
↓詳細のリンク(もちろん本の出版もあります)


物語は主題を捉える(作者は何を伝えたいか読み取る)がゴールです。
ワークシートも作って、ある程度授業の流れを10個の観点に沿って進めました。

10個の観点に沿って進めたことで
必要な物語の要素を捉え、
子供たちは学習の最初からかなり読みを深め、主題に迫ることができました。

これは、大きな成果で、授業として成功(→あまり使わないけど)
と言えると感じました。

(2)2つの違和感(今回の焦点)

しかし、一方で全員が違和感を感じた部分が2つありました。

1つ目は、
子供の問い・疑問から出発していない」という点です。

教師主導で授業の流れを作っているため、
学習の流れとしては良いが、よく言われる
子供の問いや疑問、思考の流れに沿って授業を組み立てる
という流れではない。

それは授業前に、つる自身も理解してはじめました。
そして、一定の成果があったのですが、
定説への違和感が拭えない感じでした。

そして、もう1つは、
「心情・主題を読み取る」という抽象度の高い学習のため、
全員の考えを取り入れて学習をまとめたわけではないこと。
本当にみんなが理解できているかな?ということです。

これについて、全員で話し合った見解を記述します。

(3)バナナとリズムの話

突然ですが、バナナという単語の書き方を覚えるには、
どうしたらいいでしょうか?

バナナは「バ・ナ・ナ」という3つの文字(点)でできています。
これを、バラバラに書き写しても、「バ」「ナ」「ナ」
というバラバラの文字の習熟になります。

単語を覚えるときは、まとまり(線・リズム)で覚えます。
つまり、「バナナ」というまとまりで捉え、
そこに、
音声の「バナナ」
具体物の「バナナ」、
誰かが書くのを真似て書く「バナナ」、
これらが組み合わさることで初めて「バナナ」の単語の書き方を習得します。


もう1つの話です。
「拍子」と「リズム」の違いを知っていますか?

拍子は「タン」「タン」「タン」というであり、
リズムは「タン 間 タン 間 タン」という流れ・線です。

リズムを習得するのは、
点がまず必要ですが、それを線・流れで繰り返し
身体化することで習得につながります。

それでは、もう一度先ほどの
「子供の問い・疑問から出発していない」という争点に戻りますが、
ストレートに言ってしまうと、

1つの答えが決まっている学習で、
「みんなのの考えを話し合って1つにする活動」は不必要
という考えです。

そもそも、話し合いの形や学びの流れができていない中では、
つけたい力を伸ばすことは困難で時間がかかります。

また、もう1つの争点です。
「全員の考えを取り入れて学習をまとめていない」点です。

これも、
ある程度の答えが決まっている話し合いで
全員が「自分の考え」を発表して、それを認める必要はない

という結論になりました。

教育や授業に携わっていると
「自分の考えを大切に」「話し合いを取り入れよう」
「個性が大切です」
というフレーズをよく聞きます。

それは、間違っていません。
ですが、それは裏返すと

「自分の考えをもちなさい」「同じでいいから発言をしなさい」
「真似をしてはいけません」
という
やはりよく聞くフレーズに変化します。

ですが、「真似をする」ことはいけないことでしょうか。

(4)学習の本質

これは友人のつっちーが作ったスライドです。

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真似することで個性は失われるか。

そもそも、公教育には多様な子供たちがいます。

自分の考えを書く時にも
「すらすら書く子」もいれば
「うわわぁぁぁぁと怒りだす子」もいます。

なんで怒り出したり、取り乱したりするのか、昔は不思議でした。
でも、ここには、目に見えない大きな「きっかけの格差」があります。

右上の「できるよ!」という子は、
読み聞かせの経験、家庭環境での経験、塾・通信教材などを経験してきたから
「できるよ!」なのです。

左下の「できないよ!」の子はその経験がない。
そんな中で「真似をせず、自分の考えをもって、発表して」
は酷な話です。

でも、これが全ているのが公教育。
「真似してはだめ」はこれを分断することで、さらに格差を広げます。

そもそも、言葉の習得の中で「真似してない人はいません」
全ては、教わったもの、真似をしたものから進化します。

言葉を使っている時点でそれは真似で、真似るくらいで個性は失われず、
大切なのは、「いいものを作ろう」「成長するために取り入れよう」
という視点があるかどうかをみることだと考えます。


・・・これだけでは、話し合い批判にもなるため、
では、どうするかを最後にまとめます。


(5)まとめ

学習は、
点と点が繋がっって、線や流れ、リズムになって身体化されることで
習得されて、力が伸びる。

学習の目的は、
話し合いをすることや全員の意見を取り入れることではなく、
力を伸ばすこと、点を打ち込んだり、線や流れ、リズムを作ること。

その点を打ち込むことができればいいため、
必ずしも「子供から引き出す」必要はない。

しかし、話し合い活動こそ有効な時がある。
✅理科の学習で1つの事象に対してあらゆる見方がある時
✅道徳や国語で1つの価値観に対して感じ方が違う
✅総合や学活で新しいものや自分達で創造していく
✅体育でポイントに対して「コツ」を教え合う
などは、「なぜやらなかったの?」レベルで必要。

一方で、話し合いが不必要な時はこんな場合
答えが1つに決まっている
✅そもそも子供の中に話し合いをするための材料・知識(点)がない
この場合は、むしろ逆効果になって、だらだらとして予定調和に陥る。

その材料・知識(点)を習得するためなら、
教師や友達が教える、一部の子の意見を真似してもいい。

しかし、「真似」と「写すだけ」は異なる
それが良いものを作りたい、学びたいという「真似」
「とりあえずうつそー」という「写すだけ」で
天地の差がある。
#ちなみに「まなぶ」の語源は「まねぶ」

真似るに対して、思考が働いているかどうかを見とるにはどうするか。
それは、点が
「つなげているかどうか」
「身体化しているかどうか」
「リズム化しているかどうか」
を最後にアウトプットで見とる必要がある。

そのために、学習の最初からゴールを目指し
例えば、
「自分なりのキャッチコピーを作ろう」
「世界に一つだけのこの物語の本のカバーを作ってみよう」
「おすすめの紹介文・マイ新聞を作ろう」
「もしも、YouTubeのサムネにするなら?」
などで、主題に関連づけたアウトプットで
本当に理解できているかを評価してみる。

#ペーパーテストでは見とるのは多分無理です。


・・・こんな風に、よく耳にする言葉や考え方を
「本当に必要かな」「なんのためにやるのかな」と分析し、
必要なら取り入れ、要らなければ効率的に学びを進めて、

子供達に本当に必要な力をつけたいと思います(*^▽^*)




これからも、さまよいながらもゴールを目指していきます!




今回はここまで!
勉強会のメンバーもいつもありがとう!
読んでくださった方々、いつもありがとうございます!
そして、初めて読んでくださった方も、これからもよろしくお願いします!

タノ🦒でした!またね!



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