田中徹(てつ)スタニスラフスキーの孫弟子アクティングコーチ

普段はプロの俳優さん達に役作りのお手伝い等をしています。演技メソッドをあれこれ学んだために迷路を彷徨ってしまっている俳優さんを救出するのが得意です。あらゆるリアリズム演技メソッドの根幹スタニスラフスキー・システムは演技の楽しさや自信を取り戻し自分を好きになる方法も教えてくれます。

田中徹(てつ)スタニスラフスキーの孫弟子アクティングコーチ

普段はプロの俳優さん達に役作りのお手伝い等をしています。演技メソッドをあれこれ学んだために迷路を彷徨ってしまっている俳優さんを救出するのが得意です。あらゆるリアリズム演技メソッドの根幹スタニスラフスキー・システムは演技の楽しさや自信を取り戻し自分を好きになる方法も教えてくれます。

    最近の記事

    目の使い方で別人になる秘訣part4 実践とまとめ 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム㉔ 

    サイドコーチに合わせてスローモーションで行動するレッスン 「では合格発表の場面を再演して頂きますが、途中、私が横から小声でささやいても良いですか?」 「はい…?」 「いわゆるサイドコーチというものですが、私がささやく全ての指示をこなそうとする必要はありません。あなたに響くモノがあればそれに導かれてみてください」 「分かりました…」 「また、一瞬、一瞬をじっくり、ゆっくりと意識しながらやってみましょう。日常では気にも留めなかった瞬間に、私たちは、何を、どう行動しているの

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      • 目の使い方で別人になる秘訣part3 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム㉓

        動機を自分のモノにする前提の事件 「では、始めましょう!上手に校門があり、そこからあなたはやってくることにしましょう」 「はい」 「で、この辺に1枚目の掲示板、あなたの番号が載っているのはその隣の2枚目の掲示板という事にしましょう」 と、言うと先生はアクティングエリアのセンターを指示した。 あの何もない空間に自分の番号を見つけなければならない… とたんにフワフワしてきてしまう。 「あなたの目的はなんでしたか?」 「…私は…あなたに…、私が…あなたの…期待通りかどう

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        • 目の使い方で別人になる秘訣part2 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム㉒

          懐かしい写真「その写真を懐かしく見る事はできますか?」 「はい」 「どうでしょう、懐かしさを味わうことはできますか?」 「若い父や母、実家の玄関とか、実際、懐かしすぎるので簡単です」 「では、その写真を見る事であなたにどんな気分が生じてくるかをもう少し味わってみてください」 私は写真に見入った 見覚えのある母の服、 父の髪が黒くて多くてダサい… 玄関前で遊んだあの頃… このドアを最後に閉めたのは… 「どうでしょう?今、何かしらの感情を感じられていたら、あなたが

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          • 目の使い方で役の人物になりきる【視覚の訓練】 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム㉑

            別人になる秘訣 「今日は以前お話しされていた「受験番号を見つけて大喜びする」という課題をやってみましょうか?」 「ありがとうございます!」 「今までの復習になりますし、視覚の訓練にも触れていけると思います」 「はい!」 「早速ですが、その課題で特に難しかったのは何だったか思い出せますか?」 「そうですね…何もかも…って感じなのですが…」 「では、一番、頑張ってたなぁと思うのはどんなことでしょう?」 「番号を見つけて泣くのは、今までの苦労が脳裏によみがえったのだ

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            身体的感覚を磨き なりたい自分になる秘訣 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム⑳

            電車の中で五感の訓練 毎朝、15分、通勤電車の中でYouTubeを聴きながら聴覚の訓練をすることにした。 最初は難しくてめげそうだったけど、3日目には慣れてきて、5日目には楽しみつつ効果を実感できるようになった。 ただ電車でするのは無理になった。 なぜなら、目を閉じてニヤニヤしてたり、涙が流れたりで、とてもじゃないけど普通の通勤者ではいられなくなってしまったから… 身体感覚の変化を見守るのは簡単だった。 でも、音が消えた後、想像でその音を聞き続け、同じような身体感覚

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            聴覚で瞬間移動する訓練 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム⑲  

            五感訓練で俳優のジレンマを解決する 私は五感を当たり前のように使ってきた。 だから、なぜ、それをわざわざ学び直さなければならないのかと疑問に感じることも多かった。 でも、やっとわかった。 私たちの五感と行動は相互に影響を与えあっている。その繊細なつながりに気づける敏感な感覚を養い、その両方を再現できる能力を磨くために訓練するのだ… 日常生活とは違って、 お芝居の中では相手が何を言うか、何が起きるか既に知ってしまっている。 忘れたことになんかできないし、フリをしても通

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            18 俳優の聴覚の磨き方

            俳優の技術まとめ 「では、実際に五感の訓練に入る前にこれまでのおさらいを簡単にしておきましょう」 「はい」 「俳優のもっとも重要な技術とはなんでしょう?」 「はい、役の人物の目的を見つけ、それに共感し、その目的を達成するために本当に行動する技術です」 「素晴らしいです!その本当にがとても重要です。共感している「つもり」ではなく「本当に私でも同じことをやるだろう」くらい「共感」しなければなりません」 「はい」 「行動している「ふり」でも「つもり」でもなく本当に現実

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            17 優れた俳優が五感を磨く本当の理由とは?

            有機的行動でなければ意味が無い 「先ほどの演技では、何が抜けていたから、涙がこぼれなかったのか?なぜ、五感の訓練が必要なのかをお話ししましょう」 「お願いします!」 「その人物は、なぜ、涙がこぼれる予定だったのでしょう?」 「失った家族を思い出したからでした…」 「なるほど、上手く行った時は、内面で家族を見るという行動をして、涙が流れたのですね?」 「はい、つい失った家族を思い出していました」 「先ほども同じ行動をしましたか?」 「はい、そのつもりです」 「だ

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            俳優的洞察力を身に着ける習慣 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム⑯

            俳優必須!行動への深い洞察力を楽しく磨く方法 今回のレッスンまでに宿題をもらっていた。 自分の行動に意識的になること(俳優に必要な洞察力を身に着けるため) 「ネズミの死骸」を涙目でできる方法を考えてくること 宿題が二つになったのは前回、レッスン終わりに質問したからだった 「先生、役に生れ変る根幹が行動だということはかなり腑に落ちてきました…」 「そうですか、良かったです」 「たぶん、戯曲のレッスンに入るとより重要になってくると思うのですが、俳優に必要な読解力、と

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            意識的に鳥肌をたてる方法 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム⑮

            鳥肌をたてる方法 「では、リストの最後、行動がなぜ、無意識のコントロールに重要なのかやってみましょう」 「はい」 先生は行動するをグルグルと丸でかこんだ… 「あなたは今まで鳥肌をたてたことがありますか?」 「もちろん」 「自分の意志で?」 「いえいえ、無意識にと言うか、反応ですね…」 「ですよね、では、通常は無意識にしか起きないはずの鳥肌を意図的に起こす実験をやってみましょう、そのペンをお借りしても大丈夫ですか?」 「…はい」 「ココにおいても大丈夫でしょう

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            無意識を操作する秘訣 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム⑭

            状況を信じる 「では、いよいよ、今まで学んだことを身体に落し込んでいきたいと思います。先ずこの役に生まれ変わる3ステップを改めて見てみましょう」 「①と②は主に戯曲を手にしてからの作業になります。ただ、俳優の洞察力の要となりますので日頃から行動や目的にフォーカスして人間観察すると良いと思います」 「はい、他人だけでなく、自分も含めて、共感をゴールにその状況や目的を深く理解する習慣を身に着けられればいいなあと思いました」 「良いですね!習慣化の秘訣はまた別の機会にお話しで

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            人間だけが行動できる 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム⑬

            犬に行動できるのか? 「あの…例えば、犬には行動できるように思えます…」 「確かに、例えば盲導犬たちや忠犬ハチ公の物語には、彼らの意志を感じざるを得ません」 「はい、彼らの健気な行動に感動さえします」 「そうですね!しかし、盲導犬は自分で選んで盲導犬になったのでしょうか?ハチ公は自分の素晴らしい性格を自分で獲得したのでしょうか?あるいは彼らは別の人生を選ぶことも場合によっては可能なのでしょうか?」 「?」 「結果的に彼らの存在は素晴らしいです、そこに議論の余地はあり

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            ヴァーニャ伯父さんは目的を見失ったが目的が無いわけでは無い!世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム⑫

            行動が感情の原因 「行動が感情の原因というのがスゴク良くわかりました。役の目的を達成するのに夢中になっていると、五感も鋭敏になって、自意識も希薄になるかもしれませんし、つい役になりきってしまうのではと、早く試してみたいです」 「良かったです!」 「実人生でもそうですが、目的を見失うと感情や五感も鈍感になって、生きている実感を感じられませんでしたし…」 「ただし、自分の自覚できる目的を見失っただけで、生きている限り何らかの目的は必ず持っています。だから、あなたには看板が目

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            役を生きる演技の3ステップ 全ての謎が解けた夜 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム⑪

            生きている実感 感情の原因 「では、役を生きる根幹とは何か?答え合わせをしましょう」 「はい、その三つの円の中心に入るのは目的だと思います!私は今、「演技を再び好きになりたい」という自分の目的を達成したくてここに居るんだと思います」 「すばらしい!その通りです!」 「そして、その目的を達成したいとの想いは、実はあの電車でココの看板を見つける前から私の内面に既にあったのだと思います」 「私もそうだと思います」 「はい、だからこそ、つい看板が目に留まり、それまでとは違

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            役を生きる根幹 俳優の必須技術とは? 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム⑩

            スイートスポットはどこ? 先生がいたずらっぽい目で聞いてくる。 「あなたは今何をしていますか?」 「えっ!…「根幹は何か?」という問題の答えを考えているのですが…」 私は先生のだした超難問に頭をひねっていた。 先生がその超難問を出題したいきさつは以下の通り。 「さて、役を生きる原理原則を感覚的につかめたかと思います」 「はい」 私は今や文字でぐちゃぐちゃになったリンゴの樹の絵を再び見る。 「これから、この太い幹は何なのかを見ていきましょう。もし、今からテイク3を演

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            役を生きる原理原則 世界で一番やさしいスタニスラフスキー・システム⑨

            個人レッスン初日  毎週スタジオに通う事にした。 前回の体験レッスンはたまたま、急用や体調不良の方が重なり結果として私一人のマンツーマンになったらしい。 私は、体験レッスンを気に入ればオープンクラスというものに参加させてもらうつもりだったが、前回のような個人レッスンが今後も可能ならそちらをお願いすることにした。 俳優に踏ん切りをつけるのにあまり時間をかけたくなかったし、意外な事に今の私にはマンツーマンの方が気楽だった。 毎週金曜 夜19時、私が役を生きる技術を学ぶ時間

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