見出し画像

東京のとある小さなアンティーク家具店より。

こんにちは、こんばんは。東京都世田谷区にあるアンティーク家具店 STOP THE ALARM ストップジアラームと申します。
もう更新4回目だから三日坊主は卒業したはずです!よろしければ最後までお付き合いくださいませ。

当店についておさらい

2019年5月から世田谷区の物件を押さえ、同年9月の終わりから開店しました。多くの方に助けられながら、平成生まれの夫婦ふたりで始めたお店になります。

画像1

アンティークやヴィンテージの家具には、現在の家具にない魅力があります。ひとつひとつと向き合って考えて、気持ちよくお使い頂けるように修復してから世に送り出すことが、私たちの古いものへのリスペクトの基本の形です。

アンティークやヴィンテージの家具店は他にも多くあるかと思いますが、そんな中でも私たちの良いと思うモノだけで構成していって唯一無二となれれば、それ以上のことはありません。


今週やっていたこと 

ここ最近やっていた修復作業などのご紹介。

・アンティークのvanity

買い付けたときの写真なのでごちゃごちゃなのはお許し下さいね。笑

画像2

推定1930年代のオーク、いわゆるお化粧台。元々の家具としての使い方でももちろんいいですが、飾り台のような感じで柔軟にアイコニックに使って貰えればと思っていました。鏡の部分は下から持って手前に引き出すと角度調整出来る機構になっています。

画像3


はじめの状態からは全剥離は行わないつもりで作業を進めていましたが、既存塗膜の全体的なダメージがなかなかのものでしたので、結局全剥離からとなりました。

説明がなかなか難しいですが..せっかく手をかける以上は、多くの人が汚らしく感じないように修復したいものです。。なんでも剥離!というわけでは決してないのですが、気持ちよく永く愛用してもらえるようにというところからの結果でした。

もともと、こういった用途が限られるように思われてしまう大きな家具はお探しの方との巡り合いの確率が低いので、あまり手間をかけて値段が上がるのは避けたかったりもするのですが…

いざそのモノを触り始めるといろいろな昔ながらのディテール、前に直した人の鉛筆のサインだったり、なにより格好良くなれるモノをドナドナして連れて帰ってこれた喜びなどなど!で120点満点を目指してしまいます。商売としては、、ドウナンデショウ!

そんなこんなで一旦全部剥離をして…

画像4

剥離したあと下地調整サンディングしたところ。

画像5

あと鏡の下部の飾りパーツが一部欠けていたのをオークの木で作りました。

画像6

既存部分が溝の中が黒くなっているのも再現しようかとも思ったのですが、これはこれから馴染んでいくのがいいと判断。留める真鍮釘は頭にわずかなエイジング処理をかけました。  

色々上記のように悩んだりもしましたが、本体外装木部は完成しています。残る作業はミラーの角度調整機構のセッティングや抽斗の建て付け調整、ノブ取付などなど..です。

画像7

元々ついていた取っ手。おそらくあとからどなたかが変えたと思います。レトロポップで可愛いっちゃー可愛いのですが、、欠損もあるので交換します。


・バタフライテーブル

ここまで寝かせていた良いサイズ感のバタフライテーブル。

画像8

画像9

画像のように、片方ずつでも両方でも広げられるものです。来客や作業の時は広く使って、普段は省スペースができる便利なヤツ。

画像10

↑昔のスタンプには訳もなくテンションが上がります。古いもの好きなひとにあるあるですね。

こちらは本来はバタフライ部分だけでなく、真ん中からレールを開いてさらに天板を足せる仕様のものでしたが生憎その追加天板はありませんでした。
建て付け的にもまずバラして、必要無い部分はなくし、気持ちよく使っていけるようにしたいのが今の所の予定。


画像11

↑まさにバラバラの図。ちゃんと番号はふりましょう...!

画像12

ホゾなど細かい部分を見ていると結構古い予感がしています。きれいなウォルナットで、アメリカ買付ですが若干ヨーロッパっぽいような気も。引き続き触りながら考察を進めていきます。


・ちょっと変わったランプたち 

店頭でのご案内が難しくなってきた頃からなるべく小物や雑貨以外はホームページのストックリストに載せてきました。その中で個人的にもイチオシな、普通じゃないランプたちをご紹介します。

画像13

↑1950年代、Kodakの暗室用ランプ。アナログ写真の現像の際、感光しないように透明ガラスに赤いフィルムが貼ってあります。そのままでショップサインなどを書いたアクリル板を挟んでも良いし、ガラスを変えて普通に照明としても。磨りガラスにすると可愛いかもしれません。ぜひご興味ある方は。。


画像14

↑1950年代、いわゆるシネマランプ。アナログなツマミでスポットライトの大きさを調整できます。置き式でも使えるので、ぜひお好きなアートを照らしてみたり。


画像15

↑1920年代、ヒーターランプ。元々は電熱線の足元用ストーブだったものを現行のソケットを取り付けて照明器具にしています。一番使いやすいかな?鋳物の脚がとっても可愛らしいです。


こんなちょっと珍しい照明たちですが、お部屋で植物なんかとうまく合わせて使ってもらえたらいいなァと妄想しています。どれも一般的なコンセントで、口金はE26、LED電球も使えます。


以上でご紹介終わりです。前回やっていたフレンチの椅子は実はまだ生地張り出来ていません..次回にはきっと!



新型コロナウイルスとお店 

ついに当店も、ひとまず5/6まで実店舗の休業を決めました。
開店から1年未満で比較するデータを出せない私たち。毎日夫婦で話し合って参りましたが..やはりいちばんの理由は一刻も早く収束してほしいということに尽きます。
様々な業種の方が苦労されている中で、微力ではありますが私達ができることをやっていくしかありません。

スクリーンショット 2020-04-14 22.48.19

ひたすら爪を研ぐ期間ということで、ホームページ上のストックリストの強化や写真撮影、そして存分に家具の修復を進めています。

また、大きなお店のようにわかりやすく何円以上お買い上げで送料無料!!とは掲げていませんが、こんな時に当店のモノたちを買ってくださる方には出来る限りを尽くしていきたい所存です。

家具はナマモノではないのですが、使われることによってより輝きます。お店のシャッターを閉めて日の目を見ない日々はモノたちにも申し訳なく、寂しいことですが…これも皆さん一緒ですよね。なので、、出来ることからガンガン進めていくゾー!ということでした。


ホームページのコンタクトからお問い合わせを頂ければ、諸々のご確認をふまえたのちにオンラインでの決済も可能です。Instagramが便利だと言う方は、DMやコメントでも。その他ご質問も含めて、どうぞお気軽にお問い合わせください。

最後に 

お店をやっていて良かったと思える出会いのために。

思いやりと、感謝の気持ちと、いつまでも勉強する気持ちと、小さな明るいことを積み重ねて。 

 頑張ってくださっているすべての皆さんに感謝します!




自宅で過ごす時間が増えた方も多いであろう今。当店に少しでも興味を持ってもらえると嬉しいです。


Instagramもよければ是非に〜。 ストーリーズでは修復のリアルタイムな様子やお手頃な小物も掲載しています。

https://www.instagram.com/stopthealarm/

よろしくお願いします。