見出し画像

【丸の内魔法少女ミラクリーナ】疑うべきものは自分の中にあり

「GWはとにかく本を読みたい!」
そう意気込んでいたものの、小説3冊とパラパラ読みしたビジネス本3冊で終わってしまいました。

というのも、
丸々5日間、旦那の実家に帰っていたので、毎晩ワイン2本空けるほどの宴会。

2〜3ヶ月に1回は帰っているので、お久しぶり感はほとんどないのですが、息子が帰ってくると嬉しいのでしょうか...美味しい焼肉屋さんも奢ってくださいました。

ただ、夜遅くまで宴会が続くため、寝る前の読書ができなかったのです。

ここで少し旦那のお家のお話をさせていただくと、結婚して早1年、
「自分の育った環境と違うな〜」
とふと思う場面にたくさん遭遇してきました。

例えていうなら...
いや、辞めときましょう。
どこで旦那が義母が、この記事を見ているか分かりませんからね。

といっても、''マイナスな違い''というわけではないのですが、やはり20年以上共に過ごした自分の家族が私にとっての常識であり普通なので、よそのお宅事情なんて知る由もない。

たとえ家族ぐるみで仲の良い友達や会社の仲間でも、彼らの中身までは把握できません。

結婚して初めて親密になる家族が増えたことで、
「うっそ!え?」
が増えていくのです。

そんな「びっくり!」が米粒程度のものだったと思わされたのは、この本を読んだからでしょうか...

村田沙耶香さんの「丸の内魔法少女ミラクリーナ」
※ネタバレ避けます

''コンビニ人間''で話題となった村田沙耶香さんによる短編が、4編詰まった本作。

その第1編が、丸の内魔法少女ミラクリーナです。

「丸の内魔法少女ミラクリーナ」に出てくるリナは、幼少期からコンパクトを持ち歩く36歳OL。
悪者を倒すヒーローに憧れて始めた魔法ごっこだったのに、いつしか自分を''変身''させるためにはなくてはならないものに。

誰もが尊敬する人・憧れの人・メンターがいるにも関わらず、なぜ''ヒーロー''はどこか幼稚な絵空事として扱われてしまうのでしょうか。

毎日をがむしゃらに生きる人ほど、コンパクトに想いを託すリナの心に寄り添いたくなること間違えなし!

その他「秘密の花園」「無性教室」「変容」の3編が収録されています。

特に私が常識を覆されたのが「変容」です。

感情をテーマにした作品なのですが、''流行り''のあるファッションなどと同じ分類で感情が扱わている世の中を描いています。

今日では、Z世代、ゆとり世代などいったある程度の世代と彼らの特徴を結びつける傾向がありますが、その世代によって感情が異なるという設定。

これだけでも面白いのですが、その感情を流行ときて扱おうとしたり、なにそれ?と言いたくなるような若者言葉が出てきたり...

どれだけ自分が色眼鏡をかけ、さらに世の中の見方が甘かったのかと痛感します。

とにかくパンチが強いお話ばかり。

「普通は...」「常識的に...」といった言葉が口癖の友達や同期がいたら、ぜひこの本を勧めてみてくださいっ!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?