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自分内おしゃれ史に残ってる服たち

ときめく服を買いたい!!
好きな髪形にしたい!!!

 唐突な大声失礼しました。

 この間、高校時代の友達と韓国に旅行に行った際に、プロの方にアイドルメイクをしてもらうアクティビティをした。日本語対応が可能なサロンを探し、事前にLINEで予約して、当日のためにお肌の治安を守ったり、当日着るための服を考えたり、どんなメイクや髪型をしてもらおうかと一生懸命考えたりして、旅行当日の日が来るのを待ち侘びた。

 旅行2日目の朝イチ、通勤ラッシュに飲まれながら狎鴎亭ロデオまですっぴんで必死に移動して、1時間半かけてじっくりヘアメイクをしてもらった。15,000円。日常生活で実現可能なメイクにしてもらおうと、なるべくナチュラルな方の写真を提示したのだけど、それでも驚くほどにお肌、真っ白!まつげびゅんびゅん!儚げな頬と目!

わーお!

たーーーーーのしかった!!!

 メイクの出来うんぬんや似合ってるかどうかよりも、出来上がりを見て「わあ、すごい!(色んな意味で)」と思えたことや、一緒に行った友達の可愛い変身を見たのが楽しかった。なんなら、自分の結婚式や成人式のためのヘアメイクよりも、うんとうんと楽しかった。

 メイクをしてもらったあと、友達と一緒にソウルのおしゃれスポットをめぐり、ファッションにまつわるあれこれを買うために歩き回った。
 ところがどっこい、二人して、財布の紐はかたい。ガッチガチやで。気になるのはコスパ。使い回し、オケージョン、値段、クオリティ、歳、体型、似たような死蔵被服の存在、流行り廃り……。
 買うぞ!と意気込めば意気込むほど、見れば見るほどに二人してぐったりとして、とうとう買うことを中断してカフェで休憩した。

 「高校や大学のときは、常に憧れの服、欲しいものがあって、そのためにバイトとか頑張ってたのにねえ。当時よりもお金はあるのに、見つからないねえ…大人になっちまった…」

 なーんて、顔面のアイドルメイク(15,000円。本人たちは慣れない海外の街に心身ともにボロボロだが、プロの技によってメイクだけは崩れない)をギラギラとさせながらでけえケーキにため息を落としたのだけど、今は、ファッションに思考とお財布のリソースを割くほどの余裕と必要性が無いからこそ(そこまでの関心がない、とも言える)、似合う似合わないだとか、歳がとか骨格だとかブルベイエベだとか、そんな概念に取り憑かれて、柔軟になれていないんじゃないかな?とも思えてきた。

 だが、人生における「好きなもの」を考えたときに、「ファッション」は少なくとも中学生から28歳ぐらいまでは、一つの項目として入ってきていた。やっぱり、おしゃれは楽しかったのよ。もう一度、楽しみたい。そんな気持ちを思い出したいので、過去の「自分服装史に残る、超イケてたファッション」をイラストにしたので、笑いながらご覧ください。

お気に入りのコート

Aライン、モスグリーンの丸襟コート

 高校2年生の冬のいりぐち。学校帰りに地元の駅ビルに入っていた服屋さんに寄るのが好きでした。そこで見つけたこっくりとした深い緑色の丸襟のコート。厚みのある生地。かわいい。今思い出してもかわいい。おせちに入ってる高級な黒豆みたいな大きいボタンと、裏地の玉虫色のようなサテン生地がかわいい。中に白いセーターを着て、ベロアの茶色いロングスカートを履くのが、お気に入りのコーディネートでした。

 当時、服飾系の専門学校に行くか、大学に進学するかを迷っていたのだけれど、夫と付き合い出した頃でもあり、地を張っていた成績が上昇し、おねだりして母にこのコートを買ってもらった覚えもあります。大学に行くことを決めたのは、このあとだったかな。人生の分岐点に出会ったコートだからか、濃い一着。

お気に入りのスカート

ベロアのブルーのスカート。てろてろラメ入り。

 遡って、高1秋。近所のジャスコにあった雑貨屋さんで買った思い出。深海みたいな、雨の日の夕方の空みたいな、深い青色のやわらかいスカート。安いながらもラメが入っていてキラキラしていて、生地がやわらかくて履き心地が良くて、色違いでえんじ色(←おばあちゃんみたいな言い方)も持ってた。
 高校生のときは、おしゃれな服にとにかく憧れていて、とはいえバイトも出来なかったので、安くて可愛い服を探して、近所を徘徊していたなあ。

 当時、初めて出来た彼氏と別れ、高校でできた友達とケンカして、テンションが地の底にいたけれど、結局今振り返ると当時の記憶として一番心に残ってるのはこのスカートなのだなってところが、これまでちゃんと人間と向き合って過ごしてきた証拠?結果?なのかなとも思います。

お気に入りのかばん

合皮の赤いリボンショルダーバッグ

 高3の冬?高2の冬?WEGOだかどこかで買った覚えがあります。今も実家にあるかも。前述の緑のコートとこの赤いショルダーバッグ、そしてミネトンカの茶色いフリンジブーツで街にプリクラを取りに出たところ、見知らぬいかついギャルに「クリスマスかよ」って言われた思い出があります。めっちゃいいやん。クリスマスコーデ。スイマーのスパンコールでギラギラのお財布とかも持ってたな。

 大きめのショルダーバッグなので、休日に「ターゲット2000」とか、iPodとか、筆箱とかをザッと入れて、街に出て行くのに使っていました。今も、いいコーディネートの差し色になり…そうだけど、ラブリーすぎるかしらね。

お気に入りのヘアとメイク

くるっくるパーマ&オン眉(眉なし)と濃いチーク

 校則が厳しいけれど、派手な人とかギャルが多い学校だったので、エクステやかくれ染髪、メイクをしている人も多かったです。私は決して華やかではないけれど、おしゃれに興味があったので、派手な人に隠れて生徒指導されない範囲のことを楽しんでいました。まあまあの猫毛?くせ毛?なのですが、それを個性にしたく、くっるくるのパーマをあてていました。似合っていたかどうかというよりも、そのスタイルが一番お気に入りだったなあ。重めの前髪で、とにかくパーマを硬めのワックスで揉み込んで再現する。メイクは、セザンヌのオレンジのチークだけ濃いめに塗るだけ。

 一度だけ生徒指導の先生に「パーマしてる???😠」と聞かれたけれど、「くせ毛です!」で誤魔化した。「くせ毛か、ごめん、つらいよね」と言われたのだけど、先生あの時はごめんなさい。

お気に入りのワンピース

リネンの紫膝下ふんわりワンピース

 時は少し進み、大学3年か4年頃。なけなしのバイト代はファストファッションか友達とのカフェ代かポケモンセンターに消えていたのだけれど、友達に勧められてヤフオクでこの服を買ってみたのでした。スタジオクリップのものだったかな。当時は森ガールに憧れていて、重ね着したワンピースとかが欲しかったのだけど、どうにも森ガールのようなふんわりしたアースカラーが似合わず、迷いに迷ってパープルに手を出したのでした。

 20歳を越えてくると、だんだん自分が着たいものや流行っているものよりも似合うものを優先するようになって、当時は似合うものを探すのが楽しかったな。
 今は、似合うものを探すのがしんどい、、、「なかなかない」というのと、体力がない、、、笑

お気に入りのパンツ

くすみピンクのワイドパンツ

 さらに時が進み、28歳。ワイドパンツ、流行ったよな。なんと、イオンで千円で見つけたパンツ。シンプルカラーのトップスに合わせやすくてよく来ていたのだけど、当時は会う友達みんなに似合うね、いい色だねって褒められて、うれしかったなあ。

 28歳。ファッション好きが高じ、新卒から約6年間、レディス服の販売をする仕事に就いたのだけど、ちょうどその仕事を辞めたタイミングでもありました。思えば、販売員の仕事を辞めてから、ファッション雑誌を見たり、市場調査をしに街に出なくなったんだなあ。。。
 お気に入りのものを振り返っていると、そう気づきました。

お気に入りのシャツ

レタスみたいな色のチュニックシャツ

 時はさらに流れ、31歳。2年前。仕事を変え、ベージュやグレーに黒、カーキなど、地味めのオフィスカジュアルに身を包み「仕事着≒普段着」と、ほとんど平日と休日に差異のない日々を大人しく慎ましく過ごしていた。……のだけれど、コロナ禍の春に「なんか今、ときめく服を日常用に買わないと心が死ぬ」と心の危険を察知し、アーバンリサーチだかどこかで買った明るい色のものです。こんな黄緑、着たことがなかった。これを、衝動買いと言います。この日は、この服以外にも2、3枚洋服を衝動的に買ったのだけれど、そのどれもが私のお気に入り。

 レタスみたいなシャキッとしたチュニックシャツは、買って以来、私の休日をフレッシュにしてくれています。ヘビーユーズしているので、少しよれてきたけれど、こういう心を上げる服、思い切って買う服って必要だなーと思い出させてくれた一枚でもあります。

 さて、、、書けば書くほど服を買いに行きたくなってきました。久しぶりの華やぐ冬、感染症には気をつけなきゃいけないけど、ファッションも楽しみたい気分です。

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