クルクル巡るサイクル&リユース
谷間にあるサンシャインファームから見上げた丘の上(実際には見えませんが。。)「EMウェルネスリゾート コスタビスタ沖縄」というホテルがある。
EMウェルネスリゾート?
そう、グループ会社にあたるホテルで、サンシャインファームで栽培された野菜は、主にこのホテルに出荷されています。(ロビーにある「暮らしの発酵ストア」でも販売中!)
このコスタビスタ沖縄、けっこう大きなホテルで、レストランのビュッフェが人気。
自分の好みに合わせていろいろな料理が少しずつ食べられるビュッフェスタイルは、リゾートホテルではもはや定番。僕もホテルに泊まった朝は朝食ビュッフェをよく利用します。
が、ビュッフェスタイルには大きな難点があります。
それは、必ず作り過ぎてしまうこと。
注文を受けて作るのと違い、ある程度余裕がある量を準備しておく必要があるからです。
ビュッフェ台に並べられ、残った料理や食べ残しは、従来生ゴミとして処理されてしまいます。(捨てられてしまうのです!)
しかし、コスタビスタ沖縄の生ゴミはほとんど捨てられません。
毎朝、サンシャイン・ファームのスタッフに回収されるのです。
ココで活躍するのが、約1,200羽いる鶏たち。
生ゴミは、ホテルをでる時点で「生野菜」「残飯」「フルーツの皮」に分けられています。
「生野菜」はそのまま鶏たちのサラダに。
なかなかの人気で、良く食べてくれます。植物の酵素を体内に取り入れることで、鶏の消化を助けます。この時、鶏があまり食べない物(硬い茎や玉ねぎ、ネギなど。ネギ類は産卵率に悪影響が出る可能性もある)は取り除きます。
「残飯」は1週間ほどEM活性液に漬け込んで、発酵させます。
上手く発酵されたか匂いやph(ペーハー)を測って確認、「発酵飼料」へと生まれ変わります。前日から水分を抜いた「発酵飼料」は鶏の大好物。発酵させている容器を開けると、賑やかに騒ぎだします。
鶏たちは「生野菜」「発酵飼料」の他にも「配合飼料(EMボカシ入り)」を食べて、EM活性液入りの水を飲んでいます。
食べたり、飲んだりすれば、やはり出すモノも出します。
フンと尿、そして卵です。
卵は巣箱から採卵→洗卵→検査を経て、出荷されています。
「まな卵」という名前で売られていて、人気です。(ありがとうございます!)卵の話はまた別の機会に。
フンと尿は一緒に出ます。
フンに付いている白いモノが尿で、鶏舎の床に出しっぱなし。
鶏舎の床には堆肥の材料となる木チップなどが敷き詰められていて、そこに鶏糞が混ざっていきます。
床には週に1回、EM活性液をまいていて、臭いを抑えると同時に床材の堆肥化を進めます。
床材は堆肥化されながら鶏舎を移動(微妙に傾斜しているのです)して堆肥場へ。
堆肥場に集まってきた床材は、さらにEM活性液をかけて熟成され「鶏糞堆肥」に。
熟成された「鶏糞堆肥」は元肥や追肥として、畑に施されます。
その畑で採れた野菜がホテルに出荷されて、レストランで調理され、お客さまの前に並び、残った料理はまた農場へ帰ってきて、鶏たちのご馳走に変身。食べたらやっぱり出て、堆肥になって、畑に施されます。
グルグル巡るリサイクル&リユース。
アップサイクルとも言えそうな、この輪の中心にいる鶏ってホントにスゴイヤツ!(しかも卵付きなんて!)
そして「フルーツの皮」は、畑の準備をしている場所にまき、「発酵飼料」を作る時に使って抜いたEM活性液(タンパク質などが滲み出てエネルギー豊富)を振りかけ、畑を始める時にすき込まれます。
あと!
「抽出後のコーヒー豆」も回収してました。
コレはいい香りのする炭素分なので、鶏舎周りで活性液のこぼれてぬかるんだ所にまいたり、鶏舎の床にまいたりしています。
ゴミが出ないようにするのが「Best」だと思っていますが、現状で出来る「Better Way」を工夫して、さらに進めていけるように日々精進なのです。
※追加
2021年5月現在、ホテルからの食料残渣は、発酵後堆肥化しています。
詳しくは「発酵で循環。畑とホテルの良い関係。」にて。
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