事業創造デザインプログラム Basic In長崎 開催レポート
こんにちは!SSDCデザイナーの平山です。
この記事では、2023年7月13日・14日に長崎県長崎市で開催された
「事業創造デザインプログラム Basic In 長崎」のレポートをお伝えします。
はじめに
一般社団法人 社会システムデザインセンター(SSDC)は、後援の長崎市様、長崎市に本店を構える十八親和銀行様、長崎市の思案橋駅近くの十八親和銀行様が運営するコワーキングスペース・シェアオフィス「DIAGONAL RUN NAGASAKI」との連携により、「事業創造デザインプログラム Basic In長崎」を開催いたしました。
↓事業創造デザインプログラムについて
ワークショップ概要
「事業創造デザインプログラム Basic In長崎」は、長崎市の困りごとを起点として新たな価値を創出する手法を体感していただくものです。
長崎市にゆかりのある学生・社会人・地域のイノベーターの方々と、地域課題を起点に新たなビジネスを発想しました!
11名の参加者の皆さまと、事業アイデアを創出するためにデザイン思考やジョブ理論などの手法を活用し、ユーザーの抱える地域課題の本質に迫っていきます。
ワークショップの会場は、十八親和銀行様が運営しているベンチャー支援の前線基地「DIAGONAL RUN NAGASAKI」。長崎と全国各地、そしてヒト・企業(技術)・アイデア・情報が交わり、枠組みを超えた「仕組み(エコシステム)」によるビジネス機会を創出する拠点です。
今回、ご後援をいただいたみなさまからご挨拶をいただきスタートしました。
■十八親和銀行 地域振興部 山下淳司様
■長崎市商工部産業雇用政策課 課長 久保洋様
■長崎大学情報データ科学部 北村史先生
長崎市の抱える課題、地域課題解決の視点をそれぞれレクチャー頂きました。また、長崎市が目指すこれからのビジョン、本ワークショップ開催に対しての想いをお話いただきました!
ワークショップの内容
はじめに:ワークショップのテーマを共有
ワークショップを始める前に、長崎市が現在掲げているビジョンを共有しました。
長崎市が目指すまちの姿を起点に、ワークショップで具体的な解決策を考えていきます!
チェックイン:自己紹介+あなたのWHYを共有しよう
事業を創造するにあたり、一番大切と考えていることは、「なぜ」事業創造をしたいのか。という事業創造に対する目的や意志です。
事業創造に対する「あなたのWHY」を事前に参加者の皆さまに考えていただき、自己紹介と併せて事業創造を目指す目的のシェアを行いました。
ワークショップ1日目:「困りごと」を選定する、深ぼる
ワークショップ1日目は下記項目に沿って、座学と個人ワークを中心に進めていきました。
■1日目のAgenda
1.デザイン思考のプロセスを概観する
2.解くべき問題を発散・収束する
3.ペルソナ・CustomerJourneyMapで課題当事者にフォーカスする
4.ジョブの視点で課題定義する
まずは、本ワークショップ内でアイデアを考える対象となる「困りごと」を選定。
その後、フレームワークを活用して困りごとが発生する時にどのような状況に置かれているのか?
ユーザー視点で課題当事者の状況にフォーカスを当てていきます。
今回のワークショップでは、「長崎市のビジョンと連動した地域課題」を起点に、デザイン思考を活用し「不=困りごと」を発散していきました!
<長崎市のビジョン>
①みんなでつながって、くらしやすさを作り続ける
②産業がもたらす活力と技術の進歩を取り入れ、生活の質を高める
③交流の歴史に培われた多様な魅力で人を惹きつける
④平和な世界、持続可能な世界の実現に貢献する
デザイン思考とは、人(顧客)起点で新たな価値を生み出し問題解決するための思考法です。
顧客に徹底的に寄り添い観察し、話を聴き、共感することで、顧客自身も気づいていないニーズを探り出し、それを満たすためのユーザー体験を設計(デザイン)し、事業創造を行っていきます。
「発散⇒収束」は、課題を解決するアイデアを出す際に、
『発散』と「収束』という二極化したプロセスを意識的に分けて行うことで、アイデア発散の生産性を高めることができるというものです。
ワークの際に何度も体験してもらい、発散と収束を意識的に使い分ける重要性をお伝えさせていただきました。
普段の会議やディスカッションの場、アイディアの発想の際に活用出来ますのでお試しあれ!
サービスを検討する初期段階では、特定の一人にしっかりと価値を感じてもらうものを作ることが重要。困りごとの当事者の特徴をペルソナを活用して可視化しました。
困りごとはどのような状況で発生しているのか?「Customer Journey Map」を使いながら、困りごとの当事者が置かれている状況を、4つの視点(ステージ・接点・行動・感情/思考)で具体化しました。
1日目の最後には、選定した「困りごと」をもとに、困りごとが発生する時に、当事者はどのような状況に置かれているのか?をフレームワークを活用して具体化していきました。
その後、どのような課題を抱えているのか?を、ジョブの視点を使い
機能・感情・社会というジョブの3側面から、人々の購買行動の切り口を探っていきます。
ユーザーの本当の欲求を見つけるには、機能的な側面だけではなく、感情的な側面もしっかりと捉える必要があります。
これをジョブ理論をもとにお伝えしました。
そこから課題解決策の「提供価値」を考え、そのためのアイデアを大量に発散していきます。
どうすれば〇〇できるのか?それを成り立たせる要素は何と何を組み合わせるのか?を発散し、
収束する際は「ユーザーにとって役に立つか(価値を生み出せるか)」を軸にアイデアを選定しました。
ワークショップ2日目:状況と欲求をもとに課題解決アイデアを発想する
■2日目のAgenda
1.ソリューションアイデアを考える
2.ソリューションアイデアを全体シェア
3.2日間の振り返り
選定頂いた課題解決のアイデアを「ソリューションコンセプトシート」にまとめ、ひとりひとりの発表に対して全体でフィードバック。
長崎市のリアルな困りごと、長崎市に住む参加者の皆さまの困りごとに対して、様々なアイデアが生まれてきました。
坂の町長崎で移動を楽にしたい!という思いから検討された「人力そり」。
車やバイクが入っていくことが難しい坂の上に住む高齢者を対象に考えられたソリューションアイディアです!
働く子育て世代のお父さん・お母さんをサポートしたいと検討された「リンジシッター」。
障害を持つ子供を子育てする親向けに、仕事をしながら社会全体でサポートする仕組みを考えました!
プレゼン後、互いの気づきや今後に活かせそうなことをシェアし、
最後に全員で記念撮影!
受講いただいた方からのレビュー
今回の「事業創造デザインプログラムBasic In 長崎」は、主に長崎大学の学生の皆さま、社会人の方などの属性の方に受講いただきました。
事後アンケートでは、以下のようなコメントをいただきました。
受講者のみなさん、ありがとうございました!!
重ねて、今回の場を提供してくださった十八親和銀行様の皆さま、「DIAGONAL RUN NAGASAKI」のスタッフの皆さま。
ワークショップに同席いただいた十八親和銀行 地域振興部 の皆さま、
長崎市商工部産業雇用政策課 の皆さま、長崎大学情報データ科学部 北村史先生本当にありがとうございました!
SSDCの活動~事業創造デザインプログラム~
SSDCでは、地域に根差した具体的課題を起点に、社会人・学生・地域のイノベーターが社会を変える事業を創造することを目的として「事業創造デザインプログラム」を運営しています。
2023年度は、日本のイノベーションの起点となった開港都市の社会課題の解決に着目し、活動しています。
2023年6月~7月に、開港3都市(神戸・横浜・長崎)にて「事業創造デザインプログラムBasic」を開催いたしました!
神戸・横浜での開催レポートも公開しておりますので、ぜひご覧ください。
SSDCについて
SSDCは「人と社会の幸せな未来のために」を理念に、社会課題解決や夢の実現のための事業創出を目指して2019年に設立された一般社団法人です。
↓ SSDCの活動記事はこちらからご覧ください!
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